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【これからは予防の時代1】乳がんから見た予防医学

高島裕一郎です。予防医学を専門としている医師です。医療の高度化でさまざまな病気の原因がわかるようになりました。これは同時に、いろいろな病気を予防できるようになってきたことを意味します。本連載では、生活習慣病やガンなど、生活のなかで予防のできる病気とその予防法について、お伝えしていこうと思います。日本医師会認定産業医、日本人間ドック学会認定医。

 

予防医学って?

「予防医学」とは、病気の原因を探して病気になることを防ぐことです。例えば、乳がんは、女性ホルモンのエストロゲンが分泌していた期間が長い人がなりやすいと言われています。エストロゲンが乳腺の細胞を増殖させることが原因です。

 

乳がんのメカニズム

エストロゲンは、女性の初潮から閉経までの期間分泌され、妊娠期間中はエストロゲンが分泌されません。そのため、早い初潮、遅い閉経、子供を産んでない人はリスクが上昇します。また、遺伝傾向があるので、親族に乳癌のいる人は要注意です。有名な女優のアンジェリーナジョリーさんは乳がんの家系でした。

 

乳がんの検診は、どの方法が有効?

「病気の早期発見のために健診を受ける」のも予防医学の実践方法の一つです。乳がんで有効といわれている検診方法は、40歳未満は乳房エコー、50歳以上はマンモグラフィーですが、ここについては、まだまだ議論がありそうです。また少し前まで主流だった乳房触診は、単なる「しこり」との差を区別できないと言われ今では否定的になっています。

 

 

高島裕一郎(医学博士)

予防医学を専門としている医師です。医療の高度化でさまざまな病気の原因がわかるようになりました。これは同時に、いろいろな病気を予防することができるようになってきたことを意味します。生活習慣病やガンなど、生活のなかで予防のできる病気と、その予防方法について、お伝えしていこうと思います。日本医師会認定産業医、日本人間ドック学会認定医。