三菱化学、“世界初”調色/調光できる有機EL照明の量産に成功

~4月にミラノサローネで展示
ミラノサローネで展示される「VELVE」のイメージ

 三菱化学メディアは、調色/調光ができる有機EL照明の量産に、世界で初めて成功したと発表した。同社ではこの有機EL照明を「VELVE(ヴェルヴ)」と命名し、今後販売していくという。販売時期、価格は未定。

 有機EL照明は、薄型で面発光できる点が特徴の光源。現在は照明器具として市販されている例は少ないが、同社では形状に制約がなく、透明の基盤にも使えるといった特徴を活かすことで、独創的な照明表現が可能としている。

 今回量産されたVELVEは、光源を調色・調光できる点が特徴。朝には白く爽やかな明るい光を選び、夜には暖かみのある電球色を採用するなど、時間や気分に合わせて、光が簡単に調節できるという。また、パネルのサイズは約14×14cmで、同社では“世界最大級”としている。ちなみに、VELVEの有機ELの発光層の1つには、量産では世界初となる塗布技術を採用しているという。

 VELVEは、4月12日から17日までの間、イタリアのミラノで開催される家具・インテリア用品の国際展示会「ミラノ サローネ」内のイベント「フオーリ・サローネ」にて、子会社の英バーベイタム リミテッドにより展示される。展示会全体のプロデュースは、金閣寺や羽田空港新ターミナルビルのライトアップを手がけた照明デザイナーの内原智史氏が務める。VELVEの販売時期は、展示会で発表されるという。





(正藤 慶一)

2011年2月10日 14:35