藤原千秋の使ってわかった! 便利家事アイテム

真冬じゃないからこそ意義深い「レンジでゆたぽん 大きさ2倍Lサイズ」

家事アイテムオタクなライター藤原千秋が、暮らしの不具合等々への現実的対処法とともに、忌憚ないアイテム使用感をご紹介していく連載記事です
白元アース「レンジでゆたぽん 大きさ2倍Lサイズ」

家族に受験生がいるにもかかわらず、おなかが風邪気味になってしまった筆者は、先日、家の中で一番寒い部屋に自主隔離となった。エアコンと電気毛布を駆使しつつも、腰痛と腹痛がために唸っていると、小4の末娘が心配そうに「ゆたぽん、あっためてきたよ……」と、もう何年使っているかわからない「ゆたぽん」を電子レンジで温め持ってきてくれた。

早速ホカホカの「ゆたぽん」を腹に当て、布団の中で身体を丸めながら、はてさて自分が小4の時分に、親が寝込んでいるからといって「湯たんぽ」なぞ準備することはできただろうか、いや無理だった……と思った。筆者の実家にあった湯たんぽは信楽焼の重いもので、やかんから熱湯を注がねばならず、古風なネジからはお湯漏れがするので火傷予防のため古シーツや毛布で厳重に包まれた上で風呂敷で縛られているというのが常態であった。温かくてありがたいものの、子供心には非常に恐ろしいものだった。

一方「ゆたぽん」のあまりの扱いやすさとこの手軽さはどうだろう。わが家には既に「小さいの」と「大きいの(小さいのの倍サイズ)」があり、「小さいの」は600Wの電子レンジで3分、「大きいの」は3分温めた後にひっくり返して3分加熱するだけで、6~7時間温かみを持つほどにすることができる。

ゆたぽんは電子レンジで温めるだけでいいので手軽

これが果たして何年前から家にあるのか、誰も覚えていない。だから筆者宅の子どもたちは、そもそも「湯たんぽ」なるものをおそらく知らないし、仮に国語のテストで「湯たんぽ」という語が問われても、他意なく「ゆたぽん」と答えかねない。まじめに、冗談ではなく。

「ゆたぽん」の優れたところは、加熱時間を少なくすることで微妙な温度に整えることができる点にもあり、幼い子どもの足元の保温をする際なども安全で楽ちんであった。また真冬のみならず、肌寒い梅雨時や、エアコンで冷えきった真夏の腹や腰、つま先を手軽に温められる点も無類なのだった。

そんなこんなで何かと出番が多く、ここしばらく家族間で「そろそろ経年劣化的にやばいのでは」と危ぶまれだしていた、筆者宅のゆたぽん。

筆者は買い替えの機をうかがっていた。家の近所のドラッグストアで扱われているのも確認済みで、月に1度の10%OFFセールを待って買おうと構えていた。その矢先のことだった。「レンジでゆたぽん 大きさ2倍Lサイズ」が店頭で売り切れ、待てど暮らせど再入荷がされなかった。

もう春が見えてきたからか……?! 慌てて近隣のホームセンター、あらゆるドラッグストアを確認しに行ったものの、すでにどこにもなかった。ショック!!!

これを、この商品を「真冬だけ活用用品」だと見做すのは本質的ではない!!! 寒くない季節ほど、この「レンジでチンするだけ」の手軽さの価値があるのに……!!!

仕方がないのでAmazonで買いました。翌日届きました。ありがとうございました。新品は「ふわふわカバー」がフワフワで感動的でした。

藤原 千秋

主に住宅、家事、育児など住まい周りの記事を専門に執筆するライターとして17年目。リアルな暮らしに根ざした、地に足のついたスタンスで活動。現在は家事サービス、商品開発アドバイザリー等にも携わる。大手住宅メーカー営業職出身、中3、小5、小1の三女の母。『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)、『ズボラ主婦・フニワラさんの家事力アップでゆるゆるハッピー‼』(オレンジページ)など著監修書、マスコミ出演多数。