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お茶碗一杯分、0.5合からおいしく炊ける3.5合炊き高級炊飯器

 三菱電機は、お茶碗一杯分、0.5合からおいしく炊き上げる3.5合炊きの高級炊飯器「本炭釜 NJ-SW065」を2月1日より発売する。希望小売価格はオープンプライス。店頭予想価格は約6万円前後。ルビーレッドとアメジストブラックの2色が用意される。

3.5合炊きの高級炊飯器「本炭釜 NJ-SW065」
純度99.9%の炭素素材を削り出した内釜「本炭釜」
左からアメジストブラック、ルビーレッド
フタをあけたところ
本体操作部

選択肢の少ない小容量モデルを強化

 三菱の高級IH式炊飯器「本炭釜」シリーズの、小容量3.5合炊きモデル。同社によると、家族構成の変化や高齢者の増加などを背景に、小容量タイプの炊飯器を求める人が以前より多くなっているという。しかし、従来の小容量タイプは価格重視のマイコン式が主流で、小容量のIH式炊飯器の選択肢は少ない。

 三菱では、この点に着目し、2009年から3.5合炊きのIH式炊飯器を発売。純度99.9%の炭素素材を削り出した内釜を採用するなど、高付加価値の高級モデルを展開する。

大容量タイプの炊飯器が減少傾向にあるのに対し、小容量タイプは横ばいで安定している
従来少量タイプの炊飯器は価格を重視したマイコン式が主流だったが、ここ数年IH式が増えてきている
価格を重視した従来型の少容量炊飯器は今後、減少傾向にある。今後の少量炊飯器は本質を重視する中高年層がターゲットになるという

和食に合うご飯が理想

 理想のご飯としては「和食に合うごはん」を掲げる。和食は、洋食とは異なり、ご飯とおかずを一緒に口の中に入れて、口の中で味を完成させるという特性がある。三菱では、口の中でご飯とおかずが混ざりやすいご飯として「適度な粘りを保ち、米粒同士が口の中でほぐれやすい食感」を掲げる。これは、他メーカーで採用している圧力炊飯ではなく、三菱が目指す「かまどの炊飯」で実現できるものだという。

洋食は既に味付けが完成されているものが多く、単独で食べるのが基本となる
和食は、ご飯とおかずを一緒に食べるのが前提で、口の中で味を完成させるという特性がある
三菱では、おかずと混ざりやすいほぐれやすい食感を理想とする

 かまど炊きを実現するための機構としては、炭素材料99.9%の削り出し内釜「本炭釜」と、かまどの高火力を実現する連続沸騰を採用。本炭釜は、炭の素材特性を活かすことで、釜全体がそのまま発熱し、沸騰時に大きな泡を発生させる。これにより、米同士が押し合うことなく、ふっくらとしたご飯が炊きあがるという。

炭素材料99.9%の削り出し内釜「本炭釜」を採用
本炭釜の素材と形状を活かし、沸騰時に大きな泡を発生させる。これにより、ふっくらとしたご飯が炊けるという
炊きあがりのご飯
口の中でほぐれやすい、しゃっきりとした食感が印象的

 連続沸騰は、沸騰後も火力を落とさずに連続加熱を行ない、うまみをごはんに還元することで、かまど炊きのようなおいしさを引き出すというもの。放熱板と一体化した内蔵カートリッジを搭載することで、沸騰時に沸き上がるうまみ成分「おねば」を、カートリッジでうまみと蒸気に分離し、うまみが吹きこぼれない構造とした。これにより、うまみを蒸らし時にごはんに還元し、ごはんをふっくらと炊き上げるという。

 また、少量でもおいしいご飯が炊けるように、通常よりも時間をかけてご飯の甘みを引き出す「匠芳潤炊き」モードでは、予め炊飯量を指定し、その量に最適な火力で炊き上げる「合ピタ」機能を用意する。合ピタは0.5合から3.5合まで、0.5合単位で指定できる。

放熱板と一体化した内蔵カートリッジを搭載。沸騰時に沸き上がるうまみ成分「おねば」を、カートリッジでうまみと蒸気に分離し、うまみが吹きこぼれない構造とした
通常よりも時間をかけてご飯の甘みを引き出す「匠芳潤炊き」モードでは、あらかじめ炊飯量を指定しておくことで、量に合わせた火力で炊き上げる「合ピタ」機能を搭載

 運転モードでは、0.5合のご飯を約18分で炊き上げる「新・お急ぎ炊飯」を新たに搭載する。

 本体サイズは231×289×204mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約4.2kg。消費電力は750W。

 3.5合炊きの下位モデルとして、内釜の外表面に加熱の効率性を高める「備長炭コート」を施した「備長炭 炭炊釜 NJ-SE065」を同時発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は3万円前後。本体カラーはピュアホワイトとロイヤルネイビーの2色。

「備長炭 炭炊釜 NJ-SE065」ピュアホワイト
ロイヤルネイビー
内釜の外表面には、加熱の効率性を高める「備長炭コート」を施す

阿部 夏子