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衣類「防虫」あなたは大丈夫?防虫剤のプロに聞く、防虫剤の使い方(前)
2016年 4月 27日 20:00
そろそろ衣替えの季節。衣類用の防虫剤、みなさん正しく使えていますか?今回は、防虫剤のプロ、エステーの鍋島さんに、防虫剤の使い方で、疑問に思っていることを聞いてみました。
防虫剤の使い方を「プロ」に聞いてみました
今回qufour編集部の防虫と防虫剤に関する質問に答えてくれたのは、防虫剤「ムシューダ」でお馴染みのエステーの防虫・除湿事業本部 防虫事業部の鍋島理佳さんです。
Q1.タンスや衣装ケースでは、防虫剤を底へ入れればいいんですよね?
底ではなく、たたんだ衣類の上に置くようにしてください。防虫成分は空気より重いため、上から下に広がっていきます。衣類の下に入れると効果が十分に発揮できないこともあります。また、ぎゅうぎゅう詰めの収納空間では、防虫成分が十分に行き渡らない場合があります。整理整頓のためには「8割収納」とよく言われますが、防虫の観点からも、余裕のある収納が大切です。
Q2.タンスやクローゼットは、開け閉めがあるので、防虫できているか不安です。防虫剤を多めに入れれば大丈夫ですか
開け閉めがあっても、商品表示にある目安通りに入れてください。多く入れるよりも、密閉性のある収納容器で、使用目安、使用方法、アドバイスを守っていただくことで効率的に防虫効果を発揮します。
Q3.「引き出し・衣装ケース用」と「洋服タンス用」「クローゼット用」など吊り下げタイプのどちらも、どのくらいの量を使っていいのかよく分かりません。
「無臭」のピレスロイド系の防虫剤は、利用シーンによって最適な使い分けができるよう、さまざまな種類があります。スペースによって防虫剤の適正量が違うので、商品説明をしっかりチェックしましょう。正しい使い方をすれば、多めに入れる必要はありません。
「引き出し・衣装ケース用」の防虫剤は、衣類の上に置いて使用しましょう。防虫成分は上から下へと行き渡るからです。吊り下げタイプの防虫剤は、「洋ダンス用」「クローゼット用」「ウォークインクローゼット用」などの種類があります。同じ吊り下げタイプでも、それぞれの収納空間の広さに合わせて、防虫効果が広がるように設計されています。商品説明をチェックし、ご家庭の収納空間に適した防虫剤を使ってください。例えば、エステーだと下記ような商品があります。
◇ムシューダ 1年間有効 引き出し・衣装ケース用
http://www.st-c.co.jp/products/detail/mothproofing_agent_001419.html
◇ムシューダ 1年間有効 洋服ダンス用
http://www.st-c.co.jp/products/detail/mothproofing_agent_001418.html
◇ムシューダ 1年間有効 クローゼット用
http://www.st-c.co.jp/products/detail/mothproofing_agent_001417.html
◇ムシューダ ウォークインクローゼット専用 1年間有効
http://www.st-c.co.jp/products/detail/mothproofing_agent_001416.html
Q4.衣類用防虫剤は、毛皮のショールにも使えますか?
毛皮にも問題なくご使用いただけます。毛皮には、衣類害虫のほか、カビやダニの心配があります。「ムシューダ」は、防カビ剤を配合しているので、カビの発生を抑える効果も期待できますが、衣類害虫ではないダニが発生した場合には効果はありません。
Q5.虫に食われるのは、ウールやシルクなどの動物繊維と聞きました。夏物の収納には使っていませんが、大丈夫ですよね?
夏物の収納にも注意が必要です。衣類害虫は繊維の中でもウール、カシミヤ、シルクなどのやわらかい動物性繊維を最も好みまが、綿、麻などの植物性繊維も食べてしまいます。さらに、ポリエステルなどの化学繊維でも食べこぼしや皮脂などで汚れていると、食べられる可能性があります。虫食いのリスクを下げるためには、収納の前に衣類の汚れを落とす「しまい洗い」が必須です。食べこぼしや皮脂など衣類害虫の栄養源になる汚れは、洗濯やクリーニングでしっかり落としてしてから衣類をしまいましょう。
続きは後編で!
後編では、「残った防虫剤を混ぜて使ってもいい?」「防虫剤を入れたのに、服を虫に食われた」などの、普段なかなか聞くことのできないお話しを伺います。