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【特集:電球形蛍光灯】
結論。どの製品がオススメ?

Reported by 藤原 大蔵

 細かいカテゴリーに分けて、それぞれの電球形蛍光灯について調べてきた。最後に、これらの実験結果をふまえて、それぞれの製品の特徴をまとめ、実際に使うとなるとどれがオススメか、というのを目的別にまとめてみよう。


全てにバランスが取れた万能型。迷ったらコレ――パナソニック「パルックボール プレミアQ」

 今回試した電球形蛍光灯の中で、あらゆるシーンに活躍できそうなのが、パナソニックの「パルックボール プレミアQ」だ。

 蛍光灯自体の立ち上がりは遅いが、クイックランプがその弱点を補っている。そのため点灯時の消費電力はさすがに他製品よりもかかってしまうが、その後のクイックランプ消灯後の消費電力は一番低い。加えて寿命は13,000時間と最も長く、点滅寿命も4万回と群を抜いている。演色性でもまずまずの結果が出ている点から、多くの場所の利用に向いている。

 クイックランプが消灯した瞬間、明るさ、演色性が若干変わってしまう点、形状がやや大きめな点は気になるが、日常生活で使用する分にはあまり関係のない話だ。玄関や洗面所、浴室など、さまざまな場所での利用が勧められる。どれを選ぶか迷ったら、まずこれをチョイスしてみてはいかがだろうか。


色の美しさで選ぶなら――NEC・ホタルックボール

 演色性と明るさでは、他を完全に圧倒している。力強い輝きが得られ、光色の安定性も良く、蛍光灯が一番苦手とする食べ物を照らしたとしても、鮮度が落ちて見える事がない。食卓を照らし出す照明器具への取り付けなら、NECの電球色以外考えられない程、良い結果が得られた。自然な温かみのある色はリビングルームでの使用もお勧め。昼光色はより集中したい仕事部屋や勉強部屋、汚れをハッキリと確認したい洗濯室などでの使用も良いだろう。

 特に昼白色タイプは、一般的な直管形やサークル形蛍光灯の色味となんら変わりがないので、電球用器具しかない場所で、白色の光が求められる場合の使用に適している。

 弱点としては、消費電力は電球形蛍光灯の全機種中最下位、寿命も下位グループ、点滅回数は記載なしという面もある。しかし、色の良さで選ぶなら断然コレだ。


密閉型など小型の照明器具に――三菱・スパイラルピカミニ

今回試した中で、電球自体の全長が一番白熱灯に近く小型である。電球の存在をあまり見せたくない目的で選ぶならばコレだろう。

第4章で試したように、明るさも十分あり、昼白色などは昼間使用する部屋の補助照明として違和感なく使えそうだ。密閉型はもちろん、電球を器具からはみ出させたくないダウンライトへの使用が考えられる。

ただし、寿命は6,000時間と、今回試した中では下位。長時間点けっぱなしにするシーンには少々不利だ。また、安定器の部分が太いため、全長は短いものの、照明器具を選ぶ場合がある。取り付ける器具を確認してから購入しよう。


電球らしい形状を求める場合は――東芝・ネオボールZリアルPRIDE

 白熱電球には、胴回りに独特の“くびれ”があるが、電球形蛍光灯はインバーターを搭載する必要があるため、口金に隣接する部分である胴回りが、どうしても太くなってしまう。そのため、現在白熱電球を使っている器具へ新たに電球形蛍光灯を置き換えた場合、胴部分が引っかかって取り付けられない例も考えられる。

 そこで、確実に白熱電球から置き換えるためには、形状が似た東芝「ネオボールZリアルPRIDE」が有効だろう。

 ネオボールZリアルPRIDEは、実験結果では比較的暗めで良い演色が得られなかったが、形状が電球形蛍光灯とほぼ変わらないうえに、消費電力、点滅寿命ともにハイレベル。スペック的にはまったく問題がなく、白熱電球からの切り替えに向いている商品だ。


安全面ではダントツ、割れた蛍光管が外に出ない――東芝・ネオボールZ リアルPRIDE

 形状の面でも推したネオボールZ リアルPRIDEでは、今回の実験ではあまり紹介できなかった、他製品にない特徴がある点を補足しておきたい。それは、材質がプラスチックでできていて「安全」という事だ。

 本製品が初めてプラスチックでできた電球を手にした時、軽いがプラスチックのつなぎ目が明らかに判別できる作りで、ファーストインプレッションは“なんて安っぽいんだろう”というものであった。ところが、その思いが一変してしまう事が起こったのである。

 それは、今回のテスト中に、誤ってネオボールZリアルPRIDEを落下させてしまった。普通ならガラスの破片が飛び散って一大事! というところだ。しかし、中身の蛍光管は割れるぐらい衝撃を受けても、プラスチックでできた球自体はまったくの無傷だったため、ガラスの破片や蛍光物質が飛び散る事が無かったのである。この点に、プラスチックでできている有用性を感じたのであった。


ネオボールZリアルプライドは、外装の素材としてガラスではなくプラスチックを使用している。電球の中央部分にプラスチックの繋ぎ目がある 画像の右側は無傷のもの。左側は誤って割ってしまったもの。落下により割れて粉々になったガラス片や、蛍光物質が底に溜まっている。しかし外装の球は割れず、破片などは全く飛び散らずに済んだ

また、今回の検証で、頻繁に器具から電球の付け替えを繰り返した。蛍光灯は白熱灯のようにヤケドする程は熱くはならない。しかし、ある一定時間以上点灯した電球形蛍光灯は、素手で触るにはかなり熱い。したがって点灯後の交換の際には手袋が必要だった。ところが東芝のプライドは、長時間点灯した後でも素手でラクに交換ができるぐらい球が熱くならなかったのである。

こうした安全性は、他のどの製品にもない特徴だ。つい触れてしまう可能性の高いデスクスタンド、洗面所の鏡の周りなど、顔のそばにある照明器具、倒れる可能性のある背の高い照明器具、子供部屋など、人のそばにある照明器具への取り付けはお勧めだ。


ランプ部と器具部が分離できるというアイディアに――日立・ナイスボールV「ぶんり君」

 日立の「ぶんり君」は、消費電力、寿命ともに全体の中では中ぐらい。無骨なデザインに加え、肝心の電球そのものに求められる明るさ、立ち上がり、演色性、大きさの、どれをとっても最下位の印象は否めない。居住空間に用いたいとは思える要素が、一つも無い結果となってしまった。

 しかし、交換ランプだけを購入することで、取替え時のコストが安く済み、さらに省資源に貢献できるというコンセプトは、ほかの製品にはないオリジナルな機能だ。このアイディアを面白いと思った人に購入して欲しい製品だ。





今回は電球形蛍光灯16点を、できるだけ同じ環境下で使用し、その結果をまとめてみた。個々の製品を比べると、ひとくちに電球形蛍光灯といってもかなりの違いがあることがわかった。電球形蛍光灯の買い換えの際には、この記事が購入の参考になれば、本当に嬉しい限りである。




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【導入編】
最新モデルが勢揃い、電球形蛍光灯カタログ

【第1回】
最新電球形蛍光灯の外見を比較
~インテリアに映えるのはどれ?

【第2回】
立ち上がりの早さを比較
~蛍光灯の“弱点”をクリアするのはどれ?

【第3回】
明るく省エネ性能も高い製品は?

【第4回】
明かりの範囲が広い製品は?

【第5回】
食事が最もおいしく見えるのは?

【最終回】
結論。どの製品がオススメ?



2008/12/26 00:01

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