有休を100％消化できないパート・派遣の主婦は7割、その理由は意外？

パートや派遣社員でも、週あたり労働時間と、継続勤務期間が一定を超えれば年次有給休暇が付与されます。今回は有給休暇について、パート・派遣の主婦がどのくらい消化できているかを調べた調査結果を紹介します。

有休を100％消化可能と思う人は14％、消化半分以下は43.1％

主婦に特化した人材サービスを提供している「しゅふJOB」が会員960人に行なった「主婦と休暇について」の調査結果によると、有給休暇が付与された場合に「取得したいと考えている人」は96.9％だった一方で、「1年間に付与される有給休暇をどのくらい消化できると思うか」を尋ねたところ、「100％消化できる」と回答した人は14.1％にとどまりました。また有休消化率について、50％未満と回答した人は43.1％、50％以上100％未満の人が27.9％と、100％消化できないと考えている人の合計は71.0％という結果です。

有休を使い切らない理由、1位は「いざというときのため」

次に、有休を100％消化できないと回答した71.0％の人に、その理由を尋ねると、「病気など、いざというときのために有休を残しておきたい」という回答が38.3％でトップ回答となりました。ほかには、「業務に支障が出るため（18.8％）」「社内に有休を取得しづらい雰囲気がある（16.0％）」「休みの間に仕事が溜まるのが嫌だから（4.7％）」と仕事へ影響を心配する声が聞かれました。

有給取得しやすいかは職場次第、現状の半数以上はしやすい

しかし、現在あるいは過去の職場について「有給休暇を取得しやすいか」という質問には、「取得しやすい（17.9％）」「どちらかというと取得しやすい（35.1％）」を合わせ半数以上が取得しやすいと感じていることも分かりました。とは言え「どちらかというと取得しにくい（26.7％）」「取得しにくい（11.6％）」を合わせた38.3％の人が、取得しにくいと感じており、職場によっては有休が取得しにくいところもあるようです。

有休取得促進には、職場の雰囲気と仕事のカバー体制が重要

前項の質問で有休が「取得しにくい」あるいは「どちらかというと取得しにくい」と回答した人に、どうすれば取得しやすくなるかを聞いたところ、上位3つの回答は「取得しやすい職場の雰囲気を作る（72.5％）」「業務カバー体制の構築（67.8％）」「会社が有休取得を促進する（58.9％）」となりました。取得したいと思っていても、現場に取得しやすい雰囲気がないと、なかなか取得しにくいという状況があるようです。

有休休暇の取得義務化、賛成が7割以上

有休取得の取得を推進する策として「有休休暇の取得義務化」を行なうことに対して、賛成か反対かを尋ねると72.0％の人が賛成、24.3％の人が反対と回答しました。

義務化賛成でも、心配なこと

また、有給休暇取得が義務化された場合に、心配なことを尋ねると、「いざ使いたいときい有休が残っていないという事態（48.0％）」「休み中に同僚に迷惑をかけないか（34.5％）」「休み中に仕事が溜まらないか（27.7％）」といった声が多く聞かれました。

また、取得義務化について下記のようなコメントがありました。

• 義務化しなくても、取得できるのが一番だと思います（40代・パート/アルバイト）
• 休み中に電話がかかってくる。休んでいても仕事が回る体制を企業が作っていくべき（40代・契約社員）
• 休みを取る義務は良いとも思うが、どうしても休めないのに休まなくてはならないという精神的なストレスが生じる。一概に法律で決めるのは良くないと思う（40代・パート/アルバイト）
• パートやアルバイトで自分の都合でシフトを組めるなら有給は必要ない。派遣も扶養範囲ならいらない。ただでさえ勤務時間が少ないのに（40代・パート/アルバイト）
• 取得義務化にするよりも個人の意識の改革の方が大切だと思う。有給休暇取得は権利だと個人個人が明確に意識すること、取得によって業務に支障が出るのなら、それは会社の人員配置や仕事の割り振りなどの問題だとの意識をもち、会社と交渉するぐらいになれないと状況は変わらないのではないかと思う。（40代・契約社員）

まとめ

パートや派遣でも一定条件で付与される年次有給休暇ですが、実際にはいろいろな思いから「取得しない」あるいは「取得できない」状況があり、消化率が低い原因になっています。実際、仕事を休むとなると同僚へ気を遣うこともありますね。なるべく、普段から誰でも休みが取れる職場の雰囲気を作り、仕事もバックアップ体制を構築することが重要なようです。また、そのためには会社側も労働者側もお互いに、もう少し意識を変えていくことも必要なのかもしれません。

◇有休を100％消化しないパート・派遣の主婦が71.0％　その理由とは？第１位、病気などいざという時への備え（ビースタイル）
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000127.000003176.html