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シャープ、イオン濃度2倍でストレスが溜まりにくい環境を作る「プラズマクラスターNEXT」

 シャープは、独自の空気浄化技術「プラズマクラスター」のイオン濃度をさらに高めた「プラズマクラスターNEXT」を開発し、ストレスが溜まりにくい、集中を維持しやすいといった環境を作ることを実証した。あわせて、同技術を搭載したルームエアコンと空気清浄機を、2018年1月25日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は順に、23万~37万円前後、13万円前後(税抜)。

「プラズマクラスターNEXT」搭載ルームエアコン
加湿空気清浄機

 プラズマクラスターは、自然界に存在するものと同じプラスとマイナスのイオンを利用した独自の空気浄化技術。除菌消臭、静電気の除去、肌の保湿などの効果を実証している。

 今回新たに開発した「プラズマクラスターNEXT」は、従来の「プラズマクラスター25000」から、イオン濃度を約2倍の約50,000個/cm3に高めた点が特徴。イオン発生デバイスの電極配置を最適化し、高濃度化を実現した。これにより、空気浄化のスピードアップに加え、「ストレスが溜まりにくい」、「集中を維持しやすい」環境をつくることを実証したという。

「プラズマクラスターNEXT」を新開発。イオン濃度は約50,000個/cm3
イオン発生ユニットは第10世代になる。電極配置を最適化し、高濃度化を実現した

リビング学習にも貢献。プラズマクラスターNEXTでストレス度合いが減少

 実証実験は、慶応義塾大学 理工学部 システムデザイン工学科 准教授 満倉 靖恵氏の監修の元、脳波計から人のストレス度合いや集中度合いを分析する「感性アナライザ」を用いて行なった。

 被験者は、大人20名と小学5・6年生の子供19名。約20畳の空間に、プラズマクラスターNEXT搭載の空気清浄機およびエアコンを置き、8時間運転した。デバイスを設置した環境と、そうでない環境で比較したところ、設置した環境ではストレス度合いが減少し、集中度合いもアップ。この結果により、ストレスが溜まりにくく、集中を維持しやすい環境が作られていることが示されたという。

実験結果。ストレス度合いの変化
集中度合いの変化
脳波計から人のストレス度合いや集中度合いを分析する「感性アナライザ」を用いた

 慶応義塾大学 理工学部 システムデザイン工学科 准教授 満倉 靖恵氏は、実証実験について以下のように述べた。

 「今回の結果により、プラズマクラスターNEXTによってお部屋をリラックスする環境にできることが考えられます。また、集中力を維持しやすい環境が作られたことから、昨今増えているリビング学習に対しても貢献できるのではないでしょうか」

慶応義塾大学 理工学部 システムデザイン工学科 准教授 満倉 靖恵氏
感性アナライザはタブレット端末を使ってデータを確認

Amazon Alexaに対応したルームエアコン「Xシリーズ」

 プラズマクラスターNEXTを搭載したルームエアコン「Xシリーズ」は、2018年1月25日に発売。暖房能力6~7畳の「AY-H22X」から、21~26畳「AY-H80X2」まで全9機種をラインナップ。価格はオープンプライス。店頭予想価格は23万~37万円前後(税抜)。

プラズマクラスターNEXT搭載ルームエアコン「Xシリーズ」

 高濃度のプラズマクラスターイオンである「プラズマクラスターNEXT」を、部屋に効率的に届けられるように、本体は「エアロダイナミックフォルム」を採用。抵抗を少なくした形状で風をなめらかに送り、風の圧力を高めて力強く押し出し、風を漏らさずに遠くまで届けるという。イオン発生電極部には新ユニットホルダーを設け、風が電極部に集中したくさんのイオンを送り出せるとしている。

 ストレスを溜めない環境や、集中を維持できる効果のほか、新たにニオイの元となるニオイ原因菌の除菌・脱臭効果も実証した。タバコの付着臭の消臭、除電効果のスピードがアップするなど、空気浄化性能も高めたという。

 プラズマクラスターを放出する単独運転もでき、冷房や暖房を使わない時期も活躍するとしている。不在時のパトロール機能を備え、ワンボタンで設定するだけで、エアコン停止中に自動で高濃度プラズマクラスターイオンを放出。部屋やエアコン内部のカビやタバコの付着臭を抑制し、部屋の空気を清潔に保つという。

効率的に風を届ける「エアロダイナミックフォルム」を採用

 室内機の送風構造は、冷房時は天井方向に向かって冷風を吹き出し、暖房時は温風漏れを抑えて足元にしっかり届ける機構を採用。快適な空調を実現するとしている。

 いずれも無線LANを内蔵しており、スマートフォンから操作可能。Amazon Alexaを搭載したスマートスピーカー「Amazon Echo」と連携でき、音声での運転操作もできる。

 AIoTクラウドサービス「COCORO AIR」に対応し、ユーザーの使い方や好みを分析し、運転を制御する機能を備える。また、エアコンの使い方や生活を音声でサポートする「生活アシスト発話」を新搭載。エアコンの使用状況を学習した後、「1時間程度なら、こまめにオンオフするより付けっぱなしの方が、省エネになる場合があるので試してみてください」など、省エネへの気付きとなる情報などを音声で伝える。

冷房時は天井に向かって送風
暖房時は足元に温風を届ける
Amazon Echoと連携できる
リモコン

 室内機のルーバーやダストボックスなどは取り外して水洗い可能。ホコリや湿気、空気の停滞などエアコン内部のカビ発生の要因を防ぐ「風クリーンシステム」により、吹き出す風もキレイに保つ。

 いずれも室内機サイズは、798×370×295mm(幅×奥行き×高さ)。カラーはホワイト系。

不在時にプラズマクラスターを集中的に放出する「効果実感モード」搭載の加湿空気清浄機

 プラズマクラスターNEXT搭載の加湿空気清浄機「KI-HP100」(適用床面積:最大46畳)も同時に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は13万円前後(税抜)。

加湿空気清浄機「KI-HP100」

 高濃度プラズマクラスターイオンを効率的に届ける構造として、体が小さくても遠くまで飛翔できるテントウムシの羽根形状を応用した「新ネイチャーファン」を採用。気流制御ルーバーは新たに3方向に風を届けられ、イオンを効果的に部屋に放出するという。

 このほか、人感センサーを新たに搭載。「効果実感モード」に設定すると、不在時にプラズマクラスターイオンを集中的に放出し、部屋を徹底的に浄化。人がいるときは運転音を抑えたモードに自動で切り替わり、帰宅時にキレイになった空気を実感しやすくなったとしている。

3方向気流制御ルーバーを採用
操作部

 無線LAN機能を搭載し、スマホアプリやスマートスピーカー「Amazon Echo」、AIoTクラウドサービス「COCORO AIR」などに対応する。専用アプリでは、室内外の空気の状態や運転モードを確認できるほか、フィルターの交換時期の目安を知らせてくれる。

 アプリには同社の無線LAN搭載エアコンも同時に登録でき、連携運転も可能としている。空気清浄機の照度センサーが照明オフを検知すると、エアコンも自動でおやすみ運転に切り替わるほか、エアコンが暖房運転をすると空気清浄機が自動で加湿運転する機能などを備える。

 本体サイズは、427×371×738mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約17kg。消費電力は最大95W。空気清浄時の最大風量は10m3/分。8畳を清浄する時間は6分。加湿時の最大加湿量は930ml/時。タンク容量は約4.3L。カラーはホワイト系。

アプリにはエアコンも登録でき、連携運転を可能としている