走るライター南井正弘のコレはホントにスグレモノ!

飛ぶように走れる! アシックスの最先端技術を盛り込んだ「ダイナフライト」

実際に履いて使って走ってから書く、ライターの南井正弘が「コレはホントにスグレモノ!」と太鼓判を押すスポーツアイテムを、毎週レコメンド!

 2016年7月1日、アシックスが誇る最先端ミッドソールテクノロジーである「フライトフォーム」を、全面に採用したランニングシューズ「DynaFlyte(ダイナフライト)」が登場。これまでにない軽量性と比類なき衝撃吸収性&反発性を、ランナーに提供することに成功したこのモデルを履けば、走るのが楽しくなること間違いなし!

アシックス「DynaFlyte(ダイナフライト)」
メーカー名アシックス
製品名ダイナフライト
購入場所アシックスストア 原宿
購入価格14,580円

 アシックスの最先端技術から誕生したフライトフォームは、神戸にあるアシックススポーツ工学研究所が300以上の試作を経て開発したミッドソール素材。ミッドソールとはアッパーとアウトソールの中間にあるパーツであり、着地時の衝撃吸収に大きな役割を果たす。

 各ブランドはこのパーツの開発に注力し、独自の硬度や混合比をトライしてきた。このフライトフォームは軽量性とクッション性、そして耐久性を高次元で融合することに成功している。ちなみにこのフライトフォームは、昨年秋に限定販売されたMETA RUNにも搭載されたが、その際はミッドソールの一部のみであり、ミッドソール全面に採用されたのはこのダイナフライトが初めてだ。

 実際に履いてみると、まず感じるのはその軽さ。従来のミッドソール素材であるE.V.A.(エチレンビニールアセテート)と比較して、約55%という大幅な軽量化に成功している。そして走り始めて、すぐに気付くのはその反発性能の高さ。アシックスの広告などでは「飛ぶような走りを体験せよ」の文字が躍るが、それは決して大袈裟ではない。

フライトフォームは軽量性とクッション性、そして耐久性を高次元で融合することに成功したミッドソール素材。特に従来のミッドソール素材であるE.V.A.と比較して、約55%という大幅な軽量化に成功している点に注目が集まる

 自然と足が前に出るような高い反発力は、どちらかいうと足の保護性を重視したプロダクトが多かったアシックスのランニングカテゴリーでは珍しい。そしてペースを徐々に上げ、4分30秒/km程度まで加速すると、フライトフォームのミッドソールは粘りのあるクッショニングで着地時の衝撃をしっかりと吸収し、そのエネルギーを反発力へと効率的に変換していることを足裏で感じられる。

 走ることが習慣化していて「最近ちょっとマンネリぎみかも!?」というランナーは、このシューズを履くことで再び走ることに対するモチベーションが上がることだろう。それくらいアグレッシブなクッショニング性能を発揮してくれるのが、このダイナフライトというランニングシューズなのである。

従来のアシックスのランニングシューズと比較すると、スタイリッシュなアッパーマテリアルはフィット感と通気性も高い

南井 正弘

フリーライター、『ランナーズパルス』編集長。1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドのプロダクト担当として10年勤務後ライターに転身。雑誌やウェブ媒体においてスポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズに関する記事を中心に執筆している。主な著書に『スニーカースタイル』『NIKE AIR BOOK』などがある。「楽しく走る!」をモットーに、ほぼ毎日走るファンランナー。ベストタイムはフルマラソンが3時間56分09秒、ハーフマラソンが1時間38分55秒。