暮らし
贈り物は「やさしい心」、思いやりが育つ「クリスマスの絵本」5選
2016年 12月 14日 18:00
クリスマスが近づくと気になる「プレゼント」ですが、親にとって最高の贈り物は子どもの成長ではないでしょうか。今回は子どもの優しい心が育つ「クリスマスの絵本」を5つご紹介します。最新のゲームやおもちゃなど魅力的なプレゼントはたくさんありますが、子どもの心に何かを残すというのも素敵なプレゼントです。クリスマスには心が温まるような絵本をぜひ親子で読んでみてください。
森の仲間たちの優しい気持ちが感じられる
「サンタさんからきたてがみ」(福音館書店)は、配達する手紙を汚してしまったねずみが森の仲間に助けられ、差出人のサンタさんに会いに行くお話です。ねずみは手紙を汚してしまい落ち込みますが、サンタさんの手伝いをすることで自信を取り戻します。待ち合わせに遅れそうなねずみを助けるために頑張る森の仲間たちのやさしさや、サンタさんに認められたねずみのうれしさなど、動物たちの気持ちを感じることができる絵本です。
優しい心で協力し合うことの素晴らしさ
「クリスマスのちいさなおくりもの」(福音館書店)は、お母さんが留守のためクリスマスの飾り付けや料理の準備ができないお家で、人間たちが寝静まったあとに猫やねずみがクリスマスの準備をするお話です。普段は仲が悪い猫とねずみ、そしてクモまでが協力し合います。それぞれが自分でできることをやり、お互いを補うことでできることもあるのだと教えてくれます。
大人に理解される喜びと、忘れてしまった子ども心を思い出す
「リッキのクリスマス」(フレーベル館)は、仕事で忙しいお父さんがリッキにせがまれて、クリスマスツリーを買いに行くお話です。本の最初の方では眉間にしわを寄せているお父さんですが、ページが進むにつれて眉間のしわが消えて、笑顔になっていきます。ツリーを買いに行くという行為を通してクリスマスが楽しみだった子どものころを思い出しているのが伝わってきます。子どもには大人に自分を理解してもらう幸せを、大人には忘れてしまった子どものころを思い出させてくれる1冊です。子どもだけではなく大人も、じっくり読んでみてください。
妹にぎんのくまをプレゼントするために頑張るお兄ちゃん
「サンタクロースとぎんのくま」(福音館書店)は、サンタクロースが兄のマルチにぎんのくまを、妹のモニカにまりをプレゼントしたことで、2人がケンカをするところからストーリーが始まります。マルチはモニカがぎんのくまを欲しがりベットで泣いている姿を見て、ぎんのくまを手に入れるためサンタクロースの元へ出掛けます。森の動物を助けたり、助けられたり。相手のためにした行動が相手にも優しい気持ちを運んでくることを伝えられる物語です。
ひとりぼっちじゃない、誰にでも居場所はある
「ひとりぼっちのミャー クリスマスのよるに」(女子パウロ会)は、日本語と英語で書かれているので英語で読んであげるのもおすすめ。やせっぽちの猫・ミャーはクリスマスの準備でにぎわう町のなかで1人ぼっちで凍えています。居場所を求めて暖かそうな場所に行きますが、追い払われたり追いかけられたり。慌てて飛び込んだのは、なんとサンタさんの袋の中!サンタさんはミャーを素晴らしいプレゼントだと喜びます。やっと落ち着ける場所を見つけたミャーとサンタさんが暖炉の前で幸せそうに眼を閉じている場面に心が温まります。大切な人といる幸せに気付かせてくれる絵本です。
みんなが笑顔のクリスマスを過ごせますように
楽しいばかりではなく、ちょっぴり寂しい内容もありますが、どの話も最後にはハッピーエンドでみんなが笑顔になれる本を選びました。誰だってひとりぼっちではなく支えてくれる人がいる、というメッセージと、1人で生きているわけではなく周りに助けられて生きているというメッセージが込められた絵本たちです。ひとりじゃないと感じることは相手を思いやる優しい心につながります。お子さんを膝の上に載せたり、体をくっつけたり、ぜひ触れ合いながら読んでみてください。