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ダイソン、研究開発費用として約2,775億円を投資

ジェームズ・ダイソン氏

 ダイソンは、将来のテクノロジーに対して、15億ポンド、約2,775億円(1ポンド=約185円換算)を投資すると発表した。そのうち10億ポンド(約1,850億円)は、現在開発中の新製品に関わる4つの新たなテクノロジーの研究開発に投資する。今後4年間で、国内外の市場に向け100種類の新製品を投入する予定という。

 残りの5億ポンドは、同社の本社である英国マルムズベリーのテクノロジー・キャンパス拡張計画をはじめ、東南アジアの製造拠点や、英国内の大学に投資される。

 マルムズベリーのテクノロジー・キャンパスでは、2億5,000万ポンドを投じる拡張計画の第1段階の作業が始まっている。このプログラムでは、最大3,000人の雇用が創出され、英国の主要大学と共同で実施する社外研究プログラムの加速を見込んでいる。今後4年で5,000万ポンドを投資する予定としている。

 新技術の試験・製品化・製造を行なう東南アジアの製造拠点には、2億ポンドが投資される。シンガポールのモーター製造施設に、新たな生産ラインが4つ追加され、モーターの製造能力は1年間で1,100万台に達するという。

 ジェームズ・ダイソン氏は今回の発表について、以下のようにコメントしている。

 「テクノロジーは当社の成長の原動力であり、我々は長期的な視野をもって臨んでいます。当社のテクノロジーの90%は海外で販売され、特にアジア全体で急激な成長を遂げています。そして驚くべきことに、今年テクノロジーの本家とも言われる日本の掃除機市場(ブランド金額シェア)で弊社は、ナンバーワンの実績を記録しました。弊社は革新的な研究開発を怠らず、技術開発を続けなければなりません。そのためにも英国の研究開発センターへ継続的な投資を行ない、また東南アジアの製造拠点にも投資をしていきます」

中野 信二