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【栄養士まなさん節約レシピ19】「我が家定食」で献立作りから解放・1

お料理同士の相性のいい組み合わせを「我が家の定食」として覚えておくと、献立を考えるときに便利です。今回は、この「我が家定食」の基本パターンと組み換え例を具体的に紹介します。「メニューが思いつかないときはこれ!」という定食パターンがいくつかあると、週末のまとめ買いや、お弁当への展開もスムーズ考えられるようになります。参考にしてみてくださいね。

 

「黄金コンビ」による「我が家定食」レパートリーを増やす

献立のレパートリーを増やすには、前回の記事で紹介した「唐揚げとサツマイモ」のような「黄金コンビ」で、「我が家定食」をいくつか作ってしまいましょう。作った「我が家定食」と曜日をリンクさせて、「何曜日はこの定食メニュー」と決めておくと、毎回の献立作りで迷わずにすみます。毎食必ず「一汁三菜!」とこだわらなくても大丈夫です。たとえ皿数が少なくても、使っている食材の種類が多ければ、自然に栄養バランスは整います。また週のどこかで「焼きそばなどの麺もの」や「丼もの」などを入れると息切れしないですみますよ。

 

定食1:焼肉+たっぷりの野菜+あっさりスープ+お漬物

「疲れていて、時間もあんまりかけたくないけど、元気が出る美味しいものが食べたい」、そんなときは焼肉がいいですね。お肉と一緒に野菜をたっぷり焼く場合は、サラダは不要でしょう。スープは鶏ガラスープの素と、乾燥ワカメや卵などを使って簡単に。メイン料理を豚肉の生姜焼き、チキンステーキなどに置き換えてもこのパターンが使えます。

 

定食2:和食焼き魚+実だくさん汁物は、我が家の鉄板

我が家で1番登場回数が多いのがこのパターン。生活習慣病世代なので意識的に魚を多めに、ごはんはモチ麦入りにしています。焼き魚には豚汁、というのが我が家のお約束です。西京漬け(味噌味)、サンマの蒲焼などしっかりめの味付けの場合は、汁物はすまし仕立てのけんちん汁が合います。全パターン共通の副菜として、ホウレン草や小松菜などをお浸しにして添えるといいですね。汁物とサブの野菜量を置き換えて、シンプルなみそ汁と筑前煮や肉ジャガなどの組み合わせにもできます。

 

定食3:洋風焼き魚+実だくさん汁物は、子育て家庭向き

メインの魚料理を洋風にしても、和風と同じ発想で献立を組み立てられます。主菜をムニエル、ホイル焼き、塩サバのワイン蒸しなどの洋風料理に変更することで、お子さんにも抵抗なくお魚を食べてもらえますね。洋風アレンジの場合も、スープには3種類以上の野菜を使って、たっぷり野菜を摂るように心がけましょう。牛乳や豆乳などを加えて、ポタージュ仕立てにするのもいいですね。

 

定食4:ハンバーグ+ポタージュ+サラダ+フルーツ

ハンバーグなど下準備が必要なメニューは、夕食の支度にゆっくり時間が取れそうだなというときにします。先に両面に焼き目をつけてからデミグラスソースなどで煮込むと、ハンバーグがふわふわになりますよ。空いている方のコンロでスープを作っている間に、火を使わない葉物野菜のサラダなどを用意すると調理の流れがスムーズです。そのとき、一夜漬けやピクルスなどの作り置きの常備菜があると、野菜のおかずが充実します。メイン料理を、ロールキャベツや肉だんごの酢豚風などに置き換えることもできますね。

 

参考:基本のハンバーグダネの材料

材料

  • 合いびき肉:1kg
  • タマネギ:2個(400g)+炒め用油小さじ2
  • ニンジン:1本(100g)
  • 食パンまたはパン粉:100g
  • 牛乳:3/4~1カップ(パン粉の湿り具合で加減)
  • 卵:2個
  • 塩:小さじ1~1杯半
  • コショウ:少々
  • ナツメグ・バジルなど好みのスパイス:少々

 

参考:基本のハンバーグダネの作り方

タマネギはみじん切りにして油で炒めて冷ましておき、ニンジンはすりおろします。野菜の分量はひき肉の50%が目安です。すべての材料をしっかり練り合わせます。衛生面を考慮して、練り~成形まではスプーンまたは使い捨て手袋の使用を推奨します。合いびき肉1kgを仕込んでも、成人男性が2人いる我が家では2回分にはやや足りないくらいです。ご夫婦と小さなお子さんの3人家族なら3回分くらいになりますので、肉詰め、ミートボール、作り置きなど、いろいろな料理に活用してください。

 

今週の下ごしらえ:ジャガイモやマカロニは時間のあるときにまとめて

付け合せや副菜に便利なジャガイモは、まとめて茹でるかレンジ加熱しておくと便利です。加熱済みのジャガイモは冷蔵で3日保存できます。ポテトサラダにする場合は、つぶすときに牛乳大さじ3と砂糖小さじ1を加えてください。牛乳で水分とコクを補い、砂糖でジャガイモの保水性が上がるので、パサつきのないなめらかなポテトサラダができます。マカロニは一袋まとめて茹で、使わなかった分はオリーブオイルをからめて冷凍保存しておくと、使いたいときにすぐ使えます。

 

 

まなさん(管理栄養士)

初めて包丁を握ったのは小学4年生。料理好きが高じて管理栄養士に。
主婦歴30年、得意分野は「オカンのメシ」。
大食いダンナと偏食息子のために日々料理を作る。
おしゃれな盛り付けとは生まれてこのかた無縁なのが少し悲しい。