富士通ゼネラル、脱臭スピードが3倍になった脱臭機

~10年間交換不要の脱臭フィルター、イオンによる除菌機能も

ルーム脱臭機 DAS-301V
 富士通ゼネラルは、脱臭スピードを3倍に強化した家庭用の脱臭機「ルーム脱臭機 DAS-301V」を、8月21日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は4万円前後。

 適用床面積が20畳(33平方m)までの脱臭機で、従来機種「DAS-301R」より脱臭スピードを3倍に高めた点が特徴。これにより、タバコや糞便のニオイ、ペット臭などを素早く除去し、快適な室内環境が実現できるという。

 同社では、8畳の部屋でタバコ1本を吸った場合、タバコの残り香を従来機種の10分よりも約3倍早い3分で、ニオイが分からないレベルまで脱臭できるとしている。また、同じく8畳の部屋にペット臭の元となるアンモニアを放散した場合は、従来機種の10分から、6分で脱臭できるという。

 今回改良が施されたのは、同社独自の脱臭技術「3WAYデオドラント」。これは、脱臭フィルター「金属酸化触媒ハニカムフィルター」により高濃度の臭気を、「UVランプ」により低濃度の臭気を、微弱なオゾンによる「消臭成分」を空気中に放出して部屋に染みついたニオイを脱臭するというもの。本製品では、このうち金属酸化触媒ハニカムフィルターが強化され、また消臭成分の放出効率の見直しなどで、脱臭率を向上している。

「タバコ臭」における、従来機種との脱臭スピードの比較。ニオイが分からなくなるレベル「臭気強度1.5」以下になるまで、従来は10分かかっていたのが、本製品では約3倍の3分で済むという「ペット臭(アンモニア)」における、従来機種との脱臭スピードの比較。こちらは従来の10分に対し、6分で脱臭できる

「3WAYデオドラント」の構造


 また、脱臭フィルターを本体内のヒーターユニットを使って自動で加熱し、脱臭効果を再生する機能も改めた。従来は12時間ごとに30分間加熱していたのを、本製品では24時間ごとに1時間加熱する仕様に変更した。これにより、従来では脱臭フィルターに残りやすかった油成分を、分解・除去できるようになった。同社ではこれを「脱臭フィルターオートクリーン」機能と呼んでおり、この機能によりフィルターを交換せずに10年間使用しても、脱臭性能は90%維持できるとの試算を公開している。

 フィルターではこのほか、ペットの毛や花粉、アレル物質を捕らえる集塵フィルターも備える。集塵フィルターは掃除機(1カ月に1度)と水洗い(1年に1度)の手入れをすれば、脱臭フィルターと同様、交換せずに使用できるという。

脱臭フィルターを自動で加熱し効果を持続させる「脱臭フィルターオートクリーン」機能を搭載

1立方mボックス内でタバコを2本燃焼した後、脱臭フィルターオートクリーン機能を運転した試験結果。運転後は、ニオイが分からなくなるレベルまで落ちている使用年数による、脱臭フィルターの性能の変化を表わすグラフ。脱臭フィルターオートクリーン機能があるため、性能はほとんど落ちていない

 さらに、「プラズマイオン」というイオン成分を、消臭成分とともに放出する機能も追加。室内に浮遊するウイルスや、壁や机に付着した菌を除去する効果があるという。このプラズマイオンの除去効果は、第三者機関によって効果を実証しているという。

 本体サイズは274×262×643mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は7.4kg。消費電力は、脱臭フィルターオートクリーン機能の運転時で67W、弱運転時で5~9W。ニオイセンサーによる自動運転機能も備えている。

 

新たに「プラズマイオン」を放出し、除菌する機能も追加された「プラズマイオン」による除菌効果。120Lの試験ボックス内のウイルス量を、3分間で99.99%抑制したという試験結果がある


(正藤 慶一)

2009年8月4日 17:17