やじうまミニレビュー

ヤザワ「ハンディー除菌ライト TVR13WH」

~単四乾電池で使える紫外線除菌ライト
by 伊達 浩二


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


電池で動く殺菌灯

ヤザワ「ハンディー除菌ライト TVR13WH」

 実は、今回紹介する製品は、まだうまく使いこなせていない。しかし、こういう製品が必要な人もいることは確信しているし、そういう人ならば自分で使い道を見いだせるだろうと思うのだ。

 一言でいえば、電池で動く殺菌灯である。

 


メーカーヤザワコーポレーション
製品名ハンディー除菌ライト TVR13WH
購入場所Amazon.co.jp
購入価格1,164円

海外旅行での使用を想定

 メーカーのヤザワコーポレーションは、商社的な性格の強い企業で、主力である照明器具にとどまらず、雑貨に近いような製品も扱っている。

 この製品も、パッケージに「国内・海外対応トラベル除菌ライト」とか「日本でも海外でも使えるハンディー除菌ライト」と書かれており、電気製品というよりはトラベルグッズのようだ。価格も、グッズにふさわしく千円台で販売されているところが多い。

パッケージはブリスター式で海外旅行グッズのような雰囲気だ台紙の裏に主な仕様が書かれている。取扱説明書も別に付属する主な用途として、衣類と便座の除菌が紹介されている

 パッケージの台紙には、「旅行先で気になる箇所(衣類、テーブル用品、キッチン用品)に当てるだけで簡単除菌」と書かれており、ハンガーに吊るされた衣類と、トイレの座面の写真が掲載されている。洗濯が行き届かない場合の衣類の消臭や、肌が触れる場所の除菌を想定しているようだ。

 とりあえず自宅で使ってみた。電池は別売りなので、単四形アルカリ乾電池4本を用意した。電池寿命は約8,000時間とされている。

 本体サイズは、48×130×34mm(幅×奥行き×高さ)、重量は電池を除いて61gなので、片手で楽々持てる。

普段は折りたたんだ状態使用するときは、伸ばして使う紫外線ランプ
点灯した状態操作は電源スイッチのみ重心が低く安定しているので自立する
電源は単四形乾電池4本を使用する乾電池の方向は電池ボックスの蓋に書かれている

 本体のスイッチは「ON/OFF」のみで、スイッチをONにすると、紫外線ランプが点灯する。使い方は、除菌したいモノに対して、紫外線ランプを近づけて、照射すれば良い。照射するものとの距離は約1~3cmが適切とされているので、照射できる範囲はごく狭い。

片手で持てる大きさと軽さ紫外線ランプを点灯した状態。かなり明るい紫外線を照射する範囲は比較的狭い

 なお、紫外線は人体にも影響するので、紫外線ランプは、できるだけ直視しないようにと書かれている。また、皮膚をはじめとする人体やペットに照射しないようにと書かれている。紫外線治療器というのがあるので、それと混同されては困るということだろう。

 照射時間は、乾いたものに対しては約15~20秒、濡れたものでは約2分ほどとされている。20秒ぐらいならばそんなに難しくないが、2分は長い。乾いたものに対して、ゆっくりと紫外線を照射するという使い方が実用的だろう。

 とりあえず、いろいろなものを除菌してみた。たとえば、歯ブラシ、金属製の耳かき、毛抜き、マウス、携帯電話などだ。とくに、歯ブラシには有効で、さっぱりとした使い心地が感じられる。口に含んだときに、余分な匂いがないのだ。耳かきやマウスは、実際の除菌効果というよりは、“きれいになった”という気持ちになることの方が大きい。

歯ブラシに紫外線を照射している濡れているものの除菌は2分程度かかる。手が疲れるので、側に置いているところ。できれば5分ぐらいで自動的に電源が切れるタイマーがほしい金属製の耳かきと毛抜きを除菌。こういう小さいものの除菌には向いている

 また、汗ばんだ衣類などで試してみたが、やはり広い範囲に照射するのが難しい。小さいものであればライトの下に置いておくこともできるが、衣類のように大きなものは手が疲れてしまう。

 パッケージに書かれていた便座も試してみたのだが、まじめに1カ所に15秒ずつかけて照射していると、とても時間がかかる。また、こういうシンプルな形のものは、手元に除菌力のあるウェットティッシュなどがあれば、それで拭う方が、簡単にさっぱりするのではないかと思う。

実際の除菌力よりも、清潔感を得るために有効

 いろいろと試してみたが、実際に除菌の効果が体感できたのは、歯ブラシだけだった。

 しかし、試しているうちにわかったのだが、これは実は除菌するのが目的の製品ではなく、“除菌した”または“きれいになった”という気持ちを得るための製品なのだ。

 つまり、パッとこれを取り出し、ごく短時間だけ紫外線を照射するという行為により、ごく簡単に“きれいになった感”が得られる。気持ちがスッキリするのは良いことだ。

 そう割り切ってしまえば、実際に除菌されているかどうかに関わらず、ある程度の時間をかけて紫外線を照射することで、気が済むだろう。おまじないとしての効果はあるだろうし、実際に紫外線を当てているわけだから、実用性がないわけでもない。

 海外旅行に限らず、潔癖感から自宅以外のトイレが使用できない人などは、これを持ち歩くことによって、清潔感というか安心感を得られるのだろう。それで行動半径が広がるならば、とても良いことだ。自分でも持て余し気味な潔癖感で困っている方には、とても役に立つ製品だろう。





2012年 10月 3日   00:00