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【お花のある暮らし2】夏に飾りたい、オススメの切り花と枝
2017年 8月 7日 07:00
夏の暑さは人間だけでなく、お花にとっても辛いものですが、夏でも比較的長く楽しめる切り花もあります。そこで今回は、夏の暑さに強い切り花や枝ものをご紹介していきましょう。
暑い国で生まれ育った花と、暑いからこその楽しみ方
暑い国が原産の花や、日本国内で自生する夏の花や枝物などは、暑い環境に対応できる体力をもっているので、比較的失敗が少なく済みます。また、日保ちにあまりこだわらず、短い周期で好きな花を飾るのももちろんステキなことです。周期を短くするときは、ドライフラワーにするとキレイなお花を選んでも面白いですね。それでは、夏におすすめの花をご紹介していきましょう。
暑い国が原産だから強い「アンスリューム」
熱帯アメリカが原産の「アンスリューム」は、夏でも日保ちがバツグンです。赤色のイメージが強いですが、爽やかな白やグリーン、シックな茶色などもおすすめです。また人の顔ほどの大きさの「オバケ」や、赤く色付いたハート型の仏炎苞(ぶつえんほう)の、丸い部分のフチだけが緑色になる「ミッキーマウス」など、ユニークな品種もあります。日保ちだけではなく、色や大きさも楽しんでみましょう。
季節の花だから強い「クルクマ」
「クルクマ」は、日によく当てるほうが良く、また暑いほど元気に育つと言われているショウガ科の熱帯植物です。白やピンクの苞葉(ほうよう、芽やツボミを包むガク)がかわいらしく、家庭菜園でも人気があります。近年は切り花の種類も増え、色や大きさのバリエーションも豊富で、注目度が高い花です。花に見える部分は苞葉で、よく見ると、この苞葉の中に花が小さくひっそりと咲いています。鮮度が良いものは花の形がしっかりと保たれプリッとしています。逆に古いものはベッチャリ、またはカリカリになっています。観賞するのは苞葉なので花は重要ではないのですが、鮮度を見極めるときに参考にすると良いでしょう。
ドライになっても趣がある「オクラ」
食卓でもお馴染みの「オクラ」は春に花が咲き、夏から秋にかけて実がなるので、この時期に多く出回ります。意外に丈夫で、ときには花瓶の中で発根することも。実は水をきちんと替えていても少しずつドライ化していきますが、その趣のある姿は観賞の価値がありますよ。ドライ化したものはオブジェとして飾ったり、ドライフラワーリースなどに使うのもステキです。緑以外に「赤オクラ」という、赤い実を付ける種類もあります。生けるときは、実が重く軽い花瓶だとひっくり返る可能性があるので、どっしりした安定感のある花瓶へ飾りましょう。
日保ち王「ドウダンツツジ」
「ドウダンツツジ」は日本原産の枝物ですが、夏の切り花界では救世主とも言える、日保ち王です。主に葉や枝ぶりを楽しむ夏の代表的な枝物で、アパレルやカフェでも飾られていることも多く、人気の高さがうかがえます。高さ100cmくらいから200cm超えの大きなものまであり、高さのあるガラスの器などに生けると、避暑地で森林浴をしている気分を味わえますし、一輪挿しなどに脇枝を小さく飾ってもオシャレです。焼き物の花瓶に生ければ和室にもぴったり。和にも洋にも飾れる便利な枝物です。秋には燃えるような紅葉も出回ります。
夏はやっぱり「ヒマワリ」
やはり夏ですので「ヒマワリ」は外せません。実は、日保ちの観点から言うと厳しいのですが、日保ちを重視しすぎるとステキなお花を見逃してしまうので、本当に好きだと思う花を飾るのが1番です。さて、そんな身近なヒマワリにも、さまざまな品種があります。黄色のものでも、「マンゴー」「レモン」「オレンジ」といった果物の名前をもつもの、「ゴッホ」「モネ」といった画家の名前が付いたものがあるほか、茶色のヒマワリもあります。ヒマワリは頭が重たいので、下を向いてしまって飾りにくい場合が多くあります。なるべく間口の狭い花瓶の方が茎を固定しやすく飾りやすいでしょう。それでも下を向いてしまうようであれば、一緒にドラセナなどの葉物を花の下側を支えるように入れると、花が上を向くように固定できますよ。
まとめ
丈夫な切り花でも、夏は涼しい部屋に飾り、こまめに水を替えることが大切です。大きな花瓶で水替えが大仕事となり負担になってしまう場合は、一輪挿しなどの小さな花瓶にして、手を洗うついでに水替えをする、というのも選択肢の1つです。ご自分のライフワークに合わせた花と花瓶選びで、夏の花をお楽しみください。