ニュース

パナソニック、「Wおどり炊き」でごはんの甘みと粘りが増した炊飯器

~スマートフォンによる銘柄炊き分け機能も

 パナソニックは、200℃スチームと可変圧力でごはんの甘みともちもち感を向上させた高級炊飯器「スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-SPX103/183」を6月1日より発売する。価格はオープンプライス。5合炊きの「SR-SPX103」が110,000円前後、1升炊きの「SR-SPX183」が115,000円前後。

「スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-SPX103」。ルージュブラック
ホワイト

W(ダブル)おどり炊きで甘みと粘りがアップ

 同社のラインナップでは、最上位機種にあたるIH炊飯器。「かまどで炊いたようなごはん」を再現するために、従来からの「200℃スチーム」技術、泡の熱対流で米を踊らせる「高速交互対流」に加えて、加圧と減圧を繰り返すことでお米を釜底からかき混ぜる「可変圧力」技術を新たに搭載した点が特徴。同社では、この2つの技術を合わせて「W(ダブル)おどり炊き」と呼ぶ。

 同社によると、かまどで炊いたようなごはんを実現するためには、200℃のスチームを投入し、高温で加熱する必要があるという。これを実現するためには、十分な吸水、一気に炊き上げ、沸騰維持、追い炊き、むらしなどの炊飯手順が不可欠となるが、沸騰中に発生する「おねば」が、米の甘みを最大限に引き出す効果があるという。そこで新製品では、釜底全体からの連続沸騰と可変圧力の「Wおどり炊き」により、米をおどらせるようにして、米の一粒一粒を均一にムラなく加熱。さらに釜底、側面、蓋の3カ所合計6段の「全面発熱6段IH」による大火力によって、甘みを引き出す「濃いおねば」を生成し、甘み成分を従来機種以上に豊富に作るという。

「W(ダブル)おどり炊き」工程のイメージ図。交互対流と可変圧力で米の一粒一粒を均一にムラなく加熱するという

 生成された濃いおねばは、蒸らし工程の間に、本体上部の「うまみ循環タンク」で循環され、最後に200℃の高温スチームとともに、米の表面にコーティングされる。これらの工程により、炊飯時間が標準より長めの「銀シャリコース」では、甘み成分が従来より約14%、粘りが約13%、それぞれ向上し、口に入れた瞬間に甘みを感じられるという。

2つの技術搭載により「しゃっきり」と「もちもち」の炊き分けが可能に

「しゃっきり」や「もちもち」など好みに合わせて炊き分けできる

 新モデルでは、好みの食感の多様化に対応するため、5種類の炊き分け機能も新たに搭載した。これは“甘みともちもち感”が特長の「圧力方式」と、“旨みと粒感(ハリ)”が特長の「スチーム」技術を搭載により実現した機能で、パナソニックが理想とする甘み、旨味のある「銀シャリ」、弾力とハリがある「しゃっきり」、もちもち粘りの強い「もちもち」、しっとりやわらかめの「やわらか」、しっかり硬めの「かため」の5種類から、好みの食感を選んで炊き上げるというもの。その日のメニューや家族の好みに合わせて、炊き分けることができるという。

スマートフォン連携で、銘柄による炊き分け機能も

 スマートフォン連携機能では、お米の銘柄にあわせておすすめの炊き方をする「銘柄炊き分けコンシェルジュ」機能を新たに搭載した。「コシヒカリ」、「ひとめぼれ」など主要な銘柄10品種・11種類に対応しており、それぞれの米の特性にあった火加減で、米の持ち味を引き出すという。対応機種は、おサイフケータイ「FeliCa」を搭載したAndroidスマートフォン、またはNFC対応のスマートフォン。

 機能面ではほかに、ごはんの容量に応じて保温電力を約5%省エネする「エコナビ」機能、炊飯、保温の電気代が見える「電気代表示」機能、保温開始から約6時間後と約12時間後にスチームを自動投入して、保温中のパサツキを抑える「スチーム保温/スチーム再加熱」機能などを用意した。

 使い勝手の面では、見やすい表示パネル「ワイド斜め表示」と「ホワイトバックライト液晶」、操作しやすい「音声ガイド」と「光誘導」を備える。

 SR-SPX103の本体サイズは266×338×233mm(幅×奥行き×高さ)。本体重量は7.3kg。消費電力は約1,210W。SR-SX102とSR-SX182ともに、カラーはルージュブラックとホワイトが用意される。

阿部 夏子