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【時短簡単バランスメニュー3 】30分で出来上がり!ブリの漬け丼献立

これまで、「食事バランスガイド」や「一汁三菜」についてご説明してきました。今回はさらに、30分で全て作れるブリ丼の献立を使って、体内でエネルギーを産生する栄養素の摂取バランスをご紹介します。バランスの良い献立のルールを、より理解できるようにご説明していきますので、ぜひ最後までお読みいただけると嬉しいです。

 

青魚の脂は動脈硬化の予防に効果が

ブリ、サンマ、サバなどの青魚には、血液中のコレステロール値や中性脂肪値を低下させる働きがある「EPA(エイコサペンタエン酸)」や「DHA(ドコサヘキサエン酸)」を豊富に含んでいます。コレステロール値や中性脂肪値が高い状態が続くと動脈硬化を引き起こし、脳梗塞や心筋梗塞を発症するリスクが高まるため、EPAやDHAの積極的な摂取は効果があります。青魚のEPAやDHAは脂肪に含まれているため、積極的に摂りたい場合は、なるべく脂を落とさない調理法を選びましょう。ただし脂肪の多い魚はカロリーも高いため、1食70gまでを目安に食べるようにしましょう。

 

「ブリの漬け丼」材料と作り方

【材料:4人分】

  • ブリ:280g
  • 白だし:小さじ2弱
  • 塩昆布:8g
  • 焼き海苔:適量
  • 青ネギ:適量
  • 白ゴマ:適量
  • ワサビまたは柚子コショウ:お好みで

 

【作り方】

  1. ブリはサクで購入した場合、1切れ10g程度にカットします
  2. ボウルへ白だし、塩昆布と、お好みでワサビまたは柚子コショウを入れ、ブリを30分程度漬け込みます
  3. 白飯は1人分200gで盛り付け、焼き海苔を敷きブリをのせます。仕上げに青ネギと白ゴマを掛けて完成です

 

献立組み合わせのポイント

【今回の献立】

  • ブリの漬け丼
  • 三色ナムル(モヤシ、赤パプリカ、糸ミツバ)
  • サトイモとエリンギの煮物
  • ナスと長ネギの味噌汁

バランスの良い献立ルール記事でご紹介した、「バランスの良い食事のポイント」をふまえ「一汁三菜」を意識しましょう。すると自然と食事バランスガイドのコマも整うことは以前もお伝えしましたね。

野菜のなかでも特に緑黄色野菜には、脂質の酸化を防ぎ動脈硬化を予防する「抗酸化物質」が豊富です。そのため、酸化しやすい青魚には、緑黄色野菜を組み合わせましょう。今回のメニューは、ナムルを電子レンジで調理、サトイモは冷凍食品を利用することで、ブリの漬け込み時間内に仕上げました。

 

知っていますか?「エネルギー産生栄養素バランス」

出典:日本人の食事摂取基準(2015年版)より抜粋

エネルギーを産生する栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物)のエネルギー比率を「エネルギー産生栄養素バランス」と言い、総エネルギー(つまりカロリー)を、どんな栄養素バランスで摂るかという意味です。タンパク質13~20%、脂質20~30%、炭水化物50~65%という目標量が、厚生労働省による「日本人の食事摂取基準(2015年版)」で設定されています。一見するとバランスを考えるのは大変そうですが、ポイントは「一汁三菜」を心掛け、「食事バランスガイド」を利用することで目標範囲での摂取ができるようになります。

 

◇日本人の食事摂取基準(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html

 

ブリ丼献立の「エネルギー産生栄養素バランス」をチェック

実際にブリ献立の「エネルギー栄養素バランス」をチェックしてみたところ、このようになりました。

  • エネルギー:694kcal
  • たんぱく質:16%
  • 脂質:23%
  • 炭水化物:61%

目標範囲内のバランスであることから、「一汁三菜」や「食事バランスガイド」の考え方が重要であることが分かりますね。

 

まとめ

食事のバランスは、量と質の両方を考慮することが大切です。食事バランスガイドは「量」の指標、エネルギー産生栄養素バランスは「質」の指標と言えますね。そして「一汁三菜」が理にかなっていることが、ブリ丼献立でご理解いただけたと思います。生活習慣病や重症化予防のため、ぜひ家族の健康に活用していただければ幸いです。

 

 

chika(管理栄養士)

小さな頃から食べることが大好きで管理栄養士の道へ。老人ホームでの献立作成、デパ地下のお弁当やお惣菜のメニュー開発、健康に関する保健指導をこれまで経験してきました。まだまだ勉強中の新米主婦ですが、みなさまのくらしに役立つ情報をお伝えできればと思っています。