家電製品ミニレビュー

朝晩の洗面所を5分で暖める人感センサー付きセラミックヒーター

アイリスオーヤマ「人感センサー付 セラミックファンヒーター JCH-ST121T」

 冬本番と言うにはまだ早いが、朝晩はかなり冷え込むようになった。特に、暖房器具のない洗面所やトイレ、仕事部屋などは、エアコンや床暖房で暖かくしているリビングを出た瞬間に「寒っ」と口をつくほどだ。

 そこで今回は、洗面所や仕事部屋に移動させて使うのにちょうど良いサイズの暖房器具、アイリスオーヤマの「人感センサー付 セラミックファンヒーター JCH-ST121T」を導入することにした。

メーカー名アイリスオーヤマ
製品名人感センサー付 セラミックファンヒーター
品番JCH-ST121T
直販価格10,584円
購入場所Amazon.co.jp
購入価格9,809円
本体正面。吹出口と人感センサー(右上)を備えている
右側面には吸気口がある
本体背面。上部に取っ手があり、電源コードが生えている

 いくつかの場所を移動させて使うことを前提として購入した製品だが、もちろん、暖房器具としての性能も気に入っている。

 まず、電気式のヒーターで、電源を入れるとすぐ(強で実測約15秒)に温風が出るため、周囲があっと言う間に暖かくなる。徐々に寒くなるこれからの季節、帰宅後に冷えた体を速攻で温められるのはやはり嬉しい。ヒーターは、切(送風)/弱(600W)/強(1,200W)の3段階で切り替えられる。

 もう1つ、運転モードが2つだけなのも良い。人感(赤外線)センサーで人の動きを感知して自動で運転をON/OFFする「センサーモード」と、温度センサーで室温を検知して自動でヒーターをON/OFFする「連続モード」の2つで、「モード切替」ボタンを押すたびに、交互に切り替えられる。

人感センサーの感知範囲
操作パネルと表示部。ヒーターの切り替えや温度の調整など本体の操作はすべて操作パネルで行なう

 そのほか、倒れると自動的に電源がOFFになる機能に加え、14℃~30℃(1℃刻み)での温度調整機能や、0.5/1.0/2.0/3.0時間のオフタイマーと、暖房器具に最低限付いていて欲しい機能は揃っている。

朝晩の冷え込みが厳しい洗面所で大活躍!!

洗面所が暖まると朝晩の準備がはかどる

 導入後、メインで使っている場所は朝晩に底冷えする洗面所。運転モードは、センサーモードにしている。なぜなら、人が居ないときには自動で運転を停止してくれるため、節電になるからだ。

 朝起きたときに寝室から洗濯機の横に移動させ、センサーモード運転をさせる。そうすれば朝食後、鏡を見ながら歯を磨いたり、髪を簡単にセットするために洗面所へ行くと、センサーが反応して5分くらいで洗面所がポカポカになる。

 センサーの感度は、ネコが横切っただけで運転を始めるほど良好だ。熱源を感知できない状態が約2分間続くと待機状態になり、その後12時間感知できないと自動で電源がOFFになる。慌てて外出し、電源を切り忘れても安心だ。

 本体は約2.4kgと軽く、持ち運びしやすい。本体の移動には背面上部の取っ手を使うが、指を差し込む方向に深くなっていて力を入れて握りやすく、リビングや寝室から洗面所や仕事部屋などへ移動させるのが思っていたよりも楽だった。ちなみに、電源コードを抜くとモードなどの設定はリセットされる。

 設置場所は、壁などから左側面と背面を4.5cm、右側面は吸気口があるので15cm以上、正面は60cm以上、上方は10cm離すよう指示されている。正面と右側面は、空気の循環を良くするためにもできるだけ空けておきたい。

本体は幅が約19cm、奥行も約19cmの正方形で、A4用紙1枚のスペースがあれば設置できる。高さも約45cmだ
男性なら取っ手を片手で持って楽に持ち運べる。妻にもリビングから洗面所まで本体を運んでもらったが、取っ手を使ってヒョイっと持ち、電源コードを持つもう一方の手でリビングのドアを開け、苦もなく運べた
最低でも取説に記載されている長さのすき間を空けて設置しよう

 連続モードは、仕事部屋と寝室で使う時に利用している。なぜなら連続モードでは、設定温度に達すると自動でヒーターが切れるようになっていて、設定温度より温度が2℃低くなると再び温風を出し始めるからだ。仕事部屋や寝室のように、できるだけ温度を一定に保ちつつ、部屋全体を暖めたい場所で重宝するのだ。

 ところが、温度調整機能とオフタイマーは連続モードでしか使えない。約6畳のリビングでセンサーモード運転をしていると、温度が30℃近くまで上がることもあった。次のモデルではセンサーモードでも、温度調整機能を使えるようにして欲しいところだ。

お手入れも簡単! 吹出口、吸気口、フィルターのホコリを掃除機で吸うだけ

 掃除をする箇所は、吹出口と吸気口、吸気口のフィルターの3カ所のみ。吹出口と吸気口は1カ月に1回、フィルターは1週間に1回、それぞれ掃除機でホコリを取り除く。フィルターはデリケートなので、掃除機でホコリを除去する際は、手で押さえながら「弱」(より弱いモードがあればそれ)でやさしく吸い込む。

吹出口と吸気口は、付着したホコリが目立ってきたら掃除機で吸い取るだけ
吸気口のフィルターは水洗い厳禁。手でやさしく押さえながら掃除機の一番弱いモードでホコリを除去する

 本格的な冬がやってくると、朝晩の冷え込みはさらに厳しくなる。エアコンや床暖房などの暖房設備がない洗面所で、暖を取りながら出かける(寝る)準備がしたい人にオススメしたい一品だ。

中野 信二