やじうまロングレビュー

全長5m! 「そうめんスライダー エクストラジャンボ」でバトルしながら夏バテ解消!

 皆さん! このクソ暑いなか生きてますかー? 先日はこの猛暑を乗り切るドウシシャの「電動ふわふわとろ雪かき氷器 DTY-17」をご紹介しました。今回ご紹介するのは、もうひとつの必殺アイテム! タカラトミーアーツの「ビッグストリーム そうめんスライダー エクストラジャンボ」。

タカラトミーアーツの「ビッグストリーム そうめんスライダー エクストラジャンボ」。名前も超巨大!
メーカー名タカラトミーアーツ
製品名ビッグストリーム そうめんスライダー エクストラジャンボ
実勢価格13,800円(Amazon)

 なんと水路の全長は5m! だいたい2階の床から30度のスロープを作って、そうめんを流しているのと同じぐらいの長さだ。かなりデカい!

 昨年モデルの「ビッグストリーム そうめんスライダー」は、少し小さな全長3.6m(1車線道路の幅程度)モデルだった。しかし2017年モデルの本製品は、大幅な延伸工事が行なわれ、ダイニングテーブルいっぱいの楽しさと美味しさを運んでくれるぜ!

夫婦2人でやるとケンカになる可能性あり! おススメは3人以上

 まずは完成形を見てほしいが、高さ73cm、幅1m20cm、奥行き32cmと、サイズは4人家族向けのダイニングテーブルほど。そうめんを食べるときは、ゆでたそうめんや麺つゆ、薬味などが載るので、テーブルの広さはギリギリといった感じだ。

4人向けのテーブルがいっぱいになる。高さもかなりあるので、小さな子どもだとテーブルに設置すると手が届かないかも?

 中学生以上なら、ダイニングテーブルの上に設置しても椅子に座ってギリギリそうめんに手が届くという感じだ。場所によっては、座っていたら食いっぱぐれるので立ち食いになるだろう。しかし小さな子どもだと、テーブルの上に作ったらまず手が届かない。無理にそうめんに手を伸ばすと、机が揺れて水路が氾濫しかねないので、床かローテーブルに設置した方がいい。

 さらにダイニングテーブルの上に設置すると、麺を流す人がかなり罰ゲーム。ご覧の通り自分の視線以上に手を上げては麺を流し、を何度も何度も繰り返すので、かなり腕が鍛えられ翌日は筋肉痛が待っている。

ダイニングテーブルの上に設置すると、麺を流す担当は翌日腕が筋肉痛になるというオマケも!
食べ盛りの子どもがいる家庭は、大量のそうめんを全部ゆでてから始めるのがオススメ

 もちろん食べる人も「上流で確実にそうめんを捕獲したい!」という場合は、立ち食い必須になる。したがって、お腹が空いているときは、我先にと立ち上がって、そうめんの争奪戦がはじまる点に注意したい。

 一番のネックになるのは、必ず1人が流し専門要員として、スライダーの部品となって単純作業を繰り返さねばならない点だ。家族でやる場合は、まずお父さんがそうめんマシーンとして強制労働させられることになるだろう。父とはそういうモンだ。

 友達同士で遊ぶときは、じゃんけんで負けた人がそうめんマシーン。その後お腹いっぱいになった人と交代になるが、そうめんが伸びていないことを祈ろう。もしくは、後述する筆者からのアドバイスを実践して、最後まで美味しくいただこう!

お腹がすいているときは、和やかな流しそうめんは期待できない。常に上流の動きに注意して、一触即発の緊張した空気の中そうめんと時が流れる

 「順番にやればいいじゃん!」な民主的な意見もあるだろう。しかし何回か試してみたが、家族の間ですら「お父さん! 今度は私が代わってあげるよ!」なんて優しい声をかけてくれる、嫁はおろか娘もいない。おそらくコレが、日本の一般家庭だ。

 それどころか「もっと早く流してよー」「早すぎだよー」と罵られながら、せっせと麺を流すハメになるので、ドMの方は狂喜乱舞するに違いない。

「世界流しそうめん協会認定」公式流しそうめん!

 何かのシャレかと思ったら(そうめん協会のみなさんごめんなさい!)、「そうめんスライダー」は世界流しそうめん協会認定の、公式流しそうめんなのである。同協会は実在する団体で、本拠地を京都府の南側にある城陽市付近に置く。

世界流しそうめん協会のホームページ。日本流しそうめんではなく、はじめから世界を名乗っているところが凄い!

 同協会は、世界でもほとんど類を見ない「麺を水で流す」という日本独自の文化を世界に向けて発信し、流しそうめんを身近に感じてもらうための活動を行なう団体ということだ。

 そのため、そうめんに関するあらゆる情報を発信するだけでなく、竹でできた流しそうめんの水路を持って、日本全国津々浦々までそうめんを流しに行くとのこと。

竹でできた本格的な流しそうめんの販売から、キャラクター商品まで!

 また流しそうめんに関する物販も行なっており、ショップを覗いてみるとかなり面白い。シャレが分かる人なら、なおさら当協会の虜になるだろう。

 最近の活動としては、2016年8月27日に奈良県御所市に置いて、世界最長の流しそうめん3317.7mを記録。ギネス世界記録にも登録された。ほぼ毎年自己記録を更新するという、積極的な活動を行なっている。

 流しそうめんに最も適したそうめん(!)の情報なども掲載されているので、より美味しく、より楽しく、より深く流しそうめんを楽しみたい人はアクセス必須だ!

楽しさいっぱい! ギミックいっぱい! お腹いっぱい!

 この流しそうめんをみて分かるとおり、その原型はプールにあるウォータースライダーにある。そしてその代名詞と言えば「東京サマーランド」だ。本製品は、世界流しそうめん協会の公認を取得するだけでは飽き足らず、数々のスライダーを持つ東京サマーランドの監修までも受けている。

サマーランドのウォータースライダー設計技師と共同開発
フィボナッチ数(黄金比カーブ)を思わせる美しいカーブも魅力♪

 そんなわけで、サマーランド名物のでっかいバケツから水が、ドッパーン! と溢れ出すギミックも搭載! そうめんが途中経路で詰まっても、このバケツの水で流れ出すので、目詰まり? 麺詰まり防止にも活躍する。

本物は1.2トンの水が流れ出す巨大バケツだが、ここにはミニチュアが搭載されている。仕組みは本物とまったく同じだ

 水は土台下のタンクから、単二形乾電池2本でくみ上げる。新品のアルカリ電池を使ったが、だいたい1時間ぐらいで30%ほどパワーダウンしている感じがした。水流を確保するためにも、やるたびに新しい電池にしたほうがいいだろう。

鯨ゲートは、女の子に可愛いと評判なので、参加者に女性がいるときにつけると、モテ度がアップする
下流までそうめんが流れて来ないという場合は、途中経路を切り替えて、そうめんを横取りするゲートもあり!
いつもは中流に流れていくそうめんだが、ゲートをオープンすると……
そうめんはゲートをバイパスして下流に流れてくる!

 さて下流になると、そうめんがほとんど流れてこないという事態もある。とくに野郎ドモで遊んだときだ。そんなときは、途中のゲートを開けると、サマーランド名物「DEKASRA(デカスラ)」を模した部分を通るようになり、下流側の渦巻きにそうめんが流れず、いきなり下流に流れてくるようになる。それまでの平和を一気に戦国の世に貶めるパンドラのゲートなのだが、効果的に使うことで下流民の食糧危機が回避できる。

サマーランドのアトラクション「DEKASRA」の左右に大きく振れながら落ちるというテイストを盛り込んだギミック。平和へのゲートだ

 そうめんが一番上流から、土台下のプールまで流れる時間は、だいたい20秒程度になる。それゆえ、そうめんを流す係は10秒おきぐらいに麺を流す必要がある。

 また激しいそうめんの争奪バトルが起きたり、途中経路でそうめんが詰まったりする場合があるため、参加者(そうめん流し係含めて)おのおのが、バスタオル1枚を持って食事することをオススメする。ワックスを塗っていないフローリング、じゅうたん、畳の上ではやらないこと。

 そうめん流し器から水漏れするというより、争奪戦になって水を切る暇なく、水路から器に麺を移すので、食べている人の前がデロデロの水浸しになることは確実だ。

そうめんを美味しく食べる6箇条

 筆者が何度か家族で試してみた結果、美味しく食べるポイントは6つほどあったのでご紹介しておこう。

1.そうめんは大量の氷で冷やし、すし桶やおひつにストックすべし!

大量の麺を一気にゆでて、氷をたくさん入れたすし桶などに入れておくと、最後まで麺が伸びない

 茹で上がったそうめんをそのまま流すと、生ぬるいそうめんになってしまう。しかもしばらく流し続けているうちに、ナベの中のそうめんは煮立ってしまって、うどんのように伸びてしまう。

 だから人数分のそうめんを茹で終えたら、スーパーなどで買った氷1kgほどをおひつやすし桶に入れ、粗熱を取ったそうめんを入れておく。こうすると、最後の1本まで伸びずに美味しく食べられる。

2.そうめん流し係はトングを持つべし!

 お箸だとなかなか一定量を掴みづらいので、100円ショップなどで小さいトングを買うといい。また一度に大量のそうめんを乗せると流れないので、だいたい醤油皿に軽く1杯盛る程度がベスト。するすると気持ちよく流れる。

3.水タンクには氷を大量投入

水タンクには氷をたくさんいれて水を冷やす

 本体下には水をストックする水タンクが備わっているが、ここにはスーパーなどで買った氷を大量に入れていくといい。これで水が外気に触れても、いつまでも冷たい水が流れるようになる。家の氷でもかまわないがスグに解けてしまうので、買ってきたロックアイスの方が解けにくくて最適。

 必要な氷はだいたい2人で1kg。プールに入れておく氷、そうめんを冷やす氷を合わせて、2人で氷1kgを目安に用意するといい。4人で楽しむなら氷2kg用意する。

4.きゅうりやみかんは流せない! 流さない!

きゅうりやみかんは水路の詰りの原因になるので流さないほうがいい

 そうめんに欠かせないきゅうりやみかんなどだが、水流が弱いのでこれらの重いものは流れない。水路の途中で詰まってしまい、後から流れてくるそうめんで完全に水路を塞いでしまい、大洪水になるので、これらは流さないほうがいい。

5.薬味にすりゴマやすりおろしショウガを使わない

最初は頻繁にこぼれるバケツの水だが、パイプが詰ると回数が減ってくる。こんなときは、パイプをチェック!

 ポンプの手前にフィルターがついているので、ある程度はポンプの詰まりを防止できるが、タレに入れた、薬味に入れたすりごま、すりおろしショウガが、そうめんを取ったときに水流に流れ、ポンプや水の経路を詰まらせることがある。

 とくにバケツに水を入れるパイプは細くなっているので、詰りやすい。やり始めたところのように、頻繁にバケツがひっくり返らなくなった場合は、上部のパイプを掃除するといい。

6.お玉と大きめのボウル&お水を用意

水を変えるのに、お玉とポット、ボウルなども用意しておくといい

 しばらく流しそうめんをしていると、水がにごってきたり、そうめんのくずが水に混ざってしまうので、定期的に水を替えるとパイプのつまりが少なくなるだけでなく衛生的だ。そのため汚れた水をすくい取るボウルとオタマ、そして新しい水を入れたポットを用意しておくといい。また水はよく冷えたものを用意しておくと、氷も少なくて済む。冷蔵庫の製氷用の水タンクの水を使うといいだろう。

はじめは戸惑う組み立ても慣れれば10分で完成

 巨大な構造物だけに、そのパーツも多く、似たような部品も多い。初めてやる時は、説明書を見ながら30分は格闘することになるだろう。しかし部品ひとつひとつには、番号が刻印されており、番号をあわせて、部品をはめていけば、組み立てられるようになっている。

 ただちょっとしたコツ(バランスをとりながら組み立てる手順)と完成時のイメージが頭に入っていれば、次回から10分ほどで組み立てられるはずだ。最初はちょっとしたパズル感覚で、みんなでワイワイ組み立てるのも一興だろう。

点数も多く、似たような部品もあるので最初は戸惑う
部品にはそれぞれ番号が刻印されているので、同じ番号同士をつなげていけば完成する

 水路には突起物も少ないのできれいに洗えて衛生面も問題なさそうだ。5mの水路がダイニングテーブルにギュっ! と圧縮された流しそうめん。家族と友達と、孫たちと美味しく遊べること間違いない!

美味しく!楽しく!涼しい!流しそうめんで、夏バテ解消!

藤山 哲人