京浜急行電鉄、従業員1万人にLED電球を配布

~業務だけでなく、家庭でも節電意識を高める

 首都圏の大手私鉄である京浜急行電鉄(京急)は、従業員約1万人にLED電球を1個ずつ配布し、家庭での積極的な節電を呼びかける。

 配布されるLED電球は40Wの昼光色型で、消費電力は7.2W。配布は6月から開始される。各家庭で、この電球を使用することにより、40-7.2W×1万×1時間で、約328kWの節電効果があるとしている。

 実質的な節電効果に加え、各家庭での節電意識を高めるきっかけとなることを目的としている。鉄道事業は、輸送確保のために電力が不可欠であり、家庭でも節電への協力が必要としている。

LED電球配布による節電効果イメージ図

 また、鉄道事業全体でも15%の節電目標を掲げており、電車の運行で約10%、駅設備で約5%の削減を目指す。電車関係では、室内灯の消灯、エアコン設定温度の変更、運行本数の削減など。駅設備では、構内照明の一部消灯、エアコン設定温度の変更、エスカレーターの一部停止を行なう。

 さらに、貨車を含む全鉄道車両の省エネルギー化、事務所屋根の断熱塗装、太陽光発電設備の設置、エコキュート(自然冷媒CO2ヒートポンプ給湯機)の設置、クールビズの実行などの対策も行なう。

 また、羽田空港国内線ターミナル駅と天空橋駅の照明をLED化する。工事完了は6月末の予定。LEDに交換される照明は、羽田空港国内線ターミナル駅が約1,100台、天空橋駅が約650台で、LEDへの交換により照明にかかる電力を現在の約半分に削減できるという。






(伊達 浩二)

2011年5月30日 00:00