パナソニック、新技術「大火力おどり炊き」搭載のIH炊飯器

~Androidスマホから炊飯設定できる

 パナソニックは、200℃の高温スチームでかまどで炊いたようなごはんを炊くIH炊飯器「スチームIHジャー炊飯器 SR-SX2」シリーズを6月1日より発売する。価格はいずれもオープンプライス。市場想定価格は5合炊きの「SR-SX102」が95,000円前後、1升炊きの「SR-SX182」が99,000円前後。

スチームIHジャー炊飯器 SR-SX2シリーズ

 同社のラインナップでは、最上位機種にあたるIH炊飯器。新製品では、かまどで炊いたような美味しいごはんを実現するため、同社独自の炊飯方法「大火力おどり炊き」を採用した点が特徴。高速交互対流を発生させる新インバーター技術によって、釜底全体から連続して沸騰させ、一粒一粒を高温で均一に炊き上げるという。底コイルと底側面コイルを高出力で交互に通電し、通電切り替え時間を0.04秒と短かくすることで、釜底全体から大小の泡を出しながら連続沸騰させ、外向きと内向きの強力な泡の熱対流を発生。米粒を激しくおどらせ、一粒一粒の芯まで熱をしっかり伝えることで、ごはんを従来比約10%ふっくらと大きく、うまみや甘み成分も約17%向上させて炊き上げるという。

大火力おどり炊きでは、釜底全体から連続して沸騰させ、一粒一粒を高温で均一に炊き上げる
大火力おどり炊きで、ごはんを従来比約10%ふっくらと大きく炊き上げたうまみや甘み成分も約17%向上させた

 大火力おどり炊きの効果を高めるため、内釜には角釜形状で断熱効果の高い「ダイヤモンド 竃(かまど)釜」を備えた。内釜の外面コートには金粉入りの金色塗料を採用。塗料内の中空セラミックスの量や、塗料の厚みを見直すことで従来品より断熱効果を向上させ、お米に熱をしっかりと伝えるという。内釜底面にはディンプル加工を施し、より多くの泡が釜底全体から発生しやすいとしている。さらに内釜には、耐久性の高い「ダイヤモンドハードコート」を施した。

断熱効果の高い「ダイヤモンド 竃(かまど)釜」を採用耐久性の高い「ダイヤモンドハードコート」を施した

 さらにごはんをふっくらと炊き上げるため、追い炊き時に200℃のスチームを投入する機能を搭載。スチームによってごはんをコーティングし、乾燥やこげを防ぎながら、内釜の内部を炊き上がりまで高温に保つ。これにより、お米にはり、つや、甘みが出て、冷めても硬くなりにくく、ふっくら感を維持するという。

おサイフケータイ「Felica」を搭載したAndroidスマートフォンを本体にタッチすると、レシピの検索や炊飯設定ができる

 このほか、スマートフォンを使ってレシピの検索や炊飯設定ができる機能も搭載した。専用アプリケーションをダウンロードして、おサイフケータイ「FeliCa」を搭載したAndroidスマートフォンを本体にタッチすると、同社のクラウドサーバーからレシピを検索したり、お米の種類や炊き方、炊き上がり時間を設定できる。

 また、家族の好みや予定に合わせた炊飯設定「我が家流 炊飯予約」が最大6件まで登録でき、一度登録すれば、次回からはスマートフォンをタッチするだけでコース・予約設定ができるようになる。さらに、各家庭のオリジナルのレシピを最大100件までクラウドサーバーに保存できる「マイレシピ登録」機能や、レシピの材料リストの中から必要な材料を選んで、メールで送信する「お買い物メモ」機能も備える。

 このクラウドサーバーは製品購入者を対象に、製品発売に合わせて公開される予定。利用にはクラブパナソニックへの会員登録が必要。サーバーは月額使用料などはかからない。

 加熱方式は、蓋にもIHを搭載し、全方位から包んで加熱する「6段全面IH」を採用。

 機能面ではほかに、炊飯量に応じて消費電力量を約5%省エネする「エコナビ」機能、炊飯、保温の電気代が見える「電気代表示」機能、保温中のパサツキを抑える「スチーム保温/スチーム再加熱」機能を用意した。

 使い勝手の面では、見やすい表示パネル「ワイド斜め表示」と「ホワイトバックライト液晶」、操作しやすい「音声ガイド」と「光誘導」、カレーに最適なごはんを炊き上げる「カレー用 ごはんコース」を備えた。

 SR-SX102の本体サイズは265×329×231mm(幅×奥行き×高さ)。本体重量は6.2kg。消費電力は約1,210W。炊飯時間は23~48分。炊飯メニューは「白米・無洗米・玄米・発芽/分づき米・雑穀米・炊き込み専用・炊きおこわ・すしめし・カレー用・おかゆ・玄米がゆ・発芽/分づきがゆ・雑穀米がゆ」の13種類を備える。SR-SX102とSR-SX182ともに、カラーはルージュブラックとホワイトが用意される。

「大火力おどり炊き」を省略し、200℃スチームで炊き上げるIH炊飯器

SR-SA102

 下位モデルとして、200℃スチームで炊き上げる6段全面IH「SR-SA」シリーズと、130℃スチームで炊き上げる5段全面IH「SR-SB」シリーズも同時に発売する。価格はいずれもオープンプライス。市場想定価格はSR-SAシリーズの5合炊き「SR-SA102」が75,000円前後、1升炊き「SR-SA182」が78,000円前後、SR-SBシリーズの5合炊き「SR-SB102」が55,000円前後、1升炊き「SR-SB182」が58,000円前後。

 ほかに、スチーム機能を省略したIH炊飯器として、コンパクトな5段全面IH「SR-HX」シリーズと4段全面IH「SR-HB」シリーズも発売する。価格はいずれもオープンプライス。市場想定価格はSR-HXシリーズの5合炊き「SR-HX102」が45,000円前後、1升炊き「SR-HX182」が48,000円前後、SR-HBシリーズの5合炊き「SR-HB102」が33,000円前後、1升炊き「SR-HB182」が36,000円前後。

 さらに、SR-HBシリーズの本体カラーとして、“アラサー”向け家電シリーズ「ナイトカラー」のコモンブラックも用意される。






(小林 樹)

2012年3月15日 14:11