やじうまミニレビュー
貝印「minimal-kitchen」
貝印「minimal-kitchen」シリーズ |
レードル(おたま)、ウイスク、トング、菜箸、ハサミ、計量カップ、スライサー……いずれも料理に欠かせない大事なキッチンツールだ。必要になったらすぐに手に取れるよう、取り出しやすい場所に整然とスタンバイさせている……つもりだが、その見た目はひどい有様。とても効率的とはいえないばかりか、ゴチャゴチャになってしまいがちだ。筆者の場合、特に引き出しの中が大変なことに。何があるのかわかりにくいだけでなく、衛生面も気になるところだ。
キッチンを整理したい! 余分なものはなくしたい! 使いやすいものだけにまとめたい! そんな思いから目をつけたのが、キッチングッズでおなじみの貝印の「minimal-kitchen(ミニマルキッチン)」シリーズだ。
メーカー | シリーズ名 | |||
貝印 | minimal-kitchen | |||
製品名 | 希望小売価格 | 製品名 | 希望小売価格 | |
キッチン鋏 | 1,575円 | ピーラー | 525円 | |
スライサー | 840円 | グレーター(おろし器) | 945円 | |
計量カップ(1カップ) | 735円 | 計量カップ(1/2カップ) | 630円 | |
レードル | 525円 | 穴あきレードル | 473円 | |
ターナー | 525円 | 箸 | 1,050円 | |
ヘラ | 525円 | クリーナー | 630円 | |
トング | 840円 | ウイスク | 945円 | |
収納ケース | 1,155円 | ‐ | ‐ |
「minimal-kitchen(ミニマルキッチン)」は、コンパクトに収納できるよう考慮して作られた調理器具シリーズで、「収納ケース」をベースに、ターナー、レードル、穴あきレードル、ヘラ、トング、箸、キッチン鋏、メジャーカップ、ウイスク、クリーナー、グレーター、ピーラー、スライサーなど、料理ではお馴染みの調理器具が全15種類提供されている。
左から、スライサー、箸、ウイスク、レードル、ターナー、ヘラ | 左から、グレーター、トング、クリーナー、キッチン鋏、メジャーカップ、ピーラー、穴あきレードル |
収納時のトング | トングは分離する | 組み立てたトング |
目盛りのついたレードル | メジャーカップ2種 | 使わないときは低く折りたためる |
刃をガードした状態のピーラー | カバーは本体と一体型なので、紛失の心配はない | スタンドにセットしたキッチン鋏 |
2つに分解できるので、洗いやすい | グレーターとスライサーは受け皿を共有する | スライサーの刃をカバーしていた部分は、指ガードに |
収納ケースのサイズは265×150×80mm(縦×横×奥行き)で、わずかなスペースに調理器具を収められるのが最大の特徴だ。さらに、立て置きでも寝かせても利用できるので、台の上に置いてもいいし、引き出しの中に入れて使ってもよい。
収納ケースには「ツール用仕切り」と「調理器用仕切り」2種類の仕切りがついている | 収納ケースを背面から見たところ |
レードルやターナーをひっかけやすい「ツール用仕切り」 | 仕切りはすべてとりはずせる | 「ツール用仕切り」には、どこに何をセットするか書いてあるので安心 |
収納ケースには、「ツール用仕切り」と「調理器用仕切り」という2種類の仕切りがついている。ツール用仕切りを使うと、左から順に、レードル穴あき/ターナー/レードル/クリーナー/ヘラ/ウイスク/箸/トングの順で収納でき、調理器用仕切りを使った場合は、左から、グレーター/スライサー/キッチン鋏/ピーラー/メジャーカップが収まる。
器具を横並びに配置するとこの程度のスペースが必要になる | 収納ケースに入れれば、わずか15cmのスペースで済む | 筆者は「ツール用仕切り」もそのまま使ってしまった |
「調理用仕切り」で入れられる器具類 | こちらも収納ケースにいれればすっきりまとまる | 実際に壁掛けで使っている調理器具と比べると、必要なスペースの違いがよくわかる |
■個々の器具の使用感も上々!
「minimal-kitchen」シリーズは、コンパクトに収納できるだけのデザイン重視の製品かと思っていたら、それは間違いである。細かいところまで工夫が凝らされており、キッチンツールとしても優秀だ。使い続けるうちに、それぞれの器具の使いやすさにも感心してしまった。
たとえばある日、粉末の「マッシュポテトの素」から、ポテトサラダを作ってみた。まず、メジャーカップで水や牛乳をはかる。メジャーカップは、不要なときにはたたんでおけるので、場所をとらない。目盛りは細かくないが、耐熱性に優れており、電子レンジにも使えるので、材料を温めて使いたいときに役立つ。
計量した水や牛乳は、ウイスクで混ぜる。ウイスクはコンパクトなのに撹拌しやすく、洗いやすい。混ぜた水と牛乳に、粉末のマッシュポテトの素を入れて、クリーナーでよく混ぜる。クリーナーは粉末と液体を混ぜたり、練ったりしやすい。
マッシュポテトの素の入った袋の開封には、スタンド付きのキッチン鋏を使った。野菜の皮を剥くのに便利なピーラーには、芽取り機能のほかに、けがをしないよう刃カバーも備えている。それぞれのツールは、地味ながらも気が利いている。
電子レンジでも使えるメジャーカップで、熱湯を計量 | 混ぜものに便利なウイスク |
粉末と液体を混ぜたり、練ったりしやすいクリーナー | 手頃なサイズのキッチン鋏 | トングは使うときにサッと組み立てられる |
このほか、炒め物の際には箸が活躍し、ゆで卵を作ったときや鍋料理で具材をすくう際には、穴あきレードルを使用した。穴あきレードルは小ぶりで、お豆腐などが実に盛りつけやすかった。
炒め物では定番の箸を使用。シリコーンゴム製で、耐熱温度は230℃。中心はステンレススチール。竹の菜箸になれていると、シリコンの感触に若干違和感があるかもしれない | 鍋の具をすくうにもピッタリな穴あきレードル |
液体が注ぎやすいレードル。一度使うと、また使いたくなる |
穴の開いていないシンプルなレードルは、尖った口がついているのでスープなどの液体を注ぎやすかった。内側には5/15/50mlの目盛りが付いているので、計量スプーンに持ちかえずとも、そのままお醤油やみりんなどが量れる。よくある丸いおたまとは違い、底面が平面になっているため、鍋底の具もさっとすくい上げられる。
収納ケースは幅が狭く、洗い終わったあとに器具を戻しにくいのではないかと不安だったが、これも無用な心配だった。ツール用仕切りには、どこに何を戻すべきか、ちゃんと書いてあるのだ。もとに戻さないことでキッチンが汚れるケースは多いので、これはありがたい。
いつの間にか、収納ケースがこのようなスタイルに。必ず使うものがよくまとまっていると実感! | 引き出しの中はリアルに汚なかった…… | 「minimal-kitchen」で必要なものだけに絞り混むと、この通り |
■調理器具のリフレッシュに
若干黄ばんでしまったターナー。油ものを使うと、色が移りやすいかもしれない |
注意すべき点があるとしたら、器具の耐熱温度の違いだろう。メジャーカップはシリコーンゴム製で耐熱温度は230℃、耐冷温度は-40℃だが、ターナー/レードル/穴あきレードル/トングなどはナイロン製で、耐熱温度は110℃だ。ゆえに、熱したフライパンの上に置かないように気をつけたい。
また、高温で油の多い料理をする際は、器具が調味料などで変色することもある。汚れた器具は放置せず、速やかに洗おう。
minimal-kitchenでは、調理に必要なアイテム一式を、1カ所にまとめて収納できるため、調理中に使いたいものがパッと手に取れる。捜し物をする手間もなく、非常にスムーズに調理できた。
既に使っているほかの調理器具も、minimal-kitchenの収納ケースに入れて、キッチン周りを片付けることができる。これまでキッチン周りがスッキリ片付かなかったのは、器具のデザインに統一性がなかったせいもあると思う。明るいデザインなので、キッチンに置くだけで辺りがパッと明るくなるのもうれしいポイント。
特にこれから一人暮らしを始める方には、これだけでひととおりの料理ができるラインナップなのでオススメだ。
2012年 1月 10日 00:00
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