家電製品ミニレビュー

歯はもちろん、“舌”もキレイにするソニッケアーの最新モデルを試す

ソニッケアー フレックスケアープラチナ「HX9172/28」

 筆者が初めて使った本格的な電動歯ブラシは、フィリップスのソニッケアー フレックスケアー「HX6972/10」という5年前のモデル。使い始めてからは、手を動かして磨く歯ブラシには戻れなくなった。人にもお薦めしていて、つい先日には、虫歯に悩む叔父の誕生日プレゼントとして贈ったほどだ。

 そんなソニッケアーの最新モデル、フレックスケアープラチナ「HX9172/28」を使ってみた。毎分31,000回振動し、口の中で水流を発生させながら歯の表面はもちろん、歯間までスッキリとキレイにしてくれるシリーズ。中でも、紫外線除菌機が付属するモデルをセレクト。

メーカー名フィリップス エレクトロニクス ジャパン
製品名ソニッケアー
フレックスケアープラチナ「HX9172/28」
購入場所Amazon.co.jp
購入価格28,927円
本体
操作部
電源ボタンを押すと振動し始める
振幅の大きさを設定できる±ボタンを配置
「クリーン」「ホワイト」「ディープクリーン」の3モードを用意

 使い方はシンプルで、3モードから振動の仕方を選択し、電源ボタンを押すだけ。磨きながら、振動の大きさを強/中/弱の3段階で変えられる。

 まず振動のさせ方、ブラッシングのモードについて。歯垢をしっかり落とす通常のブラッシングである「クリーンモード」、ステインを効果的に落とす「ホワイトモード」、歯ぐきに心地よい刺激を与えながらしっかりと歯垢を落とす「ディープクリーンモード」の3つが用意されている。

 これまで使ってきたモデルには5モードが用意されていたが、従来は「クリーンモード」以外はほとんど使ったことがなかった。今回モデルでは3モードに減ったが、筆者としては分かりやすくなって、良かったと思う。

 違いは、振動のさせ方。クリーンモードを標準にして説明すると、ホワイトモードは細かい振動で、ディープクリーンモードは少し力強く磨いてくれる。ディープクリーンモードは、以前のモデルにあった「マッサージ」に近いブラッシング。

 筆者の場合は、いつもクリーンモードでブラッシングしている。めったに飲まないコーヒーを飲んだ日にだけ、少し気にしてステインモードで磨いている。実際にコーヒーで着色した歯の表面の汚れが、落ちやすいように感じた。

 充電に関しては、シンプルな携帯用充電器に加えて除菌器内蔵の充電台が同梱する。除菌器に関しては、スペアのブラシを入れておけばホコリなどの汚れから守ってくれるので便利だ。

本体の底部にある凹部に充電器の凸部を差し込むことで充電
紫外線除菌器付きの充電台にセットしたところ
紫外線除菌器にブラシをセットしたところ。除菌と本体充電を同時に行なう
除菌器の上部にある電源ボタンを押すと、小窓が緑色に光る
携帯用の受電器も同梱されている
充電しているところ

最新モデルで同梱されるブラシの磨き心地

 電動歯ブラシは、振動のさせ方と同時に、どんなブラシ(ヘッド)を使うかが重要。今回は、本体と同時に発表され、同梱されているニュータイプの「アダプティブクリーンブラシヘッド」を主に使った。

ブラシ毛の根元にゴム素材を採用した「アダプティブクリーンブラシヘッド」
毛先の可動領域が広がり、従来製品の約4倍の歯の表面積を磨ける

 製品が発表された時に説明していたように、実際に使ってみると、毛先の可動領域がはっきりと広がっていることがわかる。当然だが、弱<中<強と振動の大きさを変えると、さらに広くなる。筆者の場合は、“強”で磨くとブラシ自体と、ブラシが発生させる泡が口いっぱいに広がりすぎる感じがした。結果は、“中”で磨くのが一番快適だった。

 いままで通り、歯はツルツルになった。これは、歯ブラシ本体が最新だからということもあるが、やはり「アダプティブクリーンブラシヘッド」の優秀さが大きく貢献しているように思う。

“舌”クリーニング専用のヘッドの使い心地は?

 また、別売りになるが「舌磨きブラシ」も用意している。舌は口臭の原因の1つと言われれば、40オトコは、同僚の女性に嫌われたり、電車内で避けられたりしないために、舌も磨かねばいけない。

 ということで、ヘッドを舌磨きブラシに付け替えて使ってみる。最初に言うと、愛煙家の人たちは注意が必要。いきなり振動を“強”にして、奥まで突っ込むと「オェッ!」となる。まずは“弱”にして、舌の先から石橋を叩きながら奥へと進んでいくと良い。

舌磨きブラシを装着したところ
ブラシには200個の突起がついている

 「オェッ!」とならないように注意しながらクリーニングしていくと、終わった後は舌のスッキリ度が確実に増した。毎朝使う余裕はなかったが、紅茶を飲み過ぎた時やタバコを吸い過ぎた後に、舌磨きブラシを使うと舌のザラザラが取れて良かった。

【お詫びと訂正】
記事初出時、「舌磨きブラシ」を付属と表記していましたが、正しくは別売りになります。お詫びして訂正いたします。

5年前のモデルとの比較

 正直に言うと、これまで使っていた5年前のモデルでも、十分に満足していた。レビューの機会がなければ、満足したまま使い続けていただろう。ただし、実感はしづらいものの、振動のさせ方は改良されているはず。フィリップスも「ソニッケアー史上最高の歯垢除去力」と謳っている。さらに歯の表面へのインパクトや、歯ぐきや歯間への優しさも増していると期待したい。

 磨き心地の違いについては明確に伝えられないが、外観上の違いをチェックしてみた。

右が新モデル。グリップ部分が旧モデルではゴム素材(青い部分)だったが、新モデルではプラスチックの一体成型に変更されている
旧モデルのモード切り替え部分。5つのモードが用意されている
新モデル。3つのモードに整理された
紫外線除菌器付きの充電台を比較。右が新モデルだが、印字されたロゴの色が違うなどの差異しかない。どちらでも充電可能だった
出張や旅行時に頻繁に使う携帯用ケース。新モデルでは厚みが増している。本体の形が少し違うため共用はできない

 いずれにしても電動歯ブラシは、誰でも比較的に上手に歯磨きできるようにしてくれるもの。特に磨きづらい奥歯のブラッシングは、格段に精度が高まる。虫歯になりやすい人にはもちろん、歯槽膿漏などの予防にも効果的なので、まだ使ったことがない人にはぜひ使ってみてほしい。そして、そんな電動歯ブラシの中でもソニッケアーは、強くお薦めできるモデルだ。

河原塚 英信