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オムロン、“パッと手にとってサッと測れる”を実現した全く新しい上腕式血圧計

 オムロンは、全く新しいデザインを採用した本体、カフ(腕帯)一体型の「上腕式血圧計 HEM-7600T」を3月1日より発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は19,800円前後(税抜)。

全く新しいデザインを採用した本体、カフ(腕帯)一体型の「上腕式血圧計 HEM-7600T」

 装着から測定までスムーズに行なえる本体とカフが一体になった上腕式血圧計。一般的な血圧計は本体とカフがチューブでつながるチューブ式だが、HEM-7600Tはポンプやセンサーなどの部品を小型化し、本体とカフを一体化することでチューブをなくした。チューブがないので、テーブルに置いても邪魔にならず、血圧が気になったときにすぐに測定できるという。

 測定しやすさにもこだわった。チューブ式の血圧計は、空気がカフの一部に送られるため、カフの装着方向や、向きなど、正確に装着する必要があった。HEM-7600Tでは、空気がカフの全周に送られるため、向きなどを気にせずに、位置がずれてしまったとしても、正確な測定が可能となった。

「上腕式血圧計 HEM-7600T」ホワイト
操作スイッチは2つだけ
チューブが一体となった全く新しいデザイン
空気がカフの全周に送られるため、向きなどを気にせずに、位置がずれてしまったとしても、正確な測定が可能

 表示部には視認性の高い有機ELディスプレイを採用。測定結果のほか、カフの巻き方がゆるかったり、測定中に体が動いてしまった場合には「再測定をおすすめします」というメッセージや、エラーとなったその理由も表示される。従来は「エラー3」などと表示されていたため、エラー理由を取り扱い説明書などで確認する必要があったが、わかりやすさを優先し、メッセージが表示されるよう改良したという。

 さらに、Bluetooth通信機能を搭載しており、測定結果はiPhone・Android対応のスマートフォンアプリ「OMRON connect(オムロン コネクト)」で確認・管理できる。測定結果をAppleの健康管理アプリ「ヘルスケア」など、他社アプリで確認することも可能。

有機ELディスプレイを採用
Bluetooth通信機能を備え、測定結果はiPhone・Android対応のスマートフォンアプリ「OMRON connect(オムロン コネクト)」で確認・管理できる

 本体サイズは120×20×85mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は240g。電源は単四形アルカリ乾電池4個。電池寿命は約300回の測定。対象腕周は22~42cm。本体カラーはブラックとホワイトの2色。

頻繁な血圧測定を可能にするデザインと使い勝手

 オムロン ヘルスケアは1970年から血圧計を開発し、家庭用血圧計もいち早く参入、2016年には血圧計の累計販売台数2億台を達成している。「家庭用血圧計の発売当初は、『家で正確な血圧は測定できない』と医師の方からおしかりをいただくこともあったが、今では『家も含めて、こまめに血圧測定をした方が良い』と指針も変わってきている」(オムロン ヘルスケア 循環器疾患商品事業部 吉村実氏)と話す。

オムロン ヘルスケア 循環器疾患商品事業部 吉村実氏
2016年には血圧計の累計販売台数2億台を達成した
血圧は1日の中でも乱高下しているため、こまめな血圧測定が理想だという

 HEM-7600Tの開発経緯については、以下のように語る。

 「現在は、家で血圧測定を促された場合『朝と晩の2回』という風に指示されることが多い。しかし、実際は血圧の変化は1日の中でも激しく、もっと頻繁な血圧測定が望ましい。そこで、パッと手にとって、さっと測れる血圧計を作りたかった」

 デザインについては「コンセプトが明快だったので、開発陣との協業がすごくうまくいった」(オムロン ヘルスケア デザインコミュニケーション部 荻原剛氏)と語る。「チューブ付きの血圧計が主流だが、チューブの存在は日常の生活の中で異物感がある。毎日の生活の中に溶け込むようなシームレスなデザインを目指した」という。

オムロン ヘルスケア デザインコミュニケーション部 荻原剛氏