やじうまミニレビュー

ブリタ「エレマリスCool ブリタメーター」

~使用水量でカートリッジ寿命を知らせるポット式浄水器
by 伊達 浩二


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


「エレマリスCool ブリタメーター」

 水を注ぎ入れるだけで、キレイな水が簡単に味わえる「ポット形浄水器」。その代表格といえばブリタだが、今年、新製品が登場した。それが今回紹介する「エレマリスCool ブリタメーター」だ。

 本製品の特徴は、濾過カートリッジの寿命を知らせてくれる新しい表示機能「Meter(メーター)」となる。これまでの表示機能と比べて、使いやすくなっただろうか。さっそく試してみよう。


メーカーブリタ
製品名エレマリス COOL ブリタメーター
購入店舗Amazon.co.jp
購入価格6,615円

 

パッケージは青と白のいつものイメージ今回の目玉である「Meter」はパッケージにも大きく書かれている

 

水量と水質も考えた新機能

 エレマリス Cool ブリタメーターのパッケージには、本体のほか、浄水カートリッジが1個付属する。カートリッジは、従来品と同じ「MAXTRA」タイプとなる。

パッケージの内容。カートリッジは1個付属するカートリッジはMAXTRAタイプ

 新機能を紹介する前に、従来モデルの機能を紹介しよう。これまでのブリタのポットには、「Memo(メモ)」と呼ばれる、カートリッジの寿命を知らせる機能が付いていた。

 これはカートリッジの寿命である8週間を測るタイマーであり、カートリッジを交換したときに、ボタンを長押しすると、4段階で時間の経過を知らせてくれる。測っているのは時間の経過だけだった。それでも、その前のクラシックカートリッジの時代は、カートリッジについているカレンダーリングを手で回して設定しなければならかったので、かなり楽になったと感じたものだ。

 しかし、今回のMeterでは、「濾過した水量」、「水質(特に水の硬度)」、「時間」の3つの要素から、カートリッジの交換時期を知らせるという。

 さっそく、エレマリスCoolをセットアップして使ってみた。Meterの操作は、これまでのMemoと同じで、液晶画面の下にある「START」というボタンを長押しし、4つのバーが全部点灯すれば終了する。

 Memoと違うのは、水を濾過しているときに、液晶画面に上から下に流れる水滴のアニメーションが表示されることだ、つまり濾過した水の量を測っているのだ。

新機能のMeterは上蓋にあるフタの背面。細く突き出ているのがMeter、その右のお玉のような部分が自動開閉注ぎ口Meterは簡単に取り外せる
普段は、上部に「OK」という文字がある以外はあまり差がないしかし、水を注いでいるときは、水滴のアニメーションが表示される
【参考】「フィヨルド」のMemo機能【参考】「クール」で使われていたカレンダー機能

 結果的に、ちょうど約8週間で「NEW」という、カートリッジの交換を促すマークが表示された。大量に濾過を行なう家庭であれば、8週間を待つことなく寿命を告げる場合もあるのだろうが、私の家では二人暮らしなので、使う水量が少ないこともあって、ちょうど良かったのかもしれない。

 Meterは、使用した水量と水質を勘案することで、これまでの期間だけから、より安全な範囲でカートリッジを交換できるというのがメリットということだ。どちらかと言えば、ブリタのヘビーユーザーにメリットのある新機能だ。

 このMeterは、Memoと違って優れている点がもう1つ、フタから取り外すことができる。これにより、これまで食器洗い乾燥機(食洗機)で洗えなかった、フタを含めたポット全体を、食洗機で洗うことができる。鍋釜まで食洗機で洗うことに慣れた我が家にとって、とても重要な改良点だ。


自動開閉注ぎ口付きで冷蔵庫にも入る

片手でポットを支え、もう一方の手で蛇口を開くと、自動的にフタが開く

 Meterのほかに、エレマリスCool本体の使いやすさにも感心した。

 ブリタの特徴の1つに、浄水器のフタを開けずに注水できることがある。特に、エレマリスシリーズに装備されている自動開閉注ぎ口は、水を注げば自動的に開き、注ぎ終わると自動的に閉まる。つまり、水圧でフタが注ぎ口が開き、絶妙な重りによって自動的に閉まるだけなのだが、これがとても便利。一度、慣れてしまうと、水を入れる度にフタを開け閉めするのが面倒になってしまい、なくてはならない機能と思うようになる。エレマリスCoolにも、当然この機能は搭載されている。

 また、エレマリスCoolは、 260×97×267mm(幅×奥行き×高さ)と細身で、冷蔵庫の扉部分に収められる。ちょっと季節外れになるが、冷水が必要な暑い時期には、このサイズがありがたかった。

 ちなみに、エレマリスCoolに入る水の量は、浄水部が1.4L、全容量が2.4Lだ。実際には浄水部一杯に水を入れ、それ以上は注がないことが多い。

常用しているエレマリスXL(左)と比較すると、エレマリスCoolは背が高く細身だ上から見ると、かなり幅が違うのがわかる
MAXTRAカートリッジと比べると、細身なのがわかる冷蔵庫の扉ポケットにもらくらく入る

全体的に良くできた浄水器。あえて言うなら注ぎ口を尖らせてほしい

 蛇口から水を注ぎ、ゆっくりと濾過するポット式浄水器は、我が家にはなくてはならないものとなっている。我が家に水を供給してくれる金町浄水場の水はおいしくなったといわれるが、確かに以前よりもずっと良い。しかし、貯水タンクを持つマンション住まいでは、ビル内の設備や配管のことを考えると、どうしても浄水器で濾過したくなる。水の味がわかるほどの通ではないが、安心感を得るための道具として使っているところもある。

 今回試した、エレマリスCoolは、Meter機能だけに限って言えば、我が家では買い換えるほどではない。しかし、自動開閉注ぎ口付きで、かつ細身の本体には、大変魅力を感じた。

 あえて言えば、水の注ぎ口はもう少しだけ尖らせてほしい、ブリタの注ぎ口は、大きな曲線になっていて、大量の水を注ぐには向いているのだが、小さい器に少しずつ調整しながら水を注ぐのはあまり得意ではない。このあたりは、イタリア生まれのポット形浄水器「LAICA(ライカ)」の方が一日の長がある。特に、小容量のエレマリスCoolのようなコンパクトな製品では、改良を期待したいところだ。

 ブリタのポット形浄水器は、カートリッジの濾過速度が速かったり、バリエーションが豊富だったり、底部の滑り止めラバーなどの特徴がある。今回のエレマリスCoolも、売れるだけのことはあると思わされる実力を備えた製品といえそうだ。

 

底面に滑り止めのラバーがあるのもブリタの特徴ブリタのポットは、注ぎ口は緩い曲線なので傾けすぎると思ったよりも水が出てしまう。もう少し、注ぎ口が尖っていた方が水量の調整がしやすいと思う
 

 





2011年 10月 5日   00:00