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家電製品ミニレビュー
Kaz「Model 3300」

~シンプルで使いやすい気化式加湿器
Reported by 本誌:伊達 浩二

Model 3300
 加湿器は、部屋の湿度を上げるための器具で、乾燥気味の冬場には欠かせない製品になりつつある。

 加湿の方法はいくつかあるが、簡単に説明すれば、「スチーム式」はお湯を沸かして湯気を出す方法、「超音波式」は超音波振動子で細かい水滴を作りファンで飛ばす方法、となる。今回取り上げる「気化式」は“湿った布に風を当てて湿度の高い風を作る方法”と言える。

 スチーム式加湿器は常用しているし、超音波式も試したことがあるので、今回は気化式を試してみることにした。

 気化式の加湿器を使うのは初めてなので、あまり特殊な機構でなく価格も安い米国Kazの「Model 3300」を選んだ。日本では日本ゼネラル・アプライアンス株式会社が販売している。メーカー希望小売価格は13,440円で、Amazonでの購入価格は8,760円だった。

 Model 3300の加湿機能は500mL/hで、木造和室で約8.5畳間、プレハブ住宅の洋室で約14畳まで対応する。今回は、約7畳の洋間で使うことにした。

 到着した本体は、想像以上に大きく、そして簡単な作りであることに驚いた。

 大きさは285×355×245mmで(幅×奥行×高さ)で、漬け物樽のような大きさと外観だ。重量は2.4kgだが、水タンクは5.6Lと大容量なので、満水時は約8kgの重さになる。ちょっと蹴飛ばしたぐらいでは微動だにしない重さだ。大容量のタンクのおかげで連続加湿時間は11時間と長い。


「Model 3300」のパッケージ
CDを使って大きさを比較してみた
本体を上から見たところ

0時にスイッチを入れた状態のグラフ。20%台だった湿度が40%台になり、だいたい50%前後で安定する
 本体は樹脂製で、上下に分割できるようになっている。下は水タンクで、フィルタを固定する枠などはあるが、ほとんど空っぽの状態だ。上のフタの部分にファンが入っており、電源コードと電源スイッチが付いている。電源スイッチはON/OFFのみで、風量や湿度などの調整機能はない。

 購入時にフィルタは固定されているので、フタをして、注水し、電源スイッチをONにすれば、すぐに使える。風はボディの脇にある吸気口から吸い込まれ、水を吸い上げて湿ったフィルタを通過し、ファンによって天井に向かって排出される。

 気化式の加湿能力については、やや不安に思っていたが、今回の例では、電源を入れて1時間以内に、20%台だった湿度が40%台になった。

 気化式の特徴で、加湿しすぎるということはない。センサーなどは備えていないが、1日中動かしていても、湿度は40~50%の間で安定している。スチーム式加湿器を強にして使っているときのような“潤っている”という印象は薄いが、逆に窓ガラスが結露するようなことはない。


本体は上下に分かれている
フタにはファンと電源コード、電源スイッチを備える タンク内のようす。白く円を描いているのがフィルタ

 フィルタは不織布のような素材なので、ここを通過する際にホコリなども吸着される。加湿器でありながら、簡単な空気清浄機の役割も果たすわけだ。花粉の季節には、ありがたい機能といえる。

 逆に不利な点としては、気化熱によって排気の温度が下がることだ。今回測ったところでは、暖房の有無にかかわらず、排気の温度は気温よりも3~4℃低くなっていた。気温が22℃のときに18℃という具合だ。その分、暖房の利きは悪くなる。

 また、ファンの口径は大きいが、常時回転し続けており、音も大きい。私には、枕元には置いておけないぐらいにはうるさく感じられ、足元方向の部屋の隅に置くようにした。それでも、もうちょっと静かになってほしいと感じる。

 構造が簡単で、ファンしか電力を使用しないので、消費電力は小さい。Model 3300では15Wとされており、実測でも14Wだった。1カ月使用しても電気代は100円足らずだ。


フタの注水口からタンク内へと水を注ぐことができる
 Kazの気化式加湿器の特徴だが、注水はフタの部分にある注水口から行なえる。ヤカンやピッチャーなどで水を汲んできて、注ぎ込めば良い。Model 3300には、本体脇にタンクの水量計があるので、水を注ぎすぎてしまうこともない。

 これは、小さなことのように思えるが、実はとても優れた特徴だと感じている。加湿器には、タンク着脱式の製品も多いが、タンクの容量が大きくなると、注水の際に力が必要になる。たとえば、5Lの水が入るタンクの重量は満水時には5kgを越えるわけで、それを逆さにして本体にセットするような構造のものは、男性でも重荷になるというものだ。加湿器は、ほぼ毎日、注水作業が必要になる製品だけに、注水作業の難易度は使い続けられるかどうかに大きく影響する。

 最初は構造の簡単さに、これで大丈夫なのかと半信半疑で使い始めた気化式加湿器だが、1週間使ったあとでは、実用性が高く感じられる。構造が簡単で機械としての面白味には欠けるが、道具としては、これで良いのではないかというという気もする。

 最後に残っている不安はメンテナンスの問題だ。気化式加湿器は、常に常温の水と湿ったフィルタがあるので、水が腐ったり、フィルタにカビが生えるなどの事例を聞く。高級な機種では、水タンクに銀イオンを発生する金属片を備えたり、フィルタを抗菌素材にしたりしているのだが、Model 3300ではとくにそういう対策は取られていない。

 取扱説明書によれば、週に1~2回程度、本体の水を捨て、フィルタが乾燥するまで運転したあとで、タンク部とフィルタを洗うように指示されている。これは、ずぼらな私には面倒でとてもできそうもない。とりあえず、2週間に1度の洗浄と、月に1度のフィルタ交換で、様子を見るつもりだ。


水量を外からでも確認するため、タンク内には赤いプラスチックが備えられている 水を入れると、赤いプラスチックが動き、内部の水量を知らせる




URL
  日本ゼネラルアプライアンス株式会社
  http://www.jgap.co.jp/
  製品情報
  http://www.jgap.co.jp/goods/eh02.html

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2007/02/20 00:00

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