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現役保育士のアイデア、子どもの「手洗い習慣」を作る、年齢別の教え方
2016年 12月 23日 18:00
風邪が流行る冬は、子どもにもしっかり手洗いしてもらいたいもの。今回は、子どもに手洗い習慣づける工夫を、発達年齢別にお伝えします。子どもは案外、手が汚くても気にしないものですが、少しの工夫で子どもから手洗いしたくなる習慣がつけられますよ。そんな方法を、小中学生の子どもをもつ現役保育士がお伝えします。
手を洗うと気持ちがいいことを伝える
保育園の子どもたちを見ていると、大人が声を掛けなければ、手洗いを面倒くさがる傾向があります。特に冬の寒い時期は、その傾向がより強まります。まずは大人が手を洗う姿を見せ、そして手を洗ったら「さっぱりしたね」「きれいになって気持ちがいいね」と日ごろから伝えていくと、手を洗う意味をだんだん理解できるようになりますよ。また発達年齢に合わせた教え方をすれば、無理なく手洗い習慣が身に付きますので、ご紹介していきますね。
【お座りのころ】手がきれいになる気持ち良さを知らせる
子どもがお座りできるようになったら、食事のときに水で濡らしたおしぼりで手を拭いてあげましょう。手がきれいに拭けたら「きれいになったね」(快)、手が汚れたら「手が汚れて気持ち悪いね」(不快)と伝えていきましょう。「快」と「不快」を知ることが、手洗いへの第一歩です。
【立っちのころ】大人の支えで、手洗いやってみる
子どもが立っちができるようになったら、少しずつ一緒に手洗いをやっていきましょう。まだ姿勢が安定しない時期なので、大人が子どもの後ろから支えながら一緒に手洗いすると、子どもも安心して手を洗えます。また大人が一緒に手を洗うことで、一人で洗うよりも「きれいに洗えた」という達成感を感じることができます。この段階の目標は、手をきれいに洗うことではなく、手を洗えた爽快感や喜びを感じることにあります。
【発達年齢1歳~】遊びと混同しない洗面所の環境作り
1歳を過ぎてくると、好奇心旺盛になり、洗面所が水遊び場になることもあります。洗面所を水遊び場だとひとたび認識してしまうと、修正は難しいものです。ですから水遊びはお風呂場や公園でやると決め、手洗い場にはおもちゃなど遊び関連の物を置かないことも大切です。またハンドソープは、ポンプを押すのが子どもは大好きなので、普段は子どもの手の届かない場所に置き、使うときに出してあげるようにしましょう。そして手洗いは、タイミングを見て洗面所へ誘うようにしていましょう。子どもの手が汚れたときが、手洗いを一番素直に受け入れてくれますよ。
【発達年齢2歳~】自分でやりたくなる仕掛け作り
何でも自分でやりたいころなので、大人の助けを嫌がる時期です。子どもが1人だけで手洗いきるように、洗面所周りを整えてあげましょう。子どもが背伸びしなくてもいいように、洗面台の前に踏み台を置いたり、子ども専用のタオルを一緒に選んでかけておくと、やりたい意欲が芽生えます。またこのころは、手洗いができたらシールを貼るのも喜びますよ。
【発達年齢3歳~】丁寧に洗うことを覚える
発達年齢3歳くらいから、石けんで手の隅まで洗うこと、手洗いが終わったら水を切って手を拭くことを覚えていけるといいですね。1分程度で終わる歌を歌いながら手洗いするのも、「終わり」が分かっていいですよ。兄弟やお友達に手洗いのお手本をしてもらうのも、子どもの「やってみたい!」を引き出すのに効果的です。
まとめ
子どもに生活習慣を身に付けさせるとき、大人は「最初が肝心」と、丁寧にやることをつい一生懸命教えがちです。ですが「最初から丁寧に」となると、小さな子どもには荷が重く、やる気を失ってしまいます。手洗いの場合は、きれいになる喜びをたくさん感じさせてから、丁寧に手洗いすることを教えていくと、子どもが自然と自分からやる気になってくれますよ。また親子で手洗いの絵本を一緒に楽しんで読むのも、子どもが手洗いに自然に興味をもつのでおすすめです。