照明機器・技術の展示会「ライティング・フェア2009 第9回国際照明総合展」が、3月3日、東京ビッグサイトで開幕した。会期は6日までの4日間で、入場料は1,500円。本誌ではLED電球など、家庭用の照明器具を中心にお伝えする。
NECライティングのブースでは、LEDのペンダントライトが参考出品されていた。
ペンダントライトとは天井から吊り下げるタイプの照明で、今回公開されたLEDペンダントライトは白熱電球の40W形相当の明るさを備えている。LEDのガラス球には、スリットが刻まれた特殊加工が施されており、これにより空間全体を包み込むやさしいあかりが実現できるという。寿命は40,000時間。消費電力は白熱電球の1/6で、年間の電気代は約1,300円削減できる試算となっている。
このほか、ペンダントライトの直下照度は、白熱電球と比べて約5倍に高く、またLEDの平均演色評価数(Ra ※色彩の再現度の指標値)は90以上と高く、目に優しく、自然な色合いで照らし出せるという。
家庭用のLED照明には電球形やダウンライトなどが流行となっているが、吊り下げ形のペンダントライトはまだ数が少ない。
|
|
写真右がLEDペンダントライト。左は40W形の電球形蛍光灯
|
光っているため見えにくいが、LEDのガラスカバーの表面にはいくつものスリットが刻まれており、空間を包み込むやわらかな光が実現できるという
|
● 有機EL照明の展示ルームも公開
ブースではこのほか、有機EL照明の展示ルームが公開された。
有機ELは発光体が薄く、色鮮やかな美しい光が放てる点が特徴。また、白熱電球や蛍光灯よりも発光効率が高いため、次世代の照明器具として注目されている。
展示ルームでは、電球の色を再現した140mm四方の有機ELを使った照明器具が多数展示された。光の向きが変えられる壁面用のブラケット「インスタントムーンライズ」や、調光により竜が動くようすを再現したインテリア照明「ドラゴンライン」、天井に埋め込み一体化した「光天井」など、多くの人が有機ELの光に見入っていた。
|
|
|
天井に埋め込まれた有機EL照明「光天井」
|
光の明るい/暗いを調光し、竜の動く姿を再現したという「ドラゴンライン」
|
壁面のブラケット照明「インスタントムーンライズ」。光の向きを変えられる
|
● 直径4mmの極細ランプ「+CLine(プラスシーライン)」
|
蛍光管は1/2灯タイプ、長さが600/900mmが用意される。カラーバリエーションもある
|
このほか、直径4mmの細い冷陰極蛍光ランプ「+CLine(プラスシーライン)」のコーナーも設けられた。
+CLineは、大型液晶テレビ用のバックライトで使用するランプを、「建築化照明」(建築と一体化した照明)として商品化したシリーズ。直径4mmと細い蛍光管が特徴で、一般的な蛍光灯と比べて1/6以下となるという。従来では設置が困難だった狭い場所にも取り付けられるようになった。また、ランプ寿命も60,000時間と長寿命のため、交換の手間も省く効果もある。
ブースでは+CLineを横に並べて、その細さをアピールしていた。
|
|
蛍光管の直径は4mmと細い点が特徴
|
+CLineを横に並べたデモ。蛍光管が細いため、多くの+CLineが並んでいる
|
■URL
NECライティング
http://www.nelt.co.jp/
+CLine ニュースリリース
http://www.nelt.co.jp/information/press/2009-02-04.html
ライティングフェア2009 レポートリンク集
http://kaden.watch.impress.co.jp/static/link/event_light09.htm
■ 関連記事
・ 第13回:LEDとは(2008/08/06)
( 本誌:正藤 慶一 )
2009/03/04 17:03
- ページの先頭へ-
|