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【お花のある暮らし4】簡単「ドライフラワーリース」の作り方<準備編>

アンティークやカントリー調など、雰囲気のある「ドライフラワーリース」の作り方を全2回でご紹介しましょう。今回はまず、ドライフラワーの作り方と適した花をご紹介します。ドライフラワーが上手にできればリースを作るのも難しくありません。ぜひチャレンジしてみてくださいね。

 

ドライフラワーに適した花1:勝手にドライフラワーになる花

花瓶に飾っているだけで、勝手にドライフラワーになってくれる花があります。スターチス類、クラスペディア、麦など、元々水分が少ない花がその代表です。勝手にドライフラワーになりますが、美しく仕上げたい場合は鮮度が良いうちにドライフラワーにしましょう。また、アジサイも種類によってドライフラワーに向いている花の1つ。庭やベランダにある方はぜひ活用してみましょう。その場合、咲いてから1カ月以上経過してアンティークカラーになったものを選ぶのがコツです。咲いて間もないみずみずしいアジサイやガクアジサイはクシャクシャになってしまうので、おすすめしません。お花屋さんでも夏から秋にかけて「秋色アジサイ」というアンティークカラーのアジサイが切り花で売られていることがあるので、おすすめです。

 

ドライフラワーに適した花2:色が残りやすい花

またドライフラワーになっても、発色のいい花があります。先ほどご紹介したスターチスもそうですが、ほかにラベンダー、センニチコウ、デルフィニューム、ブプレニューム、ケイトウなどは元の色に近い色を残すことができますよ。

 

ドライフラワーを作る方法1:自然乾燥

自然乾燥は、逆さにして吊るすだけという手軽さが魅力です。余計な葉を取り、風通しを良くして、根元にヒモやゴムを巻いてS字フックや洗濯バサミに掛けて逆さに吊します。逆さにするのは、花首が下へ向くのを防ぐためです。注意点は、直射日光が当たらない風通しの良い場所に吊るすこと。直射日光が当たると、花が日に焼けて茶色くなってしまいます。なるべく湿度が低いところが良いので、エアコンの風が当たる場所などもおすすめです。また離れ業ですが、高温になる夏の車の中は早く乾きます。

 

ドライフラワーを作る方法2:シリカゲルの活用

ドライフラワー用の乾燥剤「シリカゲル」を活用しても、スピーディーに乾かすことができるので美しく仕上がります。シリカゲルは、ホームセンターやネット通販で1kg入り1,000円前後で売られています。リースの花材の場合は花首だけ切り、シリカゲルを半分くらい入れた密封容器へ上向きに並べ、上からシリカゲルを掛けて見えなくなるまで埋めます。花材にもよりますがフタをして1週間くらいで出来上がり。さらにスピードアップしたい場合は、耐熱容器に入れてシリカゲルで埋めたあと、フタをせず電子レンジで加熱しましょう。650mlの容器に入れて、500Wで3~4分くらいが目安です。時間になっても湿っている場合は、1分ずつ様子を見ながら再加熱しましょう。このとき熱したシリカゲルで火傷しないようにご注意ください。その後、シリカゲルを筆などで払い、花が壊れないよう丁寧に扱いましょう。

 

まとめ

ドライフラワーを作るときのポイントは、花の鮮度が良いうちになるべく早く乾燥させること。もらった花束をドライフラワーにして思い出に残すのも1つの方法ですね。またリースなどで花首だけが必要な場合は、シリカゲルの活用が早くてキレイにできるのでおすすめです。次回は、ステップを進めドライフラワーリースの作り方をご紹介します。

 

 

五十嵐道子(フラワーデザイナー)

オーダーメイド花屋「包kurumi」フラワーデザイナー。フラワー装飾技能士1級。店舗やオフィス、イベント会場に出張して現場で花を生ける「生け込み」を中心に、フラワーアレンジメントやブーケなどの製作を手掛けています。小粋で色香漂う花を好む大人向けの作品が得意です。