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20〜40代8割が「親の老後」不安、でも準備してない人6割!?いくらかかる?

みなさんは「親の介護」について、どのくらいの備えをしていますか。今回は、20〜40代に聞いた「親の老後」に対する不安とその理由、現在とっている対策についてのアンケート結果をご紹介します。子育て世代には、まだまだ先とも思える「親の介護」ですが、漠然とした不安を抱えている人も案外多そうです。介護にかかる金額もご紹介していますので、徐々に準備を始めてもいいのかもしれません。

 

「親の老後」に不安が8割、年齢が上がると割合も増える

オウチーノ総研が、首都圏在住の20~49歳の男女741人を対象に行なった「『親の老後』に関するアンケート調査」によると、「『親(義理の両親を含む)の老後』について考えていますか?」という質問に「考えている」と答えた人は60.7%。また「『親の老後』に対して不安はありますか?」という問いに「不安がある」と回答した人は81.0%でした。「不安がある」理由として最も多いのは「遠距離に住んでいる」で、次いで「金銭的問題」となっています。一方「不安がない」理由は「まだ健康だから」が最も多く、次いで「経済的余裕があるから」という回答でした。

 

「親の老後」の不安要素は「介護」と「経済的負担」

次に「親の老後」に不安があると答えた人へ、不安要素を尋ねたところ、回答が多かったのは「介護(61.3%)」「経済的負担(46.3%)」で、この2つに不安が集中していることが分りました。この2つの不安を年齢別に見てみると、「介護」は、20代が56.5%、30代が61.4%、40代が65.7%と年代が上がるにつれ回答者が増え、一方「経済的負担」は20代が51.1%、30代が48.1%、40代が40.2%と徐々に減るという結果に。「親の老後」が近づくと、親の健康に対する不安は増えるものの、不安に応じて経済的な備えもしている人が増えるのかもしれません。

 

「自分もしくは配偶者が介護する」が4割

「親の介護が必要になったらどうするか?」という質問には、「自分もしくは配偶者が仕事を続けながら介護する」が23.2%、「自分もしくは配偶者が仕事を辞め介護する」が4.9%、「仕事は分からないが、自分もしくは配偶者が介護する」が10.3%と、合わせて38.4%が自分もしくは配偶者で介護する予定と回答しました。4割近くが自分か配偶者が介護する理由として最も多かったのは、「経済的なことも考え、働きながら介護するしかないと思うから(29歳・男性)」など、「経済的な理由」でした。一方「施設に入れる」と回答した人は15%いて、その理由には「親も万が一の時は施設に入れてくれた方が良いと言っているから(34歳・男性)」や「双方が一番納得する手段だから(26歳・女性)」など「親の意向」があるという回答がありました。

 

6割以上の人が「親の老後」に備えた対策をしていない!?

最後に、「親の老後」に対する備えをしているかを聞いたところ、66.0%が「特になし」と回答。年代別に見ても、20代は65.6%、30代は66.8%、40代は65.5%と差はほとんどないことが分りました。一方備えをしている人のなかで最も多かった回答は17.1%の「貯金」でした。続いて、「親と話し合っている」が8.9%、「兄弟・姉妹間で話し合っている」が7.8%、「夫婦間・パートナー間で話し合っている」が6.3%と、1割未満ではあるものの家族間での話し合いをしている人もいることが分りました。

 

まとめ

「親の老後」に対する不安は、多くの人が漠然とは感じているものの、実際に直面するか近づくまではなかなか備えるまでに至っていないということがアンケート結果から見えてきました。ちなみに、生命保険文化センターの調査によると、高齢者介護の平均介護期間は4年11ヶ月、一時的な費用の平均は80万円、月額の負担は7.9万円だそうです(※)。実際に介護が始まると、月々の負担は無視できない部分です。早めに「備え」について検討を始めるべきかもしれませんね。

 

※出典:(公財)生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」/平成27年度より
http://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/nursing/4.html

 

◇81.0%が、「親の老後」に対して不安を抱えている。その不安要素とは?(オウチーノ)
http://www.o-uccino.jp/article/archive/kurashi/20160613-souken/

 

qufour(クフール)編集部

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