家電製品ミニレビュー
千趣会「折りたたみDCリビング扇風機」
~折りたためる扇風機って実際どう?
by 小林 樹(2013/7/23 00:00)
今年6月、通販大手の千趣会が運営するサイト「ベルメゾン・ネット」から、“折りたためる扇風機”が発売された。一体使い心地はどうなのか? 興味があったので、発売後すぐに購入し、待つこと約2週間。よくやく我が家に製品が到着した。
本日はそんな折りたためる扇風機をレビューしたい。
メーカー | 千趣会(ベルメゾンネット) |
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製品名 | 折りたたみDCリビング扇風機 KSLD-FD3 |
希望小売価格 | 8,990円 |
購入場所 | ベルメゾンネット(直販サイト) |
購入価格 | 8,990円 |
届いた外箱や説明書には、製造販売元として神田無線電機というOEM製品やPB(プライベートブランド)製品を手掛けている会社の名前が記載されていた。
実機はあらかじめ折りたたまれた状態で梱包されていて、通常のリビング用扇風機に比べ、外箱もコンパクトだった。たたまれた状態の本体サイズは約420×570×225mm(幅×奥行き×高さ)。付属品として、リモコンとACアダプター、取扱説明書が同梱されている。
さっそく本体を立ててみよう。本体には、ヘッドの付け根に「風向調節ボタン」、スタンドの付け根に「スタンド固定ボタン」を搭載しており、各ボタンを押している間は、固定が解除される。それぞれのボタンを押すと、スタンドからポール、ヘッドまでの軸が一直線になり、自立する。
たった2ステップで、扇風機の形になる様子を、動画でもご覧いただきたい。なお各ボタンはしっかり押さないと可動しないようになっている。
開いた状態では約420×400×1,110mm(同)になり、さらにポールの中ほどにある「高さ調節ボタン」を押すと、高さは1,250mmまで伸びる。羽根には、透明プラスチックの5枚羽根を採用している。本体にはDCモーターを搭載し、消費電力は最大20Wに抑えているという。
操作は、スタンドの操作パネルか、丸型リモコンから行なう。ボタンの脇には赤いランプが付いていて、運転モードに合わせて点灯する。 電源をONにすると、いつも風量「弱」、首振り「OFF」で運転する。前回の運転を記憶する機能はないようだ。
機能はいたってシンプルだ。風量は通常の「弱/中/強」から、首振りは「ON/OFF」から選べる。風量は強にするとパワフルな風になり、羽根が風を切る音も大きく感じられる。
運転モードには、風量に強弱をつけた「自然風」と、運転音を控えめにした「おやすみ」モードを搭載している。
寝室で就寝時に使ったところ、「弱」でも意外と風量があり、涼しさを得られた。直接風が当たり続けると肌寒いので、サーキュレーターのように上方に向ける使い方が気に入っている。0.5/1/2/4時間のオフタイマーも搭載しており、入眠時には欠かさず設定している。
分解や組み立ての手間がかからないのがメリット
良かった点は、一般的な扇風機はパーツごとに分解して収納する手間がかかるが、KSLD-FD3では分解や組み立ての手間がかからず、使わないときは簡単にたためるところ。特に今回使用した和室は、日中は布団を畳んで人が出入りするため、簡単にしまえるのは便利だ。
逆に気になった点は、本体を開く際に、「メキッバキッ」と危なっかしい音がして、重心が若干不安定になること。1万円以下でDCモーターを搭載している機種なので、どこかで妥協するのは仕方ないと思うが、可動時の使用感に安っぽさを感じた。
また、可動ボタンを押す際や、ヘッドを起こす際には、意外と力が必要だった。途中でうっかり気を緩めると、指を挟んでしまいそうになったこともあったので、取り扱いには注意が必要だ。
そしてもう1つ、立たせた状態だとヘッド背面に手をかけて持ち運べるのだが、折りたたんだ状態では本体を抱えて持ち運ぶしかない。せめてスタンドの隅にでもハンドルを付けていただけると、扱いやすくなると思う。
要望ばかり並べてしまったが、折りたためるリビング扇風機というのはありそうでなかったアイデア。多くの方が扇風機の収納を手間に感じていたことが反映された結果だと思う。扇風機としての送風能力は十分に満たしているので、“扇風機が欲しいけれど、収納場所の問題で躊躇している”という方や、スペースの狭い部屋に設置したい方、暑さ対策グッズの予備が欲しい方には、是非チェックしていただきたい。