家電製品ミニレビュー

パナソニック「CaRuRu NI-WL600」

~葉っぱの形が新しい! パナソニックの新型アイロンを試す
by 阿部 夏子

新しいかけ面のカタチ

パナソニック「CaRuRu NI-WL600」

 嫌いな家事の上位に入ることが多いというアイロン掛け。私個人に関していうと嫌いではない、というより好きだ。くしゃくしゃだった衣類がみるみる伸びていくのは気持ちが良く、私の場合一種のストレス発散にもなる。

 どうせ使うなら良い物を、とこれまでも様々なアイロンを試してきたが、今のところ、シャツやハンカチなど軽めの衣類はコードレス、ジャケットやセーターはスチームが強いコード付きというところで落ち着いている。

 そもそもこれまでアイロンを選ぶというと、まず悩むのがコードレスタイプか否かという点、あとはスチームの量だったり、本体のサイズや重量あたりが製品差となっていた。それが、2月に発売されたパナソニックのアイロン「CaRuRu(カルル) NI-WL600」(以下、カルル)を見て驚いた。かけ面の形が葉っぱのようになっているではないか! いわく83年ぶりの大リニューアルになるという。これはぜひ試してみたい。と言うわけでさっそく製品を手に入れた。


メーカーパナソニック
製品名CaRuRu NI-WL600
希望小売価格オープンプライス
購入場所Amazon.co.jp
購入価格13,400円

両サイドが尖っているダブルヘッドタイプのかけ面を新たに採用

 これまでのアイロンのかけ面と比べるとやはり違和感のあるカルルのかけ面。両端が尖っていて、カタチも対称のようだ。この形については、先週公開された「そこが知りたい家電の新技術」でご確認いただくとして、なにより追求したのは使いやすさだという。今回は、本当にこれ使いやすいの、というところを色々な衣類で実際に検証していこうと思う。

製品本体本体側面水を入れていない状態の本体重量は1kg。片手でも楽に扱える
電源コードは自動巻き取り式操作はハンドル部分で行なうスチームやドライの切り替えはハンドルの前方部分のスイッチで行なう
本体には収納用の専用ケースが付属する作業中に本体を戻して使う給電台

 その前に製品の基本的なスペックから。実はこの製品の従来モデルとなるNI-CL406は私が日常愛用しているモデル。給水タンクが本体から外れたり、わずか900gという軽量サイズが気に入って、親にも同じモデルをプレゼントしたほどだ。新しいカルルでも、使いやすさを重視したスペックは継承されている。従来モデルよりはわずかに大きめだが、本体サイズは220×100×130mm(幅×奥行き×高さ)。本体重量は1kgで従来モデルとそれほど変わらない。

新モデル(左)と従来モデル(右)を比べたところ。収納ケースをはめた状態では大きさはほとんど一緒だ本体は従来モデルの方がやや小さい一番違うのはやはりかけ面。形もそうだが、かけ面の大きさも新モデルの方が大きい
従来モデルと同様、給水タンクは本体から取り外すことができる使う前は給水タンクにまず水を入れる。容量は120mlその後、給電台にセットし電源を入れる。電源を入れて表示ランプが点滅しなくなったら、使い始められる

進行方法に縛りがないスムースな使い心地

 というわけで、実際に使ってみた。まず感じたのは、まさに縦横無尽でアイロン掛けができるということ。わかりやすい例を挙げると、例えばシャツの切り替え部分などアイロン掛けには先端を使ってキッチリ仕上げたいなという箇所がある。その箇所がアイロンの進行方向と逆だった場合、アイロンを一度持ち替えて、進行方法を変える必要があった。

 カルルの場合、両サイドに先端部分があるので、進行方法を変えることなく、そのまま細かい場所のアイロン掛けができるのだ。

両サイドが尖っているので、シャツの縫い目や端の部分などきっちり仕上げたいところも方向転換をする必要がないボタンとボタンの間など先端部を使う箇所は意外と多い着用時目立つエリ周りもしっかりアイロン掛けをしたい箇所だ

 また、シャツの身ごろやハンカチなど、広い面をかけるのも楽。進行方法が特に決まっていないので、自由に本体を動かせる。これまでのアイロンであった切り替えの作業が極端に少なくなった。

ハンカチなどは、方向を全く気にせずにアイロン掛けができるシャツの身頃など広い面積をアイロン掛けするのにも、この独特な形が役だった後ろにタッグが入ったようなシャツも先端部を活かしてスムーズに作業が行なえた

 何度か使ううちに気づいたのは、コードレスだと少しもどかしいかなということ。これまで、作業を切り替えるタイミングで本体を一度給電台に戻していたが、その回数が少なくなるのでアイロンの熱が途中から弱くなってしまうのだ。逆にいうと熱が弱くなるのにも気づかないほど作業がスムーズに進むので、確かに時間短縮にはなる。

洗いざらしのコットンシャツ。ここまでシワが付いてしまうとさすがにこのままは着られないアイロン掛けしたあと。女性用のシャツでサイズが小さいものや、コットン製のものはアイロン掛けに時間が掛かる。カルルを使ってアイロン掛けした場合約7分だった。しかり撮影しながらなので、普通ならば5分程度で終わってしまうだろう

 ちなみに、カルルではコードが付いているタイプのものも発売している。さらなる時間短縮を狙うなら、コード付きタイプがおすすめかもしれない。

 とはいえ、全体的な使い心地には大満足。アイロン掛けという作業は効率化といっても慣れが占める部分が大きい。そのため、ここまでかけ面の形が変わってしまうと逆に作業が遅くなるかなと思っていたが、実際はその逆。カルルを使い出して、今まで無意識にしていた方向転換や先端部を使っての細かい作業がいかに多かったか思い知らされた気分だ。

本体は立てて置くことができない

 使用中に唯一とまどいを感じたのが、カルルはアイロン台の上に立てて置くことができないということ。普通のアイロンは立てて置くことができるように、側面部分に底面が設けられているがカルルにはそれがない。近くに給電台があるので、そこに置けばなんの問題もないが、これに関しては慣れるまでに少し時間がかかった。

変わったのはかけ面だけではない! 強力になったスチームにも注目

 葉っぱ形のかけ面は大きな変化だが、それによって変わったのはアイロン掛けの作業だけではない。従来、同社のアイロンではスチームを噴射するスチーム孔はかけ面の先端部分に集中して設けられていた。カルルでもそれは一緒だ。ただし、カルルでは先端部分が両サイドにある。そのため、単純にスチームの量が増えて、従来の約1.8倍になっている。

 実は、コードレスアイロンへの不満の1つにスチームが弱いということがあった。ランチョンマットなど少し厚手の生地やデニム生地だと、生地内部にまで熱や水分が行き渡らず、しっかりシワが取れなかったのだ。

 それが、カルルのスチーム機能には大満足。厚手の生地はもちろん、従来モデルでは弱かったスチームショット機能も強化されている。たっぷりのスチームでしっかりシワが取れた。

ウールのパンツなどのしつこいシワ生地から本体を少し浮かせてスチームスチームをかけるあとは手でシワをとるようにスチームを生地に馴染ませると、シワがすっかり取れる
ジャケットなどをハンガーに掛けたままスチームを吹きかける左側がスチームをかける前、右側がかけた後。袖のシワがすっきりと取れたランチョンマットなど厚手の製品もスチームをかけながらアイロン掛けすると頑固なシワがすっきりと取れる。奥がアイロン掛けするまえ、手前がした後
セーターの裾や袖口が伸びてしまった時もスチームは有効だスチームを掛けて馴染ませるだけで、生地がグッと縮む従来機種では難しかったデニム生地もしっかりラインが付けられる

細部にまでこだわった細やかな使い心地

 冒頭で述べたように、私は前モデルの愛用者。前モデルの使い心地に満足していただけに、新しいかけ面の形が本当に使いやすいのかなぁと半信半疑の気持ちが強かった。だが、実際に使ってみて驚いたのは「変わらない」使い心地。もちろん、前項で述べたように実際のアイロン掛けの場面では変化を感じることもあったが、私が言っているのはそのほかの使い勝手だ。

 たとえば、かけ面が変わっても従来モデルと同じように使える給水タンク、コードレスモデルならはのランプの仕様など。中でも一番驚いたのが、給電台に戻すときのスムーズさ。

 既に述べたようにカルルではかけ面の形が変わったことで、アイロン台の上に以前のように立てて置くことができない。日常的にアイロン掛けをしている私としては、これだけでちょっとした引っかかりを感じてしまった。そこで不安に思ったのが、給電台に戻すときはどうなんだろうということ。

従来モデルとかけ面の形は全く違うのに、充電台に戻す時のスムーズさなど基本的な使い心地は全く変わらない

 コードレスアイロンの場合、作業中何度も給電台に戻す必要がある。ここがスムーズにできないと作業自体がスムーズに進まない。しかし、実際使ってみるとこれまでと全く同じ使い心地だった。形がこれだけ違うのに、使い勝手をここまで持ってくるのはさすがだ。

 最初は目新しい形に飛びついて、少々イロモノかなという思いもあった。正直な感想としては、これまでのアイロンと同じ感覚で使えるけど、それよりちょっと使いやすい、といったところだ。使い始めこそ少々違和感を感じていたが、それは2~3回使えばすぐに慣れる。むしろ、一度この形に慣れてしまうと元の形が不便に感じるほど。

 形が変わったから今すぐ買い替えた方がいい! とは言わないが、次のアイロン買い換えの候補に入れる価値は充分にある製品だ。





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2010年3月23日 00:00