走るライター南井正弘のコレはホントにスグレモノ!

オフロードからオンロードまでシェアを広げるイノヴェイト「ロードクロウ275 MS」

実際に履いて使って走ってから書く、ライターの南井正弘が「コレはホントにスグレモノ!」と太鼓判を押すスポーツアイテムを、毎週レコメンド!

 イノヴェイトと聞いて、それがスポーツシューズのブランドであるとすぐに理解できる人は、日本ではまだまだ少ない。

 しかしながら生まれ故郷のイギリスではトレイルランニングやフェルランニングといった不整地におけるランニングでは圧倒的な高いシェアを誇るブランドである。

 そんなイノヴェイトは、最近アスファルトやコンクリートといった舗装路を走るオンロードランニングでもシェアを徐々に伸ばしている。オンロードカテゴリーにおける代表選手が「ロードクロウ275 MS」だ。

イノヴェイト ロードクロウ275 MS
メーカー名イノヴェイト
製品名ロードクロウ275 MS
購入場所デサントオンラインショップ
購入価格16,200円

 イングランドのオフロードランニングはアメリカや他のヨーロッパの路面と違ってぬかるんだ泥と岩が混ざった独特のサーフェスで、それ専用のアウトソールが求められるが、そんな特殊なカテゴリーで圧倒的な支持を集めているのがイノヴェイト。

 イングランドの湖水地方に本社を構えるこのブランドのシューズは柔らかい泥の路面でも適格にグリップするアウトソールを装備しており、不安定な場所でも自由に動くナチュラルムーブメントのアウトソールは、不整地での走行でも高い安定性をランナーに提供してくれる。

 筆者は今回イングランドのヨークシャー地方で行なわれた「Shepherds Skyline Fell Race 2016」に参加したが、その際に着用した同ブランドのX-クロウ 275MSの高いグリップ性と走行安定性を体感。このレースでのイノヴェイトの着用シェアは軽く50%を超えており、同社がいかにイギリスのランナーから信頼されているかを確認することができた。

 そして、最近イノヴェイトはオフロードのみならず、オンロードでもシェアを上昇させているが、「ロードクロウ275 MS」はオンロード向けモデルのキープロダクト。

 高いクッション性を確保しつつ、片足275gという軽量性、オンロードサーフェスでの高いグリップ性を発揮するアウトソール。そしてシューズ内部を快適に保つ通気性に優れたメッシュアッパーetc...。これらを組み合わせることで、あらゆるレベルのランナーからも高い評価を得ることに成功している。

アッパーは通気性に優れた多層構造のナイロンメッシュアッパーを採用

 これまでは「イノヴェイト=オフロード」というイメージがあったかもしれないが、このモデルを履いたら、その認識は簡単に覆されるはず。クッション性、軽量性、安定性、通気性を高次元で融合したイノヴェイトの、ロードクロウ275 MSは、オフロードにおけるイノヴェイトユーザーのみならず、初めてイノヴェイトのシューズを履くというオンロードランナーをも納得させる高い機能性を有しているはずだ。

アスファルトやコンクリートで高いグリップ性を発揮するアウトソールを装備

南井 正弘

フリーライター、『ランナーズパルス』編集長。1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドのプロダクト担当として10年勤務後ライターに転身。雑誌やウェブ媒体においてスポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズに関する記事を中心に執筆している。主な著書に『スニーカースタイル』『NIKE AIR BOOK』などがある。「楽しく走る!」をモットーに、ほぼ毎日走るファンランナー。ベストタイムはフルマラソンが3時間56分09秒、ハーフマラソンが1時間38分55秒。