家電製品ミニレビュー

シャープ「ELM(エルム) LEDシーリングライト DL-C501V」

~調光も調色もできるLEDシーリングライトの実力
by 藤原 大蔵
シャープ「ELM LEDシーリングライト DL-C501V」

 電球と並んでポピュラーな家庭用の照明器具と言えば、天井に取り付ける「シーリングライト」。発光面が大きく、一台で部屋全体を明るくできるので、リビングルームやキッチンはもちろん、勉強部屋などの個室でも使いやすい。

 これまでのシーリングライトは、光源に蛍光灯を採用している製品が多かったが、昨年秋、シャープからついに“オールLED”のシーリングライトが登場した。



メーカーシャープ
製品名ELM(エルム) LEDシーリングライト
品番DL-C501V(調色・調光モデル) 12畳まで
光色寒色~暖色
器具光束5,100 lm
希望小売価格オープン価格
購入店舗Amazon.co.jp
購入価格54,800円

 今回はこのLEDシーリングライト「ELM(エルム) LEDシーリングライト DL-C501V」のレビューを取り上げたい。あらかじめ感想を先に言ってしまうと、消費電力がほぼ同じの蛍光灯シーリングライトよりも格段に明るく、光の拡散性も全く遜色ない。白熱電球の取り替えを意識した大半のLED電球の印象は、依然として「少し暗くて、拡散性に難アリ」というイメージが付きまとうが、本製品はLEDライトだからと言って、そのイメージは全く当てはまらない。

L-C501VはLEDながら、ほぼ同じ消費電力の蛍光灯シーリングライトよりも明るい。光の拡散性も全く遜色ないこちらはこれまで我が家で使っていた、消費電力が95Wの蛍光灯シーリングライト

 しかも、器具は今までの蛍光灯のものからは考えられないほど薄く、洗練された印象を受ける。また、ムラの無い均一な面発光が得られるのも特徴的だ。LEDチップは、センターカバー内部に円周上に並べられているのだが、光のツブツブ感は全く感じない。

 そして、本製品には快適性と省エネ性を両立させるユニークな機能が3つ搭載されている。 快適性では、時間と共に変化する生活のリズムに合わせて自動で調色・調光を行なう「エコあかリズム」、省エネでは、外光を自動で検知して明るさを抑え、無駄な電力を制御する「エコセンサー」。快適と省エネを両立する機能では、目の明るさを馴らすために、徐々に照度を落す「エコ調光」が搭載されている。

DL-C501Vをほぼ真横から見る。最厚部でも43mmととても薄く、天井もスッキリするLEDチップは、センターカバー内部に円周上に並べられている。光のツブツブ感が全く感じないほど均一な面発光が得られる。密閉構造なので虫も入らない

 “オールLED”シーリングライトという全く新しいタイプの照明器具にもかかわらず、生活にスッと馴染む心地良さが感じられた。マニュアルで110通りの調色・調光が自在にでき、好みや生活シーンに合わせてリモコン1つで光環境が演出できるのも楽しい。

 というわけで、今回はこのLEDシーリングライトについて、その実力と使い勝手をリポートしよう。


取り付けは従来と変わらず簡単。コントロールはすべてリモコンで行なう

 パッケージから取り出した第一印象は“薄い”。サイズは600×43mm(直径×厚さ)、重量は約3.1kgで、直径と重さは一般的なシーリングライトとさほど変わらないが、厚さ43mmというのは、蛍光灯のシーリングライトではあまり見かけられない。器具外周は8mmとさらに薄く、全体的にスマートで洗練された印象を受ける。

 取り付けは、天井取付用の配線器具として一般的な「引掛埋込ローゼット」、または「丸型・角型引掛シーリング」があれば問題なく取り付けられる。作業はとても簡単で、付属のアダプターをローゼットに装着し、本体を押し上げるようにセット。電源のコネクターを本体に差し込み、センターカバーを取り付けるだけで完了する。あっという間に終わってしまった。気をつける点としては、本体の「エコセンサー」部を、外光が入る窓の反対側に設置することだけだ。

取り付けは簡単。天井にある引掛けシーリングに、付属のアダプターをはめ込む本体をアダプターに合わせて、押し上げるようにセットする
センターカバーの内部。電源コネクターを本体に差し込む。エコセンサーは外光が入る窓の反対側に向けるセンターカバーを取り付れば、作業は完了。ちなみにサイズは600×43mm(直径×厚さ)、重量は約3.1kg
明かりのコントロールや設定は、すべて付属のリモコンで行なう。サイズは55×16×155mm(幅×奥行き×高さ)で、重さは114g

 本体にはリモコンも付属。灯りに関するコントロールは、すべてこのリモコンで行なう。

 リモコン表面には、点灯の状況を表すディスプレイ、器具の点灯・消灯に用いる主要キーが、上部に4つまとまっている。中央にある十字キーは、手動で調色と調光をする時に使うもの。光色と明るさは10段階で調整でき、キーを押すごとに光色・明るさの段階を示す番号がディスプレイに表示される。これなら現在の状況がわかりやすい。その下には、冒頭で述べた省エネモード「エコ調光」「エコセンサー」のボタンが用意されている。


リモコン中央の十字キーで、調色・調光を操作。光色、明るさとも10段階に、マニュアルで設定できる。ディスプレイ上には、設定時の番号が表示される。写真は明るさ6を選んでいる(最大10、最低1)細かい設定など、普段使わない機能は、リモコン内部に収まっている

 器具の取り付けが終わったら、リモコンの時計設定と、部屋の好みの明るさを指定する「環境登録」が必要だ。「環境登録」というのは、本製品を夜間の室内で点灯した時に、“自分にとってのちょうど良い明るさ”をエコセンサーに登録する作業である。これを登録しておけば、エコセンサーが登録した明るさを基準に、室内の明るさを自動的に一定に保つ。つまり、外光が入って来たら、自動で灯りを減光して無駄な明るさを抑えて、省エネしてくれるのである。

 環境登録の流れを説明しておこう。外光の影響が入らない夜に、「全灯」ボタンを押して点灯する。次に、明るさの十字キーを押して、“ちょうど良いと思える明るさ”に調節。そして、器具から2m離れてリモコンのフタを開け、パネルの左下にある「環境登録」ボタンを爪楊枝などでポチッと押せば、環境登録は完了する。何度でも変えられるので、実際に使い慣れてから明るさの見直しをするというのも良いだろう。

使用前に重要なのが「環境登録」。これは、“自分にとってのちょうど良い明るさ”をエコセンサーに登録する作業のこと。筆者は「明るさ7」で300lxぐらいのちょうどよい明るさが得られたので、これを登録した環境登録は、リモコン内部の左下のボタンを爪楊枝などで押して完了する
 

LEDならでは! 110通りの調光・調色ができる

 取り付けが終わったところで、まずはDL-C501Vの照明器具としての実力を紹介したい。

 冒頭でも述べたとおり、本製品はLEDライトでありながらとても明るい。しかも、ほのかな明るさまで10段階で調光できる。光色も明るさと同様に、活動的なシーンに似合う爽やかな白色光から、くつろいだ雰囲気が演出できる暖かな光色まで、きめ細かく10段階で調節できる。その組み合わせは合計で100通りにも及び、さらに10段階の調光ができる常夜灯も加えると、選べる光の種類は合計で110通りとなる。

 そこでDL-C501Vを我が家のリビングルームに設置し、一番明るい寒色系の「全灯」の状態から手動で調色・調光をし、どのような雰囲気になるかを撮影した。さすがに全てをここでは紹介しきれないので、光色、明るさ共に2段階ずつスキップしている。同時に、器具から約2m真下にあるローテーブル上の明るさも計測した。まずは以下の写真をご覧いただきたい。

光色1(寒色)・明るさ10(最大): 560 lx光色4・明るさ10: 497 lx光色7・明るさ10: 425 lx光色10(暖色)・明るさ10: 317 lx
光色1・明るさ7: 278 lx光色4・明るさ7: 247 lx光色7・明るさ7: 210 lx光色10・明るさ7: 167 lx
光色1・明るさ4: 143 lx光色4・明るさ4: 127 lx光色7・明るさ4: 105 lx光色10・明るさ4: 86 lx
光色1・明るさ1(最小): 70 lx光色4・明るさ1: 61 lx光色7・明るさ1: 51 lx光色10・明るさ1: 44 lx
常夜灯明るさ10(最大): 10.16 lx常夜灯明るさ7: 4.81 lx常夜灯明るさ4: 3 lx常夜灯明るさ1(最小): 1.63 lx
 上の写真をご覧の通り、細かな調節ができる。これは蛍光灯には真似のできないことだろう。また、光色が変わっても、色がくすんだり、顔色が悪く見えることが無かったので、演色性(色の再現度)も高いと言える。リモコンには、気に入った光色と明るさの組み合わせを「お気に入り」として2種類登録できるため、いつでも呼び出せるのも便利である。

 なお、常夜灯も10段階の調光ができるが、光色は選べない(電球色)。写真では部屋全体が真っ暗に見えてしまうが、肉眼での視認性は高く、常夜灯としては十分に使えるといえるだろう。


一日の照明環境を自動で整える「エコあかリズム」は快適

パンフレットに記された、エコあかリズムの解説。時間ごとに自動で調光・調色してくれる機能だ

 自由に調色・調光できるのがわかったところで、本製品の最大のウリである"エコあかリズム"を実際に使ってみよう。エコあかリズムには大きく分けて、「起床時刻から日中」「夕食時間」「夕食後~就寝前後」「就寝時」の4つのシーンに合わせて、自動で調色・調光をしてくれるプログラムである。起床時間/夕食時間/就寝時間の時刻は、購入時に既に3パターンが用意されているが、自分で好みの時間に設定するのももちろん可能だ。

 さて、実際にエコあかリズムを機能させ、起床前から一日の自動調色・調光がどのように変化するのかを追ってみた。灯りが変化したシーンを中心に撮影し、その時の明るさも計測している。


・【起床前~起床時】

 起床前は電球色の常夜灯が点灯しているが、起床時刻30分前になると、LED全体が暖色にボンヤリと点灯し、起床時刻に近づくにしたがってどんどん明るく、そして次第に寒色系の光色に変わってゆく。起床時刻に達すると、目覚めを促すように650lxという眩い明るさになった。 

起床30分以上前。常夜灯が点灯している。明るさは8.8 lx起床時刻まで30分を切ると、暖かみのある光色でボンヤリと点灯が始まるり徐々に明るくなってくる起床時刻まで20分ぐらい。さらに明るくなり、光色も白っぽくなってくる起床時刻。光色は寒色系の白で、637lxと眩しいほど明るくなる

・【起床後~日中】

 起床後は、室内が最大の明るさに達すると、すぐにエコ調光がスタート。2分ぐらいかけてゆっくりと明るさが落ち、寒色系の光色のまま、292lxあたりで落ち着いた。写真で見ると起床時刻よりも暗く映るが、朝の身支度には十分な明るさだ。

 日中、外光が入ってきても室内の明るさはずっとほぼ300lx前後をキープしていた。エコセンサーが外光の明るさを検知し、ちゃんとコントロールしているようである。室内の明るさは、外の陽が翳って暗くなっても変わらずに安定しつづけていた。

起床時刻後、2分ぐらいかけてゆっくりと明るさが落ち、寒色系の光色のまま292lxあたりで落ち着く外光が入ってくる昼間。室内の明るさは300lx近辺で安定している
 

・【夕食時刻30分前~就寝時刻1時間弱前】

 夕食時刻30分ぐらい前から、寒色系の光色が次第に暖かみのある白色に変化が始まる。夕食設定時を過ぎて、さらに30分過ぎた頃には、光は暖色系に変化。明るさも278lxと少し落ちるが、明るいながらもくつろいだ雰囲気になっている。この状態は、就寝時刻の1時間前ぐらいまで続く。

設定夕食時刻の30分前に光色が徐々に暖かみのある白色に変わりはじめる。明るさは297lx。なお写真では、暖色の色合いを見るために、電球色のアクセント照明を点灯している設定夕食時刻の明るさは304l。光色はまだ白色に近いが、暖かみのある白色になった設定夕食時刻から30分過ぎると暖かみのある光色になり、明るさは278lxと少し落ちる。この光色と明るさが就寝時刻の1時間前ぐらいまで続く
 

・【就寝前~就寝後】

 就寝時刻の1時間ぐらい前から徐々に明るさが落ちはじめ、就寝時刻には35lxと、かなり暗くなった。この明るさが30分ほど続き、その後、常夜灯へ切り替わる。

就寝時刻45分前の明るさは110lx。徐々に暗くなり始めさらに落ち着いた雰囲気になる設定就寝時刻の明るさは35lx。この状態が30分続く就寝時刻30分後に常夜灯に切り替わった

 エコあかリズムによる光の変化をまとめると、日中は明るめの寒色系の光が活動的な雰囲気を促す。夕食前ぐらいから次第に暖かみの光色にゆっくりと変化し始め、夕食が終わる頃にはくつろいだ雰囲気の光色で落ち着く。就寝前にはさらに暗くなり、眠りを促すような、リラックスできる雰囲気の灯りになる。

 撮影や計測を終え、実際にエコあかリズムの下で普通に暮らしてみたが、これが非常に快適であった。就寝1時間前までは、新聞が普通に読めるほど明るく、眩しすぎてテレビ視聴の邪魔になる事もなかった。就寝前のくつろいだ雰囲気から、自然に眠りへの準備もできた。特に不満は感じられず、無理やり機械に生活を合わせられるような“無理強い感”もなかった。

 このエコあかリズムは、途中解除も可能。作動中、それ以外の灯りに関するキーを押せばすぐに解除される。また、エコセンサーの感度は3つあるが、一番明るさを抑えるモードを選んで、暗すぎると感じることは無かった。

 なお、エコセンサーとエコ調光はそれぞれON/OFFもできるが、OFFにする必要性は特に感じられなかった。

無意識的な調光が、大幅な省エネにも効果

パンフレットによると、エコあかリズムを使用することにより、センサーなしの状態よりも、約65%の省エネになるとしている

 LEDといえば、省エネ性が特徴。本製品も、蛍光灯シーリングライトと比べて最大65%の省エネ性能が謳われている。確かに、エコあかリズムにエコセンサー、エコ調光が、自動で光色と明るさを制御し、無駄な明るさを自動で制御されているようなのは確認できる。しかし、それを個人レベルで細かく検証するのは正直言って難しい。

 そこで、調色・調光で消費電力にどのぐらい影響が出るのか、ワットチェッカーで計測してみた。

 まず、全灯(光色1・明るさ10)で93W。環境登録時(光色1・明るさ7)の消費電力は47W。登録した時点で46%の省エネを基準として、エコあかリズムが機能していたと言えるのではないだろうか。

 さらに、目の明るさに対する順応特性を考慮して、緩やかに照度を落す「エコ調光」を動作させて測定すると、光色や明るさで変わるものの、約16~8%の省エネが確認できた。照度と消費電力のデータについては、以下のグラフにまとめたので、ご覧いただきたい。

【光色・明るさ調整による照度の推移 (光源からの距離は約2m)】
明るさ
光色1
(寒色)
2345678910
(暖色)
常夜灯
10 (全灯)560lx537lx517lx497lx475lx451lx425lx395lx364lx317lx10.2lx
9448lx432lx417lx401lx382lx364lx328lx304lx278lx256lx8.4lx
8363lx333lx321lx307lx294lx278lx261lx243lx224lx207lx6.3lx
7278lx267lx257lx247lx235lx224lx210lx194lx180lx167lx4.8lx
6222lx214lx206lx198lx188lx178lx168lx156lx142lx135lx3.8lx
5178lx171lx165lx158lx152lx143lx134lx125lx113lx107lx3lx
4143lx137lx131lx127lx119lx111lx105lx99lx88lx86lx2.6lx
3112lx108lx103lx99lx95lx90lx83lx77lx69lx69lx2.2lx
289lx85lx81lx79lx75lx70lx66lx61lx54lx54lx1.8lx
1 (最小)70lx65lx65lx61lx57lx56lx51lx46lx43lx44lx1.6lx

【光色・明るさ調整による消費電力の推移 (単位: W)】
明るさ光色1
(寒色)
2345678910
(暖色)
常夜灯
10 (全灯)93W 91W 
 90W 
 88W   87W 
 85W 
 83W 
 81W 
 79W 
77W7W
974W73W72W71W69W68W66W64W62W61W6W
859W58W57W56W55W54W52W51W49W49W5W
747W46W45W45W43W42W42W40W39W39W5W
638W37W36W35W34W34W33W32W31W31W5W
530W29W29W28W28W27W26W26W25W25W4W
424W23W23W23W22W21W21W21W20W20W4W
319W19W18W18W18W17W17W16W16W15W3W
216W15W15W15W14W14W14W13W13W13W3W
1 (最小)12W12W12W12W11W11W11W10W10W11W3W
消費電力はシーリングライトを床に置いた状態で計測した

 以上の測定結果からも、きちんと環境登録をしてエコあかリズムを機能させれば、生活リズムに合った快適な灯りを得ながら、自動で大幅な省エネも期待できると言って良いのではないだろうか。

 ただし、「エコセンサー」は器具の主電源を消してくれない。あくまでも明るさを抑えるだけなのだ。したがって、灯りの必要がない時は、こまめにスイッチを切る事は心がけたい。

 そのほか、設定時刻に自動で点灯し、調色・調光・消灯をくり返す「留守タイマー」に、10分間隔で設定できる「オンタイマー」と「オフタイマー」が備わっている。また、一時的に全灯より強い明るさ(677lx)が得られる「明るさプラス」、寝る前に徐々に暗くする「おやすみ前」という機能もある。

 また、器具のそばで携帯電話やコードレスフォンは問題なく使用できた。携帯の動画撮影でチラツキが起こることも無かった。

リモコン内部の「明るさプラス」ボタンを押すと、一時的に全灯(光色1・明るさ10)よりも強く明るい光(677lx)が得られるリモコン内部の「おやすみ前」ボタンを押すと、自動的に暖色の光色になり、30分かけてゆっくりと暗くり眠りに備えたリラックスした雰囲気になる

携帯電話で動画撮影したが、光のチラツキは感じなかった。携帯電話、コードレスフォンも問題なく使用できた

エコあかリズムのパターン数は増やしてほしい

 ここまで全体的に褒めているが、不満が全く無かったかというとそうではない。是非テコ入れして欲しいと思った事が2つある。

 1つめは、エコあかリズムの「起床・夕食・就寝時刻」が一つしか書き換えられない点だ。以下に、デフォルトのパターンを記そう。

・パターン1 起床 6:30 夕食 18:30 就寝 23:00 (オリジナル設定可能)
・パターン2 起床 5:30 夕食 18:30 就寝 22:00 (固定)
・パターン3 起床 4:30 夕食 18:30 就寝 21:00 (固定)

 パターン1だけは起床・夕食・就寝時刻のそれぞれが変えられるのは良いとして、残りの2と3は固定されたままで変えられない。規則正しい生活を送り続けるには良いが、毎日朝7時に起床する人が、休日は10時まで寝ていたいことだってあるだろう。仕事上、生活のリズムが不規則な人だっているはずだ。この設定の自由度が増せば、エコあかリズムの機能をもっと楽しめそうだと感じた。次はこの2・3も変更できるようになると非常にうれしい。

 2つめは、器具から聞こえてくるノイズ音。説明書のQ&Aにも「電流の変化に応じてコイルがうなり音を発生させます。正常な動作です」とあるように、本体から“ジー”という音が出ることがある。日中はさほど気にならないが、静かな時には気になることもあった。これが無ければ、寝室や仕事・勉強部屋にも勧められる、魅力的な製品になるだろう。


寿命は40,000時間。いつものリビングルームがさらに快適になるシーリングライト

 最後になるが、本製品の定格寿命は40,000時間で、毎日10時間使用しても10年以上も電球の交換無しに使い続けられる。その上、蛍光灯よりも明るく、省エネを無意識的に実行しながら、灯りによる自然な生活のリズムを演出する灯りはとても魅力的。まさしく現在のLEDのポテンシャルを引き出した製品と言っても過言ではないだろう。

 なお、下位モデルとして、 調光のみのモデルも発売されている。光色は寒色のみで、調色に関わる機能が省かれているが、価格は1万円ほど安くなる。よりシンプルに済ませたいという人は、そちらを選ぶというのもアリだろう。

 一般的なシーリングライトよりも高価であるが、器具の交換の目安は10年と長い。省エネへの意識が高い方、新たなシーリングライトの購入を計画している人にはお勧めだ。導入すれば、毎日長時間過ごすリビングルームが、もっと快適になるのは間違いないだろう。





2011年2月4日 00:00