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ナノイーはPM2.5の含有成分と黄砂の付着真菌に有効

 パナソニックは、ナノサイズの帯電微粒子「nanoe(ナノイー)」が、PM2.5に含まれる成分の分解、ならびに黄砂に付着する真菌の抑制に効果があると発表した。

 PM2.5とは、大気汚染の一因となる粒子状物質の中で、直径が2.5μm以下のもの。大気中に浮遊しており、肺に入ると体外に排出できなくなるため、喘息や気管支炎に加え、発がんなどのリスクがあるとされる。

 黄砂は、東アジア内陸部の砂漠、乾燥地域で発生。PM2.5の含有成分だけでなく、アレルギーの原因と考えられている真菌類や細菌類なども含んでいる。

 パナソニックでは今回、PM2.5に含まれる、「多環芳香族炭化水素(5種)」「アルカン(ヘキサデカン)」「芳香族カルボン酸(安息香酸)」と、黄砂に付着する真菌である「ビルカンデラ菌」について実験し、ナノイーの効果を検証した。

PM2.5含有成分

・多環芳香族炭化水素(5種)
 36Lのボックス内でナノイーを曝露。8時間で78%~97%の分解効果を確認。

・アルカン(ヘキサデカン)
 6畳の空間で、ナノイーデバイスから1.5m離れた位置にアルカン(ヘキサデカン)を設置し、ナノイーを曝露。24時間で99%の分解効果を確認。

・芳香族カルボン酸(安息香酸)
 6畳の空間で、ナノイーデバイスから1.5m離れた位置に芳香族カルボン酸(安息香酸)を設置し、ナノイーを曝露。8時間で98%の分解効果を確認。

黄砂付着真菌

・ビルカンデラ菌
 6畳の空間で、ナノイーデバイスから1.5m離れた位置にビルカンデラ菌を設置し、ナノイーを曝露。8時間で99.0%以上の抑制効果を確認。

中野 信二