老師オグチの家電カンフー

第5回:寿命前に死亡したLED電球が新生児としてよみがえる

カンフーには広く「訓練を積み重ねる」といった意味があります。「老師オグチの家電カンフー」は、ライターの小口覺が家電をネタに、角度を変えてさらに突き詰めて考えてみるコーナーです
パナソニック「LDA6L-E17/BH」。斜め取り付けタイプの電球色。推定約2万時間稼働したので、以前使っていたミニクリプトン球と比べると節電量は1,000kWhを超える。金額にすると26,000円以上(26円/kWhで計算した場合)

 人間50年〜。

 織田信長でおなじみのフレーズですが、あれ平均寿命が50年という意味じゃないんだってね。天の世界では1日が50年で、それに比べれば人間の一生など短いという意味とか。ちなみに、戦国時代の平均寿命は30歳ぐらい、江戸時代から昭和初期までは50年に満たなかった。これは新生児の生存率が低かったからで、それを除いた平均はもっと高くなる。まぁ、平均年収や平均貯金額と同じく平均なんてものはアテにはなりませんよ。死ぬときは死にます。

 何の話かというと、LED電球です。高寿命が売りのLED電球が短時間でお亡くなりになるケースが頻発しているらしいです。

 うちも先月、2010年にデスクライト用として購入したLED電球が点滅するようになりました。1日10時間として5年半の合計時間は約2万時間。定格寿命の4万時間の半分にすぎません。まぁ、それ以前はミニクリプトン球で、数か月に1回ぐらいのペースで切れていたことを考えると、別に腹も立たないですし、電気代含めて十分“元が取れた”気はしています。

 Amazonの履歴を確認すると、当時の購入価格は4,150円。現在は同じものが1,500円ほどで購入できます。さっそくポチったのですが、このことをFacebookに書いたら「クレームを入れた方がいい」というコメントをもらいました。

 これは、言われるまで考えなかった。買って1ヶ月とかで壊れたら、そりゃクレーム入れますけど、5年以上経ってますからね。しかも電球だし。家電のメーカー保証だって通常は1年ぐらいでしょう。クレーマー扱いされるの恥ずかしいじゃないですか。

 そもそも定格寿命4万時間って何だよ。24時間付けっぱなしでも5年かかるわけで、絶対実測してないだろうと。そんな理論値みたいな寿命を保証してくれるとは考えもしなかったんですよ。通信業界のベストエフォートに慣らされたせいでしょうか……。

 で、結論から言うと、無料で新品に交換してもらえました。パナソニックのお客様相談センターに問い合わせたところ、メールで使用機器や状況についてやりとりがあった後、新品を送ってもらえることになった。

Webからお客様相談センターに問い合わせたところ、メールで製品の利用場所や器具の形状、スイッチのタイプなどについて聞かれる
新しいものを送ってくれるとのメールが届く。ちょっと驚いたのでスマホでスクリーンショット撮った(笑)
約1週間後に届いた新しいランプと、返送用の着払い伝票

 寿命80歳のところ、40歳でお亡くなりになったと思ったら、同じ人が新生児で来ちゃった、みたいな。これ、また定格寿命に満たなかったら永遠と交換し続けられるんですかね。

 いや、まてよ。家電 Watchで連載を持っているライターだから交換になったんじゃないかという疑念もあったので(自意識過剰)、メーカーの中にいる友人に聞いてみたところ、おそらく通常の対応だという。故障した製品を解析して、改善につなげるという目的もあるのでしょう。

 何にせよ、言ってみるもんだなぁと思った次第。こうして原稿のネタにもなったし。問題は、すでに新しいのを購入しちゃってるので、電球が1個余った状態になっていること。小さい口金(E17)なので、自宅には対応機器があまりない。稼働するのは、まさか4万時間後!?

小口 覺

1969年兵庫県にて製造。ライターとして、雑誌、Webメディア、単行本の企画・執筆、マンガ原作を手がける。取材・関心領域は、PC、インターネット、スマートフォン、家電、料理、各種ライフハックなど。

Webページ「有限会社ヌル/小口覺事務所」
http://nulloguchi.wix.com/nulloguchi