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現役保育士のアイデア、お箸が上手く持てないなら、スプーンの練習を!

お子さんは、お箸を上手に持てていますか?今回は、お子さんがなかなかお箸を上手に持てないときのチェックポイントを3つをご紹介します。箸がなかなか上達しなかったら、それ以前の段階に戻ってしっかり練習することで、箸を正しく持てるようになりますよ。そんなポイントを、小中学生の子どもをもつ現役保育士がお伝えします。

 

箸を練習させても上手くいかない理由

箸の練習を始めて、なかなか上達しないことがあります。その場合、子どもの食事の様子を観察すると、スプーンも正しく持てていないことが多いのです。それは、手づかみ食べ→スプーン→箸のステップを踏まなかったことが上手くいかない原因だと考えられます。手づかみ食べからスプーンの練習をたくさんさせることで箸への移行がスムーズになります。

 

ポイント1:手づかみ食べをたくさんさせる

離乳食にも慣れ、食べ物に興味が芽生えたら、手づかみ食べを思い切りさせてみましょう。手づかみ食べで、スプーンや箸を持つための手や指の動きを獲得できます。また自分の手を使い自由に食べることができるので、食べる意欲を育てることができます。しかし、食べこぼしが多くなってママの負担は増えてしまうので、いすの下にビニールシートを敷き、すぐ拭けるように、雑巾とチリトリをスタンバイして、片付けを少しでも楽にしてくださいね。食べこぼしも成長と共に少なくなっていきますよ。

 

ポイント2:スプーンをたくさん使わせる

スプーンに興味をもち始めたら、スプーンに移行します。スプーンを段階的に「上握り」→「下握り」→「鉛筆持ち」にさせると、箸への移行がスムーズになります。また食器は、ふちが立ち上がったデザインのお皿だと、スプーンで食べ物をすくいやすくなりますよ。次にスプーンの具体的な持ち方についてご紹介します。

 

<スプーンの持ち方1>上握り

子どもがスプーンに興味を持ったら、「上握り」をさせます。スプーンの柄を上から握る持ち方です。だいたいの目安としては12か月過ぎくらいからできるようになります。最初は食べ物を手でスプーンにのせたり、うまく口に運べないこともありますが、そういったことも大切な過程です。

 

<スプーンの持ち方2>下握り

手首が動くようになってきたら、下握りをさせます。下握りは、スプーンの柄を下から握る持ち方です。

 

<スプーンの持ち方3>鉛筆持ち

下握りでスプーンが上手く使えるようになったら、鉛筆持ちへ移行します。鉛筆持ちは、中指でスプーンの裏側を支え、親指と人差し指の3本の指で持つ方法です。だいたいの目安としては、2歳すぎからできるようになります。

 

ポイント3:一番大切なのは楽しく食事させること

食事中のマナーは大切にしている家庭も多いと思いますが、子どもに教えるときには少し注意が必要です。食事中に、箸の持ち方やマナーのことばかり言うと、子どもは食事が注意される場になってしまい、嫌になってしまいます。まずは子どもが食べることが楽しいことだと感じることが大切です。子どもに食べたい意欲が育っていれば、箸の正しい持ち方や、マナーはあとからついてきます。食事が楽しい場で、自分でスプーンを持って食べたい、箸を持って食べたいと意欲を持たせることがまずは大切なのですね。

 

まとめ

箸がなかなか上達しないと思ったら、手づかみ食べやスプーンに戻って練習してみてください。いつからでもやり直しができますよ。スプーンで鉛筆持ちができるまでになると、箸だけでなく、鉛筆も正しく持てることにもつながります。フォークはスプーンがしっかり持てるようになってからで練習するとスムーズにいきます。保育園では、だいたい3歳児の秋以降に箸を使って食事を始めます。習得までに苦戦する子も多く、箸を正しく持てるようになるのには個人差も大きくて、時間もかかるものなのですね。焦らず、まずは楽しく食事をすることから始めましょう。できるだけ、家族みんなでおしゃべりしながら食べられるといいですね。楽しく食事が出来ると、マナーの習得だけでなく、時間はかかっても好き嫌いなく食べられることにもつながりますよ。

 

 

Izumi(保育士)

小中学生の2人の子どもを持つ保育士です。
たくさんのお子さんやご家族に出会った経験を生かし、子育てや生活が楽しくなるような記事を執筆できたらと思っています。
手芸やDIY、インテリアや雑貨も大好きです。