タイガー、土鍋ならではの炊き上がりにこだわった高級炊飯器

土鍋IH炊飯ジャー 炊きたて JKN-V型

 タイガーは、土鍋ならではの炊き上がりにこだわったIH式炊飯器「土鍋IH炊飯ジャー 炊きたて JKN-V型」2製品を発売する。希望小売価格は5.5合炊きの「JKN-V100」が105,000円、8合炊きの「JKN-V150」が107,100円。

 同社の最高級炊飯器「THE 炊きたて JKX-A100」に次ぐ、高級クラスの炊飯器。内釜に細かい土から作った「波紋焼土鍋釜」を採用している点が特徴。新製品では、保温時間を「6時間/連続」の2段階から選べるようになった。

 波紋焼土鍋釜は、素焼きから仕上げまで3度焼きの手間をかけ、「表面5層コート」で仕上げている。鋳型には手彫りで不揃いの波紋を施し、土鍋釜のこだわりの形「波紋焼」を成形。この波紋により、釜表面に熱風の通り道ができ、釜全体を均一に加熱する。釜の表面積が大きくなったことで、熱風の循環システムの効率や蓄熱性が高まったという。

 さらに蓄熱性が高い土鍋釜は、電力調整時も沸とうが続き、お米の甘みを増すα化を続ける。これにより、ツヤとねばりのあるふっくらとしたごはんに炊きあがるという。

 また、吸水から蒸らしまで釜全体を包み込むように加熱する「全工程熱風循環システム」も継続採用した。本体背面の左右に循環ファンを設置し、30秒ごとに交互に回転。6つの送風孔から送風する。

 この「波紋焼土鍋釜」と「全工程熱風循環システム」の相乗効果により、吸水時の加熱量は2010年モデル比で約2.1倍にアップした。お米の芯までしっかり水が浸透し、炊きムラを抑えているという。

 このほか、内ぶたの上側に「二重ふた」を設置。旨味である「おねば」を溜め込みながら余分な蒸気だけ逃し、吹きこぼれを防ぎつつ、連続加熱する。溜め込んだ旨味は、炊きあげの後半にごはんに戻す。内ふたにも土鍋素材をコーティングし、ふたからも全面ヒーター加熱と遠赤加熱を行なう。

 釜内部には、蒸気を感知して最適温度・火力をコントロールする4つの「極(きわみ)センサー」を搭載し、最適な温度にコントロールする。内ふたには、より感度を高めた「蒸気ふたセンサー」を備えている。

 本体底部には、蓄熱高温蒸らしを行なう「土鍋プレート」を搭載。炊きあげ工程中に強火で加熱し、釜底から放出された輻射熱を受け止める。蒸らし工程では、たっぷりためた熱を放出して土鍋に戻し、「蓄熱高温蒸らし」を行なう。

 運転モードには、省電力で炊きあげる「エコ炊き」を標準搭載。吸水時の加熱を抑え、低めの温度で吸水した後、高火力で加熱。沸騰開始後に火力を弱める。蒸らし工程は、消費電力を抑えて余熱で蒸らして炊き上げる。

 調理メニューには、専用鍋を使うことなく煮込み料理やシチューが作れるモードや、玄米に含まれている「GABA(ギャバ:γ-アミノ酪酸)」の量をアップさせる「GABA増量」モードも備えている。炊飯には4~5時間かかるが、通常の「玄米」メニュー炊飯時に比べ、GABAの量が約4割増えるという。

 機能面ではほかに、食べたい時刻を3件まで登録して時刻に合わせて炊きあげる「炊きあがり予約タイマー」、自然吸水(つけおき)の時間が設定できる「予約吸水タイマー」、土鍋のおこげが味わえる「3段階の火かげん調節」を搭載している。ふた部には「ホワイトバックライト液晶」を搭載した操作モニターを設け、音声ガイドも備えた。

 8合炊きの「JKN-V150」の本体サイズは約300×383×248mm(幅×奥行き×高さ)。本体重量は約6.2kg。消費電力は1,275W。「エコ炊き」メニュー時、1回あたりの炊飯時消費電力量は206Wh。1時間あたりの保温時消費電力量は19.3Wh。






(小林 樹)

2012年8月20日 13:28