家電製品ミニレビュー

小泉成器「セラミックヒーター KCH-0820」

~消し忘れナシ! トイレに最適! 人感センサー搭載ヒーター
by 小林 樹
小泉成器「セラミックヒーター KCH-0820」

 このところ、朝晩めっきり冷えるようになってきたので、そろそろ暖房の用意をすることになった。今シーズンのはじめに導入したのは、身の回りを温めるコンパクトなヒーター、小泉成器の「セラミックヒーター KCH-0820」だ。

 KCH-0820の一番の特徴は、人感センサーを搭載している点。近づくと自動で温かい風を送風し、離れると、自動で電源が切れる。トイレや、デスクの下にピッタリだと思い、購入した。


メーカー小泉成器
製品名セラミックヒーター KCH-0820
購入場所Amazon.co.jp
購入価格7,039円

 本体サイズは275×215×420mm(幅×奥行き×高さ)で、本体重量は約2.2kg。片手で運べるコンパクトサイズだ。カラーはピンク、バイオレット、グリーンの4色があり、今回は淡い紫色のバイオレットを選んだ。

パッケージ本体前面に、温風吹き出し口を搭載本体背面。吸い込み口にはガードが付いており、内部にフィルターが納まっている
本体側面本体には交換用のフィルターが付属する底面には、本体の傾きや転倒を検知するスイッチが付属する

コンパクトなので、トイレにすっぽり置ける

 まずはじめに、暖房が無くて冷えやすいトイレに設置した。上から見ると三角のような本体形状なので、隅にすっぽりはまった。

トイレに設置した隅にはまる形なので、邪魔になりにくい横から見た図。本体はコンパクトだ

 操作は、本体上部の操作パネルから行なう。まず電源ツマミを「ON」に入れる。すると、赤いランプが点灯する。ヒーターは「弱/強」の2段階から、ボタンを押して切り替える。それぞれ消費電力は800W/400Wとなっている。

操作部運転中は赤いランプが点灯して知らせる

 暖房が始まると、15秒弱で温かい温風が伝わってきた。同時に、「ブァー」という送風音も聞こえてくる。送風音の音量は、あまり大きくない。

 トイレのような狭い空間なら、今のところ「弱」で十分温かい。「強」でずっと当たっていると、むしろ熱くなるほどだ。もっと冷えこむ季節になれば、「強」に設定するだろう。

本体正面の人感センサー。感知範囲は、左右90度、上下60度、距離2m

 人感センサーは、本体前面に搭載している。センサーの感知範囲は、左右90度、上下60度、距離2mとなっている。

 人感センサーをONにしたい時は、操作パネルの一番右側のボタンを押し、運転モードを「自動(人感センサー)」に切り替える。

トイレを出てから2分ほど経つと、送風がストップした

 運転モードを「自動」にした状態で、電源をONにしたままトイレを後にした。その後、廊下から中の様子を伺っていると、約2分後にヒーターの送風が自動でストップした。取扱説明書によれば、「感知範囲から人がいなくなると約2分後に暖房運転が停止し、待機状態になります」とあるので、まさにその通りの結果となった。

 停止した状態で、ドアを開けてトイレの中に入ると、送風が再開された。風に温かさを感じるようになったのは、電源ON時と同様、再開から約15秒後だ。

 トイレに入ってから、わざわざ電源をONにしなくてもすぐに暖房が始まり、トイレを出れば自動で送風がストップするので、消し忘れの心配もない。本体がコンパクトな割にしっかり温かいので、トイレのスポット暖房にピッタリだ。というわけで、我が家では常にこの人感センサーをONにして使っている。

 なお運転モードは、人感センサーを動作させる「自動」のほかに、「連続」も用意されている。「連続」では、人気の有り無しに関わらず、本体の電源がONの時に暖房を続ける設定だ。タイマー機能として、「1/2/3」時間のOFFタイマー機能を備えるが、「連続」時には切り忘れ防止の5時間自動オフタイマーが作動する。

洗面所やデスクの足元にもピッタリ

 ほかにも、家の様々な場所で使ってみた。まずオススメなのは、洗面所。トイレと同じように狭い空間で、人の出入りが多い場所だ。KCH-0820なら、必要以上にかさばらない。その上、いちいち電源をON/OFFせずに、素早く温めてくれるので、ちょっと歯を磨いたり顔を洗いたい時にちょうど良い。さらに、我が家の洗面所は風呂に面しているため、風呂あがりにすぐ温かい風を浴びられるのが心地良かった。

 もう1カ所オススメなのは、自室のデスクの足元だ。ふとしたことで家族に呼ばれたり、しばらく部屋を空ける時にも、消し忘れを防げる。

洗面所のような狭い空間に最適自室のデスクの足元に。ちょっと席を外している間は、自動でOFFになる

 キッチンやダイニングでも温かさを得られた。キッチンは洋間で、換気する機会が多いため、冷えやすい空間だ。冬になれば石油ファンヒーターを使うが、今の季節ならKCH-0820の「強」運転で十分暖を取れた。調理コンロや流し台の前に設置すれば、調理時から皿洗い時まで、足元がホカホカだ。

 ダイニングのテーブルの足元では、家族の足元を温めてくれた。石油ファンヒーターのような強い臭いがないので、食事もおいしく味わえるのも気に入った。

 だが、リビングのソファの足元では、広い部屋だと温風が広がってしまい、ヒーターを「強」にしても、ほかの部屋ほど温かさを得られなかった。広い部屋では、エアコンなどの全体暖房と併用して使うべきだろう。

キッチンの流し台の前にダイニングテーブルの足元にリビングのソファの足元に
コンパクトなので、会社のデスクの足元にも置ける

 このほか、会社のデスクでも使った。足元を中心にしっかり暖められるので、冷え性の身には助かる。席を外している間だけOFFになるので、いちいち電源をON/OFFする手間もかからない。

 気になる点は1つある。運転停止までの時間が、2分というのは長い気がした。例えばトイレに設置した場合、トイレを出てから約2分間は、誰も人がいない状態で送風していることになる。ならばトイレを出る時に電源を切ればいいではないかと思われるかもしれないが、そうすると、次にトイレに入った時に人感センサーが作動せず、自動でONにならないのだ。停止までの時間がもう少し短くなったり、OFFまでの時間を変えられると、使い勝手は高まると思う。

 全体的な暖房機能には満足している。すばやく温風を送り出し、しっかりとした温かさを得られる。さらに人感センサーで、消し忘れの心配がない。コンパクトで持ち運びでき、家の中のあらゆる場所で使えるので、汎用性が高い。

 本格的な寒さを向かえる前の冷えをしのぐアイテムとして、あるいはトイレや洗面所、デスク周り向けのスポット暖房をお探しの方には、オススメしたい。






2012年11月1日 00:00