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吸引力・掃除性能・メンテナンス性、全てが進化した「ルンバ800シリーズ」

日本ユーザーのニーズに応えて機能を強化

ルンバ800シリーズとiRobot CEO Colin Angle氏(右)、セールス・オンデマンド 代表取締役社長 室ア肇氏(左)

 セールス・オンデマンドは、米国アイロボット社のロボット掃除機「ルンバ800シリーズ」を3月1日より発売する。付属アクセサリーの種類に応じて2機種が用意される。

 連続した複数の部屋を順番に掃除させることができる「お部屋ナビ」が付属する「ルンバ880」の希望小売価格は76,000円(税抜)、センサーによる壁を作ってルンバの進入を防ぐ「バーチャルウォール」が付属する「ルンバ870」の希望小売価格は66,477円(税抜)。本体構造や基本機能は同等となる。

 アイロボット社独自の「高速応答プロセスiAdapt(アイ・アダプト)」と数十のセンサーにより、室内を検知、自動で掃除を行なうロボット掃除機。800シリーズでは、日本ユーザーのニーズに応えて各種機能を大幅に向上させた。

センサーによる壁を作ってルンバの進入を防ぐ「バーチャルウォール」が付属する「ルンバ870」
連続した複数の部屋を順番に掃除させることができる「お部屋ナビ」が付属する「ルンバ880」
本体裏側
iRobot CEO Colin Angle氏

 製品のプレゼンテーションは、iRobot(アイロボット)のCEO(最高経営責任者)のColin Angle氏(コリン・アングル)が自ら行なった。同氏によると、ロボットは近年益々進化しているという。

 「荷物を届けるためのヘリコプター型ロボットをAmazonが開発していたり、Googleが自立型自動運転トラックを考えていたり、ロボット業界は確実に進化している。iRobotでも、大きなものを動かしたり、人が進入するのに危険な場所を捜索するためのロボット、さらに遠く離れた場所からも診察ができる医療ロボットなど、いくつものロボットが実用化されている」

 一方、ロボット掃除機も益々成長を拡大しているという。

「ルンバを発売してからのこの10年、毎年20〜30%の成長率を維持し、今やスペインでは全ての掃除機を含めてルンバが一番売れている製品となった。現在、世界50カ国以上で製品を発売しているが、それでもなお日本が重要なマーケットであることに変わりはない。日本は家を大事にする文化があり、今後どういう製品を開発すればいいのか、いつもヒントを与えてくれる市場だ」と語った。

Amazonが開発を進めている荷物を届けるためのヘリコプター型ロボット
Googleの自動運転トラック
ロボットが宅配するのもそう遠くない未来だという
iRobot社のロボット。戦場や爆発処理など、人が進入するのに危険な場所で役立っている
離れた場所からも患者の診察ができるロボット
iRobot社の家庭用ロボットはこの10年、毎年20〜30%の成長を維持しているという

 新製品は、日本のユーザーから出た3つの不満を基に製品開発を進めたという。まず1つは、掃除機能を強化した。「ルンバを買う一番の目的は家を掃除すること」(Colin Angle氏)だとし、真空状態を作り出すことで、空気の流れを加速させる「真空エアフロー構造」を新たに採用した。これにより、吸引力は従来の700シリーズに比べ約5倍となり、カーペット上における微粒子の吸引能力は約50%向上したという。

真空状態を作り出すことで、空気の流れを加速させる「真空エアフロー構造」を採用
吸引力は従来の700シリーズに比べ約5倍となり、カーペット上における微粒子の吸引能力は約50%向上したという

 2つめは、バッテリー寿命を従来の約2倍にあたる3年間(週4回60分稼働させた場合)とした。バッテリーは、ニッケル水素電池で、充電時間は約3時間。最大120分までの連続運転が可能。

 3つめはメンテナンス性を強化した。「ロボット掃除機を買った場合、買ったら全く本体に触らなくて良いというのが理想」(Colin Angle氏)とし、ブラシの代わりに、柔軟なシリンダーを使った「エアロフォースエクストラクター」を採用。本体底面に配置し、回転しながらゴミを外側から中央に効率良くかき寄せ、床面との間を密閉空間に保つという。

 これらの機能強化に伴い、ダストボックスの容量も従来より約1.6倍大きくした。

 Colin Angle氏は、「髪の毛が絡まないので、全く手入れをしなくて良い。あなたがすることといえば、週に1回ほどゴミ捨てをするだけだ」と話す。なお、今回の800シリーズは米国で昨年末よりオンラインストアで限定発売されたが、店頭での販売は日本が初めてとなる。

柔軟なシリンダーを使った「エアロフォースエクストラクター」を本体底面に配置する
ブラシではないので、髪の毛が絡みにくい
ダストボックスも従来より約60%大きくした

 本体サイズは353×92mm(直径×高さ)で、重量は約3.8kg。

 会場からは、「最近日本でも様々なロボット掃除機が出ているが、いずれもサイズや価格を抑えてきている。ルンバはどうか」という質問が出た。これに対してColin Angle氏は「サイズやコストのために、パフォーマンスを犠牲にすることはできない。掃除するためにベストな製品を作っている」と話した。

 また、3月1日という4月からの消費増税前の発売タイミングに関しては「我々はいつも、製品ができたらすぐに発売したいと思っている。それがたまたまこのタイミングだっただけ。しかし、ビジネス的に考えると良いタイミングと言えるかもしれない」と話した。

シニア層もターゲットに

セールス・オンデマンドの代表取締役社長 室ア肇氏

 会場では日本での販売を担当するセールス・オンデマンドの代表取締役社長 室ア肇氏が登壇した。

 同氏は、最近の日本市場に関して「これまでの掃除機市場は買い替えが主なターゲットだったが、昨年は約2割の人が2〜3台目の掃除機を購入したというデータがあり、買い増し需要が市場を底上げしている。この傾向をうけて、ルンバは昨年10月に累計出荷台数100万台を突破し、日本のロボット掃除機市場でも約65%のトップシェアを獲得している」と説明した。

 また、ルンバのターゲット層に関してもこれまでとは微妙に変化している。

 「これまでは夫婦共働きのDINKS世帯やお子さんがいらっしゃる家庭がメインだったが、シニアの比率が増えてきた。調査してみると、最近のシニアは、アクティブで多趣味な方が多い。いわばDINKS世帯と生活スタイルが変わらない人が多い。そういったシニア世代の方にとっても、ルンバは時間の有効活用できる製品として、受け入れられている」と語った。

従来からの買い替え需要に加え、2台目、3代目の掃除機を買い求める買い増し需要が約2割を占める
ルンバは昨年10月に日本での推計販売台数100万台を突破
今後は従来からのターゲットであるDINKS世帯や子供のいる世帯に加え、シニア層も強化していく

 今後は、今回発売した800シリーズに、従来の最上位機種700シリーズ、シンプルなエントリーモデルの600シリーズの3シリーズ6機種で展開していくという。