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ルンバ史上最高の性能を持つフラッグシップモデル、10月に125,000円で日本発売
(2015/9/29 17:52)
ロボット業界全体にとってもブレークスルーとなる製品
セールス・オンデマンドは、米国iRobot(アイロボット)の「ロボット掃除機 ルンバ980」を10月10日より発売する。直販サイトでの販売価格は125,000円(税抜)。
iRobotが先日、ニューヨークで発表したフラッグシップモデルを米国に次いで、日本で発売する。ルンバ 980は、同社が「ルンバ史上最高の性能を持つフラッグシップモデル」と位置づけており、従来とは全く違うマッピングシステムを導入している。
CEO(最高経営責任者)のColin Angle氏(コリン・アングル)は、ルンバ980について「ルンバにとってはもちろん、ロボット業界全体にとってもブレークスルーとなる製品。我々はこれまで世界中でルンバを販売し、多くのシェアを獲得してきた。しかし、1つだけ問題があった。それはマップを作れないということだった。ロボット掃除機がマップを作成するというのは、飛躍的に効率をアップさせることにつながる。我々は15年間に渡り、マッピング技術に取り組んできて、ようやく完成したのが、980に搭載したシステムだ」と話す。
ルンバ980が搭載した新たなマッピングシステムは、「vSLAM」という独自のもの。本体上部中央にカメラを、底面にはフロアトラッキングセンサーを搭載することで、フロア全体のマップをリアルタイムに製作し、ルンバ自身の位置情報を把握し続ける「iAdapt 2.0ビジュアルローカリゼーション」を実現。これにより、ルンバは自律して動き、家具の下やモノが散らかった場所でも清掃し続けるという。最大2時間、112畳(185平方m)の掃除が可能。清掃中に、本体の充電がなくなった場合、一度充電台に戻り、充電してから清掃を再開する。
SLAM(Simultaneous Localization And Mapping)を搭載したロボット掃除機は、ルンバ980が初めてではなく、他メーカーの製品でもある。その違いについてColin Angle氏は、「ローカリゼーションとマッピングを同時に行なう点が一番の強み。それにより、大きな地図を、より忠実に、迅速に作ることができる。どんなシステムを搭載していようと、ロボット掃除機が途中で止まってしまっては意味がない。我々の製品は、光が届かないところであろうと、本体の上に猫が乗ってしまおうと、問題なく清掃を続けられる。コマ切れの技術を集めたデモレベルの製品とは大きく異なる」と話した。
スマートフォンと連携して、外出先からでも操作可能
操作面では、AndroidとiOSデバイスで操作可能な専用アプリ「iRobot HOME アプリ」を用意。Wi-Fiネットワークと接続することで、スマートフォンのアプリからルンバを操作できる。アプリを使って外出先からルンバを起動させることができるほか、ルンバの清掃履歴や清掃状況を確認できる。また、スケジュール機能の設定もアプリから行なう。
Colin Angle氏は同アプリについて「あくまでスタートしたばかりのもの。今後、何度もアップデートを繰り返して、更に便利に使いやすくなる。将来的には、クラウドと連携して、新しい使用シーンを提案できるだろう」と話す。
進入禁止エリアを作る「デュアルバーチャルウォール」
清掃機構も進化した。床面を検知し、カーペットの上では吸引力が最大10倍(従来モデル比)になる「カーペットブースト」、ゴミセンサーで床のゴミを検知、その場所を集中的に掃除する「ダートディテクトモード」などを搭載するほか、ルンバ800シリーズでも採用した髪の毛がからまりにくいブラシを採用する。
また、ルンバの進入を制限したい場所に赤外線の見えない壁を作る「デュアルバーチャルウォール」では、直径120cmの円形の進入禁止エリアをつくる「ヘイローモード」を追加。ペットの水飲み場などへの進入を制限できる。
本体サイズは、353×92mm(直径×高さ)で、重量は約3.9kg。充電時間は約3時間。本体には、デュアルバーチャルウォール2個、交換用ダストカットフィルター2個、交換用エッジクリーニングブラシ2本が付属する。