やじうまミニレビュー

タニタ「履歴タイマー TD-403」

~設定時間の履歴を記録して呼び出せるタイマー
by 片岡 義明


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


タニタ「履歴タイマー TD-403」

 料理を失敗なく効率よく作るために欠かせないのがキッチンタイマーだ。このキッチンタイマー、単に時間を設定してカウントダウンするだけの機器ではあるが、どれを選んでも同じだと思うのは早計だ。よく比べると各社さまざまな工夫が凝らしてあり、ほかにはないユニークな特長を持った製品もある。

 今回紹介するタニタの「履歴タイマー」も、そのような独自機能を持った製品の1つだ。それはタイマーの履歴を保存できる点で、過去に使った10種類の設定内容が自動的に記憶されて、その履歴を呼び出して設定できる。


メーカータニタ
製品名履歴タイマー TD-403
希望小売価格2,100円
購入場所Amazon.co.jp
購入価格1,618円

 本体サイズは147×40×17mm(幅×奥行き×高さ)とふつうのキッチンタイマーに比べると大きめだ。重量は約78g。本体カラーは今回紹介したマリーゴールドのほかに、緑色系の「ナチュラルリーフ」も用意されている。

 本体の表側には横長の小型液晶ディスプレイを2つ搭載しており、上段にはタイマー時間のカウントダウン表示、下段には履歴が表示される。タイマー時間で設定できるのは最大199分59秒まで。

 液晶表示は基本的に2つが同時に表示されることはなく、常に上段か下段のどちらかしか表示されないので、どちらを見ればいいのか迷うことがない。各ディスプレイはそれほどサイズが大きいわけではないが、液晶表示は鮮明で十分見やすい。

パッケージ操作ボタンは5つ

 本体裏面には大きめのマグネットが2つ付いており、冷蔵庫のドアにしっかりと固定できる。電池はボタン電池のCR2032が1個で、電池寿命は約1年。5分間無動作の場合は自動的に電源オフとなる。

背面にはマグネットを2つ搭載CR2032を1個使用

 ボタンは「10分」「1分」「1秒」「履歴」「スタート/ストップ」の5つで、タイマーの時間を設定する場合は「10分」「1分」「1秒」の3つのボタンを使う。たとえば25分5秒に設定する場合は、「10分」ボタンを2回、「1分」ボタンを5回、「1秒」ボタンを5回押すと、液晶ディスプレイの上側に設定した時間が表示される。なお、設定をリセットする場合は「1分」と「1秒」を同時押しにする。

 低価格のタイマーだと「分」「秒」の2つしか付いていないものが多いが、それだと長時間の煮込み料理などで使う場合は「分」ボタンをずっと押し続けなければならず面倒だ。「10分」ボタンがあれば、そのような場合でもすぐに設定が終わる。ちなみに筆者はキッチンタイマーを選ぶときはこの「10分」ボタンを備えていることを最低条件にしている。

長時間タイマーを設定する場合にもすばやく設定できる「1分」と「1秒」の同時押しでリセット

 時間を設定したら「スタート/ストップ」を押せばカウントダウンが開始されて、タイマー表示が「0:00」になるとアラームが鳴る。アラームを途中で止める場合はボタンのどれかを押せば止まるが、放っておいても約30秒間鳴ると自動的に止まる。アラームは「ピピピピッ」と高めの音で、音量は70dB以上という。電子レンジなどの音にかき消されることもなく、聞き取りやすい。

 この自動的に止まるまでの時間もメーカーによって違いがある。たとえば筆者が持っているドリテックのタイマーは、自動的に止まるまでの時間は約1分。また、タニタの別モデルも持っているが、こちらは履歴タイマーと同じく約30秒で止まる。あれこれ料理しているときにタイマーをいちいち止めるのは面倒なので、タイマーが鳴っても基本的に止めないで放っておくことにしているのだが、個人的には30秒で止まるタニタのほうが短くて好みだ。

履歴ボタンを押すと履歴を呼び出せる

 アラームが鳴り終わるか、アラーム途中でボタンを押して止めると、上側のディスプレイに表示されていたカウントダウン表示は下側のディスプレイに切り替わり、最後に設定していたタイマーが「履歴1」として表示される。そのまま「履歴」ボタンを押せば過去の履歴を次々と呼び出せる。電源オフの状態から履歴を呼び出す場合も、「履歴」ボタンを押せば下側のディスプレイに表示される。

 ボタンを何回か押して、使いたい履歴を表示させた状態で「スタート/ストップ」を押せば、ふたたびその設定でカウントダウンが開始される。

履歴表示中に「スタート/ストップ」ボタンを押すとカウントダウンが開始

 筆者はほぼ毎日のようにニンジンやブロッコリーなどを茹でて温野菜を作ったり、落とし蓋で煮付けを作ったりしている。ニンジンなら4分、ブロッコリーなら2分、カボチャの煮付けなら20分とそれぞれ自分なりの目安となる調理時間があるので、「履歴タイマー」なら定番メニューを作るときにいちいち時間を設定する必要がなく、ワンタッチで履歴を呼び出せるのでとても便利だ。

 履歴は10個までしか覚えてくれないが、タイマーを使うシーンはある程度絞られてくるため、これで十分だった。毎回設定を行なう必要がないので、タイマーを使う上で同じ設定を使う頻度の高い人にはぜひおすすめだ。

 料理以外でも、たとえば筋トレでセットごとに違う時間を使い分けたいときなどにも履歴機能は便利である。ふつうのキッチンタイマーに比べると価格が少し高めだが、履歴の保存機能は価格に見合った機能だろう。





2012年 9月 6日   00:00