2011年の洗濯機市場は縦型洗濯乾燥機が牽引、Gfk調べ

 GfKは、洗濯機の販売動向を発表した。それによると、2011年の洗濯機市場は前年比3.7%増の512万台で、2年連続で拡大。また、洗濯機のタイプ別の数量構成比は、縦型が82.2%、ドラム式は13.5%、二層式が4.3%と、縦型洗濯機が前年比5.2%増で好調だという。

 縦型洗濯機で特に人気を集めているのが乾燥機能付きの製品。平均価格が約8万円と、乾燥機能なしタイプや簡易乾燥機能付きに比べ高額にもかかわらず、年々販売が拡大しているという。縦型洗濯機の乾燥機能タイプ別の数量構成比は、全乾燥タイプが20.4%、簡易乾燥タイプが56.1%、乾燥機能がついていないものが23.5%。全乾燥タイプについては2012年1月~2月の構成比が前年同期比3.3%増の22.7%となっており、今後も伸長が見込まれる。

洗濯機市場全体では3.7%増で2年連続で拡大している。タイプ別数量構成比は縦型が82.2%、ドラム式は13.5%、二層式が4.3%縦型洗濯機では、乾燥機能付きのものが人気を集めているという

 GfKでは、縦型洗濯乾燥機の人気の背景に、乾燥機能の向上やラインナップの増加のほか、夜間洗濯や室内干しなどライフスタイルの変化を挙げている。また、ドラム式洗濯乾燥機に比べ、価格面や洗浄力での優位性が高いことも、買い換え需要を取り込んでいる原因だとみている。

 一方、ドラム式では、省スペース設計モデルなどが相次いで発売されたことなどにより、一定の需要を集めたという。

 調査ではこのほか、洗濯機の節水能力についても言及している。洗濯機の節水能力は縦型・ドラム式ともに向上しており、縦型洗濯機は103L、ドラム式洗濯乾燥機は69Lとなっている。これは2009年モデルに比べても進化しており、縦型洗濯機は約3L、ドラム式洗濯乾燥機は約8L少なくなっている。ドラム式においては、洗濯使用水量が70L以下のモデルの構成比は59.4%となっており、2009年の5.8%から飛躍的に拡大している。



(阿部 夏子)

2012年3月27日 18:05