ニュース

洗濯乾燥機を持ちながら乾燥機能を使わない人が6割――東京ガス調査

 東京ガス都市生活研究所は、「ファミリー世帯の洗濯と乾燥2013」と題する調査レポートを発表した。これによると、家庭の洗濯機の大型化が急速に進んでいることや、洗濯乾燥機を持ちながら乾燥機能を使わない人が6割にのぼっていることが明らかになった。

 今回のレポートは、洗濯乾燥機や衣類乾燥機の普及や、部屋干し用を謳う新たな洗剤の登場に伴い、人々の洗濯や衣類乾燥にどのような変化が起きているかをまとめたもの。

 対象は東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県に住む20代~60代の既婚女性のうち、週1回以上自分で洗濯をする人で、調査はインターネット上で行われた。のべ回答人数は2,178人。

 レポートではまず、この20年における家庭の洗濯機の大型化を指摘。容量7kgの洗濯機の所有率は、1994年の4%から、2012年には約60%へ拡大しているという。

 一方で、洗濯頻度は、2003年に行なわれた調査から変化は見られず、多い順に「週8回以上」が32.5%、「週5~6回」以上が75.1%となり、ファミリー世帯の多くがほぼ毎日洗濯していると分析する。

 衣類の乾燥については、衣類乾燥機器を所有している人は約64%まで増えており、乾燥機単体ではなく、洗濯乾燥機の所有率が最も高かった。一方で、洗濯機の乾燥機能を使う人は所有者のうち約4割に留まっており、実際にはあまり使われていないということが明らかになった。

 乾燥機が使われていない理由は、洗濯物を屋外干しする人が多いからだ。洗濯物の乾かし方は「屋外干し」が理想であるとする人が89.3%と圧倒的で、特に20代は「一度にたくさん乾かせる」「経済的」などの理由で屋外干しを重視する人が多いという。また、室内干ししたくない理由として、20代では「洗濯物の臭いが出る」という理由を74%の人が挙げ、全年代別で最も高い割合になったという。レポートでは「若年層は清潔志向が他の年代より強い」と指摘している。

 このほか、ホームクリーニングの方法には年代差が大きいことを指摘。ニットは、中高年層が手洗いや陰干ししているのに対し、若年層は洗濯機で洗い、日にあてて干す割合が高いという。また、「アイロンがけ」や「手洗い」を面倒に感じている割合はどの年代でも5割を超えている。

小林 樹