ニュース

パナソニックと富士通、高齢者住居向け見守りサービスの共同実証

 パナソニックと富士通は、高齢者住宅向け見守りサービスの共同実証実験を実施することを発表した。

 高齢者住宅向けのサービス提供を目標とした共同実証実験。パナソニックのクラウドサービス対応型エアコンと、富士通の非接触型生体センサーを融合させたもので、エアコンで温湿度など住空間の情報を、生体センサーで睡眠状態など入居者の情報を検知する。これらの情報をシステムに集約し、介護職員に提供するほか、個人の生活パターンに合わせたアラート通知などを行なう。

パナソニックのクラウドサービス対応型エアコンと、富士通の生体センサーで検知した情報を介護職員や家族に提供するほか、個人の生活パターンに合わせてアラート通知などを行なう

 離れた場所からの状態把握と空調管理ができるほか、安否確認作業の負担軽減と、入居者及び、その家族にとって安心・安全な住空間を提供するという。共同の実証実験は、パナソニックグループが運営するサービス付き高齢者向け住宅「エイジフリーハウス豊中庄内栄町」で2015年6月より1年間、実施する。

 富士通の非接触型生体センシング技術を活用したセンサーは、マイクロ波レーダーの照射により、3m範囲の微細な体動量を検知できる。収集した体動量データを富士通のクラウド上にて生体情報分析を行ない、入居者の在・不在、睡眠・覚醒状態のデータを抽出し、パナソニックの見守りシステムに提供するという。

 パナソニックと富士通は、今回の実証実験で、サービスの受容性・効果検証を行なったのち、2016年度中のサービス提供を目指す。

阿部 夏子