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使い込めば一生モノ!鉄鍋・フライパンの特徴とお手入れ方法

プロの料理人が使っているイメージの強い鉄鍋や鉄製フライパン。でも、焦げつきそうだし、重そうだからと敬遠している人も多いのでは。焦げつきは、正しくお手入れして使い込めばしにくくなりますし、また鉄素材ならではの火の通りを体験すると、重さが気にならないくらい、美味しい料理ができるんです。特徴や注意点をチェックして、鉄鍋や鉄製フライパンにチャレンジしてみませんか?

 

鉄製品はここが違う!特徴や向いている調理法

鉄は約1,000度の高温に耐えられる素材なので、強火で一気に作る料理に向いています。餃子やステーキを鉄板や鉄フライパンで焼けばカリッと仕上がり、炒め物を半球状の中華鍋で作れば、高温の鍋肌が熱い油を効率よく回せるので、短時間でシャキッと仕上げられますよ。すき焼きなら、高い温度で肉の表面にだけ火を通した、中は柔らかいお肉を美味しく食べられます。また、傷つきにくいので金属ヘラや金属タワシを安心して使える点も特徴です。

 

初めて使うときの準備その1「空焼き」

鉄鍋や鉄フライパンには、店頭でのサビ防止用にサビ止めの被膜が施してあります。そのまま使うと調理中にまだらにはがれて料理に混ざり、臭いがついてしまったり、焦げつきやすくなったりします。この膜は調理に不要なので、初めて使うときは、これを全て焼いてしまう「空焼き」という作業が必要です。空焼きの方法は、鍋をガスコンロで煙が出るまで強火にかけ、全体が青っぽい玉虫色になるまで外側全体を約10〜15分熱します。サビ止めが焼き終わると煙が出なくなるのが目安です。深型の中華鍋は、鍋を傾けて火の当たらない上部も熱するようにしましょう。このとき換気をしっかりしてください。その後、まだ温かいうちにタワシで水洗いします。製品によっては空焼き不要のものもあるので、取扱説明書に従いましょう。

 

初めて使うときの準備その2「油ならし」

次に、鍋肌に油をなじませることで焦げつきにくくする「油ならし」をします。鍋を火にかけ、煙が立ち始めるまで温めてから、0.5~1カップ程度(器具の大きさによる)の油を入れて、鍋肌全体になじませながら弱火で3~5分、かすかに煙が立つくらいまで熱して火を止めます。油をオイルポットなどに戻し、鍋肌に残った油を、ペーパータオルで鍋の両面にすり込むように拭き取ると、油がなじんで焦げつきにくく、またサビにくくなります。

 

洗剤は使わないで!鉄製品の洗い方と手入れ

調理後は、せっかく鍋になじんだ油を落とさないよう、洗剤は使わずに洗います。調理後の鍋に水を入れて沸騰させ、汚れが浮いたらタワシや、竹製の専用道具「ささら」などを使って水洗いします。汚れが取れたら水気を拭き、軽く火にかけて水分を飛ばします。さらに、サビを防ぐためにペーパータオルなどで鍋の表面に薄く油をすり込んでおきましょう。もしもサビが出たら、クレンザーや金属タワシ、紙やすりなどでこすって落とし、油ならしをすれば元のように使えます。

 

まとめ

毎回の調理前に、少し煙が立つまで火にかけ、多めの油を入れてなじませてから油をオイルポットに戻す「油返し」をするといっそう焦げ付きにくくなります。蒸し料理に使ったときは、油の被膜がお湯で取れてしまっているので再度油ならしをしておきましょう。調理したものを長く入れておくと鉄が溶けだして臭いがついてしまうので、調理が終わったらすぐに皿に取り出すことが大切です。このようにちょっとコツがありますが、使うほどに油がなじんで、より使いやすくなっていく鉄製の鍋やフライパン、さまざまな料理に使いこなしてくださいね。

 

nontroppo

ライフオーガナイザー。ズボラでも簡単にすっきり暮らすための収納や、生活の仕組み作りを模索中。
料理、お菓子作りのほかに、洋服やインテリア小物なども手作りするのが好きです。
高校生の息子の母です。