ニュース

ブルーライトを従来比1%未満に抑えた有機EL照明モジュール~パイオニアと三菱化学が共同開発

ブルーライトレス塗布型有機EL照明モジュール「OLE-P0909-C3S」

 パイオニアと三菱化学は、有機EL照明として初となるブルーライトレス塗布型有機EL照明モジュール「OLE-P0909-C3S」を共同開発し、8月1日よりサンプル出荷を開始することを発表した。

 光の中にごくわずかなブルーライト成分しか含まない有機EL照明モジュール。ブルーライトは、可視光線の中で最もエネルギーが強く、ほぼ減衰することなく眼の網膜に到達する。今回の照明モジュールは、青色素子を使用しないことで、従来の有機EL照明モジュール(3,000Kタイプ)と比較して、ブルーライト成分の含有率を1%未満に抑えたという。

 色温度は1,900Kで、ろうそく色タイプ。寝室や医療現場、光による損傷が懸念される文化財や絵画などの保管用照明にも適しているという。

 モジュールの外形サイズは、92.4×92.4×4.3mm(幅×奥行き×厚さ)、重量は42g。最大輝度は3,000cd/m2。回路一体型の定電流回路を内蔵する。

 なおブルーライトとは、自然光や人工光源に含まれる波長380〜495nm(ナノメートル)の光で、眼の疲れなどの原因になるという。また就寝前に多量のブルーライトを浴びると睡眠を司るホルモンの分泌が抑制され、寝つきが悪くなり、眠りが浅くなるなど、睡眠の質の低下につながると言われている。

河原塚 英信