やじうまミニレビュー
無印良品「アクリル冷水筒」
無印良品「アクリル冷水筒」 |
本格的な夏が近づいてきた。冷たいお茶類がますますおいしくて、ゴクゴク飲みたい季節をむかえる。ペットボトルでお茶を買ってきて冷蔵庫に常備するのもいいけれど、大きなペットボトルを持って帰るのは重いし、毎日のことだから、それなりにお金もかかる。
なので、うちでは市販の麦茶パックやウーロン茶パックを冷水筒にポンと入れ、水出しして常備することにしている。これは経済的にも、またそれほど手間がかからない点でも、有効で気に入っている。水出しならパックを冷水筒に入れて水を満たしておくだけで、数時間後には十分な量の冷茶が得られる。
ただ、長く使っている間にわずかな不便を感じるようになった。まず、冷蔵庫のドアポケットまわりは飲みかけの牛乳やワインなどでしばしば一杯になるので、大きな冷水筒の行き場がなくなることがある。あるいは、お茶のパックが冷水筒の中でプカプカ浮いているので、お茶をグラスに注ぐときに注ぎ口をふさいで出にくくなることがたまにある。さらに、飲んでお茶が少なくなったのに、中にはまだお茶パックが入っていて、どんどん濃くなっているような感じがする。
今回紹介する無印良品の冷水ポット「アクリル冷水筒」は、縦置きだけでなく横に寝かして置くこともできるので、冷蔵庫のスペースを有効に活用できるというもの。また、お茶のパックを上部で固定するバスケットがついているので、お茶パックが動き回らないし、十分濃くなったら取り出すのが簡単にできるようだ。容量は小が約1.2L、大が約2Lで、2つとも購入した。
メーカー | 無印良品 | |
製品名 | アクリル冷水筒 約2L | 約1.2L |
販売価格 | 950円 | 780円 |
購入場所 | 無印良品ネットストア |
「アクリル冷水筒」は、本体と、ふた、ふたに取り付けられる「水出し用お茶パック入れ」で構成されている。どの部品もすっきりした形で洗いやすい。
お茶を作るときは、まずバスケット状の「パック入れ」にお茶パックを入れ、ふたと連結させる。そして水を満たした本体につけて、ねじを回してふたを閉める。今回は、小さい方にはコーヒー、大きい方には麦茶のパックを入れた。
バスケット状の「お茶パック入れ」に冷茶パックを入れて使用する | 蓋をはずしたところ | 蓋とお茶パック入れの構造 |
ふたを閉めるときには、ふたと本体の「口元が揃うまでしっかりと閉めてください」と説明書に注意されていた。横にして置くことが想定されているので、水漏れがないようにだろう。ただ、私が使った範囲では、最後の最後まできっちりとしめなくても、数ミリぐらいは、ずれていても水漏れはなかった。パッキンがしっかりしているのだろう。
冷蔵庫には、横置きで棚に置けるので、ドアポケットがいっぱいなときでも入れられるのは便利だ。縦置きの場合なら、ある程度飲んでお茶が減ってくれば、お茶パックは水面から引き上がっているから、お茶が出すぎる心配はない。冷蔵庫の棚に横に置いて収納できるので、庫内の空間を有効利用できる | 冷蔵庫のドアポケットに入れたところ。茶葉を入れたばかりなのでまだ色が出ていない |
ただ、横置きの場合、どうしてもいつまでもお茶パックが浸かっている状態になるから、気になるときは「お茶パック入れ」ごとパックを取り出してしまえばいい。
数時間待って、水出しのコーヒーと麦茶ができた。どちらも、いい感じの褐色の色が出ている。飲むときには、ふたを90度回転させて真横の位置に動かすと注ぐことができる。
まずコーヒーを飲んでみる。おいしい。低温で侵出させるので苦みが少ないようだ。
コーヒー独特の香りもちゃんと口で感じられた。熱いコーヒーの場合はまず鼻の嗅覚が香りを受け取ってしまうので、実際に口に入れるとそれほどわからない感じがするものだが、水出しのコーヒーは、口の中でしっかりと香りを確かめて味わえると思った。
手持ちの水出しコーヒーパックでコーヒーを入れてみた | できあがった水出しコーヒー。苦みが少なく、香りがよくわかる |
水出しの麦茶も香ばしくておいしい。カフェインが入っていないので、夕方以降にたくさん飲んでも眠れなくなることがないのも麦茶のいいところだ。
その後も紅茶、中国茶などを市販のお茶パックに入れて、水出しを楽しんだ。いずれもおいしくできた。苦みや渋みがあまり出ないので、冷たいのを大きなグラスでゴクゴク飲めるという気がする。夏向きだ。
市販のお茶パックに紅茶を入れているところ | このようにパックのふたを折り返す |
このアクリル冷水筒の注ぎ口付近には、目立つ青い色で「冷水専用」と大きく書いたシールが貼られている。その下の方にも「破損ややけどの原因になるので熱湯を入れてはいけない」という趣旨のシールがあり、目立たないが本体にも刻印されていた。万一にも事故がないように念を入れている感じだ。
また、説明書には「持ち運びの際は必ず本体をお持ちください」とある。これは、万一ふたがきちんと閉まっていないで取っ手を持って運ぶと、外れて落ちる恐れがあるからだ。これも、とても慎重な態度だ。せっかく取っ手があるのだから「取っ手を持ってラクラク運べます。ただしふたはしっかり閉めてくださいね」くらいのアピールをしてもいいと思うのだが、この慎重なところが無印良品の姿勢なのだろう。
実際に、一年前の同じ製品と比較すると、とってを持たないでも本体を持ちやすいように、指の収まるへこみをつける改良をしている。青い大きな字の「冷水専用」シールも今年の製品からだ。ふたも少し開けやすくなっているという。
無印良品というと、定番的な商品をずっと変わらず揃えているという印象があったが、実はこうして絶えず商品を見なおし、注意書きを書き換えているらしい。
改善を繰り返している企業の姿勢は評価できるが、個人的な意見としては「変わらない良さ」もあっていいと思うのだ。いつでも同じものを買えるというのは、たとえば食器や文房具を揃えるときに、とても便利だからだ。
大きく「冷水専用」の表示シールが貼ってある | 左が去年の製品、右が今年の製品。今年の製品には持ちやすいようくぼみがついている |
と、少し話がずれてしまったが「無印良品アクリル冷水筒」に関しての満足度は高い。各種の水出し茶を手をかけずに作っておける製品として、非常に有効だと思う。
また、冷蔵庫の中がドリンクやデザートなどでいっぱいになりやすい夏場、横置きできるのが何と言ってもポイントが高い。値段が手頃なこともあり広くお勧めできる製品だ。
2010年 6月 9日 00:00
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