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【2000人調査】働く意欲が高い「リタイア世代」、ダントツの理由は?

高齢化社会が進み、65歳を超えても働くことに意欲あるシニア層が多くなっています。今回は、65歳以上の男女2,000人聞いた、週に働いている日数や勤労意欲、働く理由の調査結果をご紹介します。厚生労働省の発表(※)では、2016年の日本人の平均寿命は女性87.14歳、男性80.98歳だったそう。人生を85年とすると、定年後の20年という時間を、リタイアして静かに過ごすよりも、アクティブに働いて過ごすことを選ぶシニアの気持ちが見えてくる結果となりました。

 

※出典:平成28年簡易生命表の概要(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life16/index.html

 

65歳以上で「働いている」人は4割弱

就業状況(労働日数)

エンジニア派遣会社のメイテックが、エンジニアのためのキャリア応援マガジン「fabcross for エンジニア」で65歳以上の男女2,000人へ実施した「シニアの労働観・労働実態」の調査で、「1週間の労働日数」を尋ねたところ「週5日以上(22.7%)」「週3~4日(11.2%)」「週1~2日(4.3%)」を合せた38.2%が、定期的に働いていることが分かりました。男女別に見ると、男性の約3割が「週5日以上」働いているという結果に。

勤労意欲に男女差、男性は半数、女性は約3割が意欲アリ

勤労意欲

次に「勤労意欲」について聞くと、働く意欲をもっているのは「とても働きたい(10.2%)」と「ある程度は働きたい(34.2%)」を合わせて、全体の44.4%となることが明らかになりました。男女別で見ると、男性は「とても働きたい(12.4%)」と「ある程度は働きたい(40.2%)」を合わせて52.6%の人が働く意欲をもっていた一方、女性は「とても働きたい(7.5%)」と「ある程度は働きたい(26.7%)」を合せて34.2%となり、男女間に2割ほどの差が出ました。

 

 

働く理由、「収入を得たい」が7割で最多

65歳以上になっても働きたい理由

また、「とても働きたい」「ある程度は働きたい」と答えた人を対象に、「65歳以上になっても働きたい理由」を複数回答形式で尋ねると、最も多かったのは「収入を得たいから(71.2%)」という結果になりました。続く「働くこと自体が楽しいから(40.8%)」「生活習慣を維持したいから(40.6%)」「社会との接点が欲しいから(40.0%)」といった理由に、30ポイント以上の大きな差をつけて、ダントツの回答でした。

 

職種別に見た「働きたい理由」

回答者が最も長く務めた職種別「働く動機」

そこで、働きたい理由に職種による違いがあるかを、回答者が最も長く勤めていた職種別に集計してみると、「収入を得たい」と回答した割合が多かったのは、農林水産関連職(100%)、クリエイティブ職[広告・出版関連](84.6%)、建築・土木系エンジニア(84.2%)でした。

変化していく定年のライフスタイル

かつての60歳定年から5年伸びたとはいえ、65歳という年齢はまだまだ気力も十分あり、働く意欲が高い人が多いようです。qufour読者の親世代に近い年代ということからも、ご自身の両親と姿を重ね合わせると納得のいく結果ではないでしょうか。私たちにとっては先の話ですが、30年経てば定年も今以上に先へ伸びているかもしれませんし、定年の概念がなくなっていて、働くことが“一生もの”の時代がやってくるかもしれませんね。

 

◇65歳以上の労働観:44.4%が「働きたい」。3割の男性は今も週5日以上働いている(fabcross for エンジニア)
http://engineer.fabcross.jp/archeive/170829_senior.html

 

qufour(クフール)編集部

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