家電製品ミニレビュー

パナソニック「エボルタ付きLED懐中電灯」

~LEDならではの軽量・スリムな懐中電灯
by 正藤 慶一

エボルタ付きLED懐中電灯 BF-BG01K-W
 このところ、白熱電球に置き換わる新しい照明として、光源にLEDを採用する「LED電球」が注目されている。LEDは、白熱電球と比べて消費電力が極めて少なく、かつ長寿命という特徴がある。最近は価格も手ごろになり、本格的に置き換えが進行しそうな勢いだ。

 実は、電球と同時に、LED化が進んでいる製品ジャンルがある。「懐中電灯」だ。懐中電灯ではハロゲンランプやクリプトンランプなど、白熱電球と同様の仕組みを持つライトが主に使用されていたが、このところはLEDを光源とする製品が増え始めている。

 そんな“LED懐中電灯”の中で、今回は光源に高輝度の白色LEDを1灯使用する、パナソニックの「エボルタ付きLED懐中電灯 BF-BG01K-W」に注目してみたい。

メーカーパナソニック
品名エボルタ付きLED懐中電灯
品番BF-BG01K-W
価格オープンプライス
購入店yodobashi.com
購入価格980円


軽くて細長いという、懐中電灯らしからぬ本体が特徴
 このBF-BG01K-Wの特徴は、まず本体の“細さ”にある。本体サイズは40×40×205mm(直径×高さ)と、とにかくスリム。持ち手部分の直径はさらに細く、20~30mmくらいとなっている。以前取り上げた懐中電灯「クリプトン強力ライト BF-794F」が115×145×215mm(同)だったことを考えると、半分以下のサイズで済んでしまうことになる。余計な装飾や出っ張りを省いたシンプルな形状もまたスマートさに拍車を掛けている。

 ここまでコンパクトにできたのは、電源に単三乾電池を使用していることが大きいだろう。懐中電灯の電源といえば、電池容量もサイズも大きな単一型や単二型を使用する製品が、一般的には多い。しかし、本製品の電源は、電池容量が少ない小型の単三乾電池。すぐに切れてしまうのではないか……と心配になるが、連続使用でも最大で約70時間持つという。ちなみに、「BF-794F」の連続使用時間は、アルカリ乾電池で約13時間。単純に考えれば、約5倍も長持ちするわけだ。これなら、いざという時に電池切れ、ということもないだろう。消費電力が少なくても明るく点灯できるLEDならではの特徴だ。ちなみに、電池の使用本数は3本。

 もちろん、電池が小さい分、重量も軽くなっている。BF-BG01K-Wの電池込みの重量は135g(実測値)。前述の「BF-764F」の総重量は約700gなので、重さを約1/5もカットしていることになる。女性や子供が持っても、まったく苦にはならないだろう。

 また、パッケージに電池が標準で付属するのもうれしい。しかも電池は、「世界一長持ち」がウリの、パナソニックのEVOLTA(エボルタ)。例え切れたとしても、汎用性の高い単三乾電池なので、替えも利きやすい。

光源は高輝度の白色LEDを1個使用する電源は小さい単三型の乾電池(3本)。容量が心配だが、エボルタなら約70時間連続点灯できるという重量は電池を含めて135gととにかく軽い

 ところでLEDの場合、光の指向性が強いため、中心部は明るいものの、周囲に光が拡散しにくいというデメリットがある。試しに点灯してみると、確かにハロゲンやクリプトンランプと比べると、光に広がりがない。しかし、中心部は強烈に明るく、またその周りにはほの明るい円ができており、広範囲ではないもののある程度までなら光が届く。部屋全体を照らすとなると難しいが、夜道を歩く際や、停電時に室内を歩く用途であれば、前方の視界を確保できそうだ。

点灯したところ。指向性が強いLEDだけに、中心部が最も明るくなっているオフィスの倉庫内で点灯したところ。中心部の明るい部分の周りに、ほの明るい円が広がっている懐中電灯を倉庫の床に置き、照らしたところ。部屋全体を照らせるわけではないが、少なくとも前方の視界は十分に確保できた

 実売価格は千円未満と購入しやすく、電池も標準装備。つまり、これを買って家に置いておくだけで、もしもの時の備えになるのだ。自宅に懐中電灯がなかったり、備えている懐中電灯が古くて頼りなく感じた場合は、取り替えてみてはいかがだろうか。

 なお、パナソニックのLED懐中電灯では、このほかにも連続点灯時間が最大120時間と長い「BF-158BK-W」というものある。電源は単一型乾電池を2個使用するため、比較すると太くて重いが、生活防水構造となっている(BF-BG01K-Wに防水構造はない)。より安定性を重視する人はこちらを選ぶと良いだろう。

ライト部にはスリットが入っており、本体の横方向へもわずかに光が漏れる。ちなみに、1時間ほど連続点灯したが、ライト部が熱くなることはなかったフックを使って吊り下げることもできる電源に単一乾電池を使用する「BF-158BK-W」。BF-BG01K-Wと比べると太くて重いが、連続点灯時間は長い



2009年9月25日 00:00